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3月読んだ漫画をまとめましょう。 
先に投稿した『2018.3_読んだ新人漫画家まとめ』とは別物です。
新人に限らず、読んだ漫画のまとめ。

2月に読んだ漫画は72冊。紙の本は1冊だけ。ちなみにその1冊は『無限大の日々』(八木ナガハル)。電書で出ないんだもんなぁ。
今月は数も沢山読めたし、面白い作品がすっごい多かった。大変漫画充してた1カ月でした。

続いて、特に面白かった作品をいくつかピックアップ。今月は多いぞー。
まずは、3月発売だった作品から。


『であいもん(3)』(浅野りん)

京都の和菓子屋を舞台に楽天家な男と居候の少女との疑似親子関係を描いたホームドラマ。
綺麗に起承転結でまとまる物語、情報量多くても読みやすい画面など巧み。


『横浜駅SF(2)』(新川権兵衛/柞刈湯葉)

無限に自己増殖を続ける横浜駅という世界観を書いたSF作品のコミカライズ。
鉄道網を利用した人工知能(JR統合知性体)など、ユニーク過ぎる設定が楽しい。


アニメ化も決定した、女子バドミントン題材の高校部活物。
試合の流れと共に移り変わる選手のメンタルに関する描写に長けており引き込んでくる。


『世界は寒い(1)』(高野雀)

5発の銃弾と拳銃を手に入れた6人の女子高生が殺したい相手について思いを馳せる物語。
シンプルに力強い題材と情緒的な高野先生の作風がマッチしており素晴らしい。


『少女終末旅行(6)(完)』(つくみず)

人類が滅んで巨大な都市だけが残る世界を旅する二人の少女を描いた物語、完結。
今まで旅をしてきた絶望的な世界に対して二人が出した結論で美しく作品は閉じた。


『ライアーバード(4)(完)』(脇田茜)

音が「見える」少女と協調性のない頑固な少年、不器用な二人の物語、完結。
音の共感覚を画面で表現した描写力は最後まで圧巻。良い作品でした。


頑固過ぎる面倒臭い女子と誠実な鬼男子を描くジェットコースターラブストーリー。
奇抜な漫画表現の一方でキャラクタの恋愛は真摯に描かれているところ大好き。


幼馴染の男性に対して20年以上片思いを続けるアラサー女性が主人公の恋愛物語。
志村先生の真骨頂とも言える各人の思惑が平行展開しながら絡みあう群像劇が楽しい。


『北北西に曇と往け(2)』(入江亜季)

物の気持ちがわかる探偵の青年を主人公にアイスランドの過酷で雄大な自然を描く物語。
アイスランドの自然と食物、そして美女がすさまじい画力によって魅力的に描かれている。


『きみを死なせないための物語(3)』(吟鳥子/中澤泉汰)

契約を結ばない人間と交流することがタブーな社会における恋愛を描いたSF作品。
独特の社会制度の下に根付く現実世界とは違う価値観を見事に描いている。


『バスルームのペペン(2)』(川西ノブヒロ)

人間の家に居候することになった人間社会を怖がるカッパが主人公の妖怪コメディ。
シンプルで可愛らしい絵柄で画面狭しと動き回る妖怪達の姿に癒される。


『ニッケルオデオン』以来3年半ぶりとなる道満晴明ショートショートの新作。
12ページで描かれる物語は突拍子もない発想のようでキッチリ練り込まれている。


隠された金塊を求めてアイヌ人達や、元幕府、陸軍など各勢力が争うトレジャーバトル物。
様々な要素が入り混じって混沌とした作品であるにも関わらず読みやすいのが素晴らしい。


「チェスト」で話題になった、徳川に反抗する戦士達を描いたトンデモ江戸時代劇。
勢いで突っ走る展開でシリアスな笑いを誘う手法は安定。


美術に関心がなかった主人公が絵を描く楽しさに目覚め高校2年生から芸大を目指す物語。
試行錯誤を繰り返しながら目標に向かってガムシャラに努力する展開はまさに芸大スポ根。


『リウーを待ちながら(3)(完)』(朱戸アオ)

