この前投稿した『2017.10_読んだ新人漫画家まとめ』とは別物です。
新人に限らず、読んだ漫画のまとめ。
10月に私が読んだ漫画は69冊。そのうち紙の本は0冊。全部電書。
そこそこのペース。年間600冊を超え、年末に向けてラストスパート。
続いて、特に面白かった作品をいくつかピックアップ。
まずは、10月発売だった作品から。
・『大正処女御伽話(5)(完)』(桐丘さな)
大正時代の日本で、初々しい男女が恋仲になり愛し合う恋愛物語、完結!
最後まで可愛らしいキャラクタ達で楽しませてもらった。良い作品でした。
・『《完全版》サイコ工場 A』(谷口トモオ)
やり過ぎな展開と写実的な絵柄が特徴のホラー短編集。
かなりどぎつめなグロ描写なのに何故か軽やかな読み味が不思議。
・『BEASTARS(5)』(板垣巴留)
様々な動物達の獣人が共生する中で、肉食と草食の禁断の愛を描くラブストーリー。
理性と本能の対比という構図に「食欲」を混ぜてくる発想が素晴らしい。
・『はねバド!(11)』(濱田浩輔)
性格の歪んだ少女が主人公の熱血バドミントン物。
駆け引きや心理戦に重きを置く競技描写が巧みで非常に盛り上がってきた。
・『ブタイゼミ(2)(完)』(みかわ絵子)
表情が作るのが苦手な青年と一見、天真爛漫な女性が主人公の演劇物。
2冊の単行本を通しての物語の構成が見事。
・『ロッタレイン(3)(完)』(松本剛)
血の繋がらない一回り以上年下の妹に恋をしてしまった男の物語。
男から見れば悲劇で女から見れば喜劇、という幕引き見事。
・『忍ぶな!チヨちゃん(1)』(設楽清人)
忍者の性質で思わず隠れてしまい恋心を伝えられない少女が主人公のラブコメ。
ラブコメとは思えない躍動感溢れるアクション描写が魅力的。
・『北北西に曇と往け(1)』(入江亜季)
アイスランドを舞台に物の気持ちがわかる探偵の青年を描く物語。
入江先生の描く美しい自然風景を眺めていると旅行している気分。
・『ネコと鴎の王冠(クローネ)』(中村哲也)
ビール職人の見習いとして働く青年とそれを支える少女を描いた物語。
恋愛物としても仕事物としても丁寧な描写で好感が持てる。
・『銃座のウルナ(4)』(伊図透)
異形の怪物との戦いを終え、故郷に帰還した女兵士の物語。
穏やかな日々に影を落とす「違和感」、そして最後の大仕掛けと素晴らしい構成の1冊。
・『おじさんと猫と少女(1)』(遊佐ハルカ)
女学校教員の男性とその女中、そして飼い猫の2人と1匹の日常を描いた物語。
口下手な人間二人のアシストをする世話焼きな猫がキャラクタとしてユニーク。
・『モブ子の恋(1)』(田村茜)
自分のことを脇役だと思っている内気な女性の初めての恋を描く物語。
おどおどしながらも一歩一歩前に進む初心な恋愛を甘酸っぱく描いている。
・『町田くんの世界(6)』(安藤ゆき)
他人を想い、他人のために行動し、他人を愛する、男子高校生が主人公の物語。
主人公自身だけでなく、主人公を受け入れる他人も煌めく美しい世界が描かれている。
・『青野くんに触りたいから死にたい(2)』(椎名うみ)
死んで幽霊になった恋人を一途に愛し続ける女子高生を描いた純愛ホラー。
日常とホラーパート、メリハリが効いていて色んな意味でドキドキ。
・『上野さんは不器用(3)』(tugeneko)
好きな男子を誘惑するも照れてしまい上手くいかない残念女子が主人公のコメディ。
毎回出てくる超科学の道具のアイディアも面白い。
・『きみを死なせないための物語(2)』(吟鳥子)
試し読み
人間関係が段階的な契約で縛られる遠未来を描いたSF作品。
ユニークで重厚な世界観が作りこまれており素晴らしい。
・『Artiste(1)(2)』(さもえど太郎)
フランスを舞台とした、気弱な天才料理人の成長物語。
ストーリー構成とコマ割りの上手さでキャラクタの魅力が存分に描かれている。
以上が、10月発売の作品で面白かったもの。
一番良かったのは『《完全版》サイコ工場 A』(谷口トモオ)。
『劇画狼のエクストリームマンガ学園』という劇画狼さんの企画で20年ぶりに復刊した今作。
今読んでも面白い普遍的な物語作りと絵柄、そしてぶっ飛んだアイディアを楽しませてもらった。
今読んでも面白い普遍的な物語作りと絵柄、そしてぶっ飛んだアイディアを楽しませてもらった。
続いては、10月発売じゃないけど面白かった作品。
こちらは表紙と試し読みリンクだけで失礼。
・『ジョジョリオン(16)』(荒木飛呂彦)