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4月読んだ漫画をまとめましょう。 
先に投稿した『2018.4_読んだ新人漫画家まとめ』とは別物です。
新人に限らず、読んだ漫画のまとめ。

4月に読んだ漫画は67冊。紙の本は2冊。その他は電子書籍で購入。
今月も沢山読めたし沢山楽しめたので、先月に引き続いて漫画充できました。

続いて、特に面白かった作品をいくつかピックアップ。
まずは、4月発売だった作品から。


『鉄腕アダム(3)(4)(完)』(吾嬬竜孝)

宇宙から飛来する「蝶」と戦うヒューマノイドが主人公のハードSF、完結。
エンタメ性の高い序盤から壮大なスケールの終盤まで密度の濃い作品だった。


『AIの遺電子 RED QUEEN(1)』(山田胡瓜)

人権を持ったヒューマノイドが人類と共存する世界を描いた作品。
汎用AIの発展やAI排除の流れなど、リアリティある近未来SF世界観が素晴らしい。


『いそあそび(1)』(佐藤宏海)

プライドは捨ててない没落社長令嬢を主人公に海辺の田舎町の魅力を描いた作品。
出てくる女の子のキャラが立っていて素晴らしい。マニアックなキャラ造形も良い。


『Artiste(3)』(さもえど太郎)

ある能力に特化した気弱な料理人を主人公にしたパリが舞台のレストラン物語。
キャラクタを魅力的に見せるための物語構成は今巻も健在。作者の漫画巧者っぷりが光る。


『ダンジョン飯(6)』(九井諒子)

魔物を調理して食べながらダンジョン深部を目指す冒険者一行を描いたファンタジー。
作者独特のファンタジー解釈の奥深さや個性的な登場人物の掛け合いが素晴らしい作品。


『彼女はお義父さん(1)』(川田大智)

事故の影響で、彼氏が触れている間だけ娘が父親になる、という設定のラブコメディ。
視覚的インパクトの強さや噛み合わない掛け合いなどバカ設定が上手く活かされている。


『はなにあらし(1)』(古鉢るか)

周りには内緒で付き合っている高校生女子二人のささやかな交流を描いた百合漫画。
秘密を共有する関係という恋愛作品の王道設定を百合作品で上手に展開している。


『4分間のマリーゴールド(3)(完)』(キリエ)

触れた人の死の瞬間が「見える」救急救命士の男性が主人公の恋愛作品の完結巻。
キャラクタ、伏線、メッセージ性を全て過不足なく物語に盛り込んでおり素晴らしい。


『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(9)』(赤坂アカ)

お互い好き合ってるけど自分からは言い出せない男女を主人公とした生徒会ラブコメディ。
テンポの良さとキャラクタの濃さで攻めるギャグが魅力的。今回のサブストーリーは好き。


『偶像事変~鳩に悲鳴は聞こえない~(4)(完)』(にんじゃむ/ミサヲ)

特殊な刷り込み教育プログラムをテーマにしたサイコサスペンス、完結。
物語の細部に荒さはあったものの、描きたかったであろう本筋はきっちり描き切っていた。


『アニマルハラスメント(1)』(日夜カモ)

動物達が人間と同等の知性を持つ世界で動物差別の相談を請け負う組織を描いたコメディ。
世界観ユニークでそれを活かした物語の作り方も上手く、キャラの掛け合いもテンポいい。


『アダムとイブの楽園追放されたけど…(1)』(宮崎夏次系)

楽園を追われ、初めての子育てに悪戦苦闘するアダムとイブをコミカルに描いたコメディ。
画面も空気感も適度に「抜けている」宮崎夏次系作品の魅力は健在。


『ハコヅメ~交番女子の逆襲~(1)』(泰三子)

元警察勤務の作者が描く、街の交番に務める女性警察官の勤務の様子を描いたコメディ。
抜けたキャラ同士の掛け合いも挟みながら交番エピソードを面白おかしく描いている。


『血の轍(3)』(押見修造)

息子に対して歪んだ愛情を向ける母親とその母親に毒されていく息子を描いた作品。
キャラクタ達の表情や画面表現だけでサスペンスが成立する圧倒的表現力。


『双亡亭壊すべし(8)』(藤田和日郎)

空爆でも壊れない謎の建築物「双亡亭」の謎に迫るアクションホラー。
コズミックホラーの領域まで膨らんだ大風呂敷が一人の人物に集約していく構成が見事。


『サトコとナダ(3)』(ユペチカ/西森マリー)

アメリカの大学に通う日本とサウジアラビアの女の子二人を中心に描かれる文化交流物語。
イスラム圏だけでなく、様々な文化を尊重する姿勢が作品から感じられる。


『よつばと!(14)』(あずまきよひこ)

好奇心旺盛で元気いっぱいな少女とその周りの人々を描いた日常物。
新しい物や情報に溢れた世界を楽しむ少女の姿、をコミカルかつ微笑ましく描いている。


以上が、4月発売の作品で面白かったもの。
一番良かったのは『よつばと!(14)』(あずまきよひこ)
2年半ぶりの新刊でも、安定安心のよつばワールド。
どんなに刊行ペースが遅くても末永く続いて、そして沢山の人に読んでもらいたい作品。

続いては、4月発売じゃないけど面白かった作品。


『イチゴーイチハチ!(5)』(相田裕)

夢破れた少年が高校生生徒会にて「新しく楽しいこと」を見つけていく青春再生物語。
物語当初からは想像できない、活き活きした表情を見せる主人公の変化が本当に喜ばしい。


『重版出来!(10)』(松田奈緒子)

大手出版社の漫画編集部を舞台に、漫画製作に関わる人々を描いた仕事物。
様々な分野の仕事人達の「プロ意識」を漫画で表現しており素晴らしい。


『レスト―夫人』(三島芳治)

演劇作りに取り組む高校生達を描いた表題作を含む作品集。
独特の擦れた描線で描かれるシンプルな画面と文学的な雰囲気が面白い


『ロマンスの騎士(1)(2)』(武富智)

無念の死を遂げた騎士の魂を憑依した、現代日本の男子中学生を描いたフェンシング物語。
ライバルキャラ二人の立ち位置が高校部活物の作品としては独特で大変ユニーク。