ある伝染病が蔓延し隔離された地方都市を舞台にしたパンデミックサスペンスの完結巻。
リアリティのある医療描写に加えてキャラクタの魅力やエンタメ展開が素晴らしかった。


『無限大の日々』(八木ナガハル)

作者がコミティアで発表していた作品を集めたハードSF短編集。
魅力的なSFワードに作者独自の解釈を加えて描かれる物語はオンリーワンの世界観。


『狭い世界のアイデンティティー(2)』(押切蓮介)

暴力に支配された漫画業界を描いたトンデモ出版業界物。
実在の賞レースや漫画家の名前を出して皮肉るネタを入れてくるのは面白過ぎてズルい。


『水族カンパニー!(2)』(イシイ渡)

新米トレーナーと海獣への行き過ぎた愛を見せる獣医のコンビが主人公の水族館物語。
写実的に描かれる海獣達は一挙手一投足に拘りを感じる。人間キャラクタの尖り方も良い。


6年ぶりに再会した高校生男女4人組の「変わってしまった」関係を描く青春物語。
主人公達のキャラ設定や配置が丁寧に練り込まれていることが細部から伝わってくる。


『いちげき(3)』(松本次郎/永井義男)

薩摩に対抗して幕府が組織した農民出の急造武士集団「一撃必殺隊」の活躍を描いた物語。
松本次郎先生の力強い作画と泥臭い人物描写が題材に大変マッチしている。


他人と異なる悩みを抱える女子が主人公の5作品を収録した短編集。
ワンアイディアを短編でキチっと魅せるようにストーリーが練られており好感が持てる。


『岡崎に捧ぐ(4)』(山本さほ)

小学生から腐れ縁の友人とのエピソードを中心に作者の半生を描いた自伝エッセイ。
高校卒業から噴き出したモラトリアムにおける葛藤は今巻でも痛々しいほどに継続。


『妖怪村の三つ子たち』(梅サト)

人間である父親を捜す妖怪三兄弟を描いた中編の表題作を含む短編集。
はっきりしたシンプルな絵柄と明快なストーリー構成で大変読みやすい。


以上が、3月発売の作品で面白かったもの。
一番良かったのは『金剛寺さんは面倒臭い』(とよ田みのる)
とよ田先生の『ラブロマ』以来となるラブコメは漫画表現の新たな境地に迫るやりたい放題っぷり。そんな中でも漫画への真摯さが伝わってくるのがとよ田先生らしくってホントに大好き。

続いては、3月発売じゃないけど面白かった作品。


『猫のお寺の知恩さん(6)』(オジロマコト)

高校入学を期におっとり美人の従姉と住むことになった男子高校生が主人公の物語。
フェチや拘りに溢れた作画が相変わらず安定。感情の機微に関する描写も巧み。


『月曜日の友達(2)(完)』(阿部共実)

中学生になり変わっていく周囲に戸惑う少女と変わり者の少年を描いた作品の完結巻。
変化を嫌い恐れていた二人が友人になり大人になっていく物語は眩いばかりの美しさ。


『ジャガーン(4)』(金城宗幸/にしだけんすけ)

人間の欲望が増幅した怪物「壊人」を描いたパニックヒーロー物。
悪役だけでなく正義の味方側も狂っているという構図は混沌としていて大変楽しい。


『Op-オプ-夜明至の色のない日々(1)』(ヨネダコウ)

保険調査会社を営む男と、ある能力を持つ少年が主人公のミステリ。
2話構成の事件と主要キャラ達の背景についての掘り下げを並行して進める構成巧み。


『実況!!泉くんの恋模様(1)』(大箕すず/原田重光)

他人の「実況」ばかりしている男子高校生が恋をして自分を変えようと努力する物語。
確立されているスクールカーストが徐々に変わっていく様子が丁寧に描かれていて良い。


『どるから(1)』(石井和義/ハナムラ)

女子高生に憑依した空手家が経営危機の空手道場を経営者目線から立て直す物語。
マーケティング理論を交えた道場再建計画が大変面白い。全体的に読みやすいのも良い。