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6月読んだ漫画をまとめましょう。 
先に投稿した『2018.6_読んだ新人漫画家まとめ』とは別物です。新人に限らず、読んだ漫画のまとめ。

6月に読んだ漫画は74冊。紙の本は1冊のみ。
今月は好きな作品の新刊が多かったので楽しみだった半面、読む時間がとれるか心配だったけど、なんとか消化できて一安心。

読んだ中でも面白かった作品をいくつかピックアップ。まずは、6月発売だった作品から。


『ギャル☆クリ!(1)』(ラムネ村シュワ太)

片付けができないギャルとその娘と同居する同級生男子が主人公の掃除ラブコメ。
掃除の実用テクなど飛び道具は備えるが、全体を見れば王道ラブコメでクオリティ高い。


クソ雑魚吸血鬼と吸血鬼ハンターの男のコンビを中心に繰り広げられるキャラコメディ。
ピンポイント過ぎる設定のヘンテコ吸血鬼で話をかき乱す初期の香りが戻ってきた。


『賢者の学び舎 防衛医科大学校物語(1)』(山本亜季)

自衛隊で働く医師を養成するための特殊な大学を舞台にした物語。
医官という重い責任を伴う立場を目指す若者達の葛藤がうまくストーリーに乗っている。


『マイホームヒーロー(4)』(山川直輝/朝基まさし)

家族を守るために殺人を犯してしまった男性が、ヤクザと頭脳戦を繰り広げるサスペンス。
物語が積み重なり、人物同士の対立や因果の構図が素晴らしいものが出来上がっている。


隠れ特撮オタクOLとその周りの様々なジャンルのオタク達との交流を描いたコメディ。
世間体や親からの圧力という大多数のオタクが抱える問題を描いた展開素晴らしい。


『なかよし番外地』(中川ホメオパシー)

ヤクザ風の強面おっさん二人組がイチャイチャするだけのギャグ漫画。
しょうもない掛け合いでも顔芸の激しさで強引に笑いを取りに行く腕力がある。


1900年代のアメリカを舞台に様々な男達の生き様を描いた西部劇5編収録の短編集。
どの収録作も構成がよく練られており、きっちりキャラクタの魅力が表現されている。


人や物の情報を記憶してその姿に変身する不死の青年を主人公にした巨編ファンタジー。
難解なストーリーに理解は追い付かないが、展開のスピードが早く読んでて爽快感はある。


『バララッシュ(1)』(福島聡)

1980年代後半に高校生だった二人の男達のアニメ製作に捧げた青春時代を描いた物語。
勤勉と天才肌、二人の個性がぶつかり合う物語構成が素晴らしい。絵柄も題材に合ってる。


『本田鹿の子の本棚 天魔大戦篇』(佐藤将)

娘のクレイジーな本棚を盗み見る父親と、ぶっ飛んだ設定の作中作を描いたコメディ。
メインとなる作中作描写はパロディ強めのホラーテイストでバリエーション豊か。


戦後の北海道を舞台に、隠された金塊を探して元軍人や陸軍などの各勢力が争う物語。
これまで積み上げてきた物語が一気に消化される怒涛の展開は爽快。


『ここは今から倫理です。(2)』(雨瀬シオリ)

問題を抱える生徒と対話しながら倫理を説く高校教師を描いた物語。
倫理という題材を描くことに対する作者の情熱が画面から伝わってくる。


『古見さんは、コミュ症です。(9)』(オダトモヒト)

ものすごい美少女だけど極端に人との交流が苦手な主人公を中心としたキャラコメディ。
どんどん成長していく主人公の姿が頼もしい。恋愛要素も着実に進行しており安心感ある。


『ハコヅメ~交番女子の逆襲~(2)』(秦三子)

交番勤めの警察官女子二人組を主人公に、警察の職務を赤裸々に描いたお仕事コメディ。
元県警勤めという作者の経験を活かした業務描写はリアリティある。


『人魚姫のごめんねごはん(4)』(野田宏/若松卓宏)

家族であるはずの魚類達の味の虜になってしまった哀れな人魚姫を描いたコメディ。
出オチ設定ながらバリエーション豊かな演出を駆使して飽きさせない工夫がされている。


『映像研には手を出すな!(3)』(大童澄瞳)

それぞれの能力を活かしてアニメーション制作に勤しむ女子高生3人組を描いた作品。
キャラクタの魅力と画面の熱量で相変わらずグイグイ引き込んでくれる。


仲良し女子高生二人組を主人公に一方的なアプローチの様子を描いた百合コメディ。
ドぎついけど軽やかな下ネタやさりげないマニアックなパロディなど道満先生らしさ満載。


『神クズ☆アイドル(1)』(いそふらぼん肘樹)

やる気ゼロな男性アイドルと女性トップアイドルの幽霊とのコンビを描いたコメディ。
掛け合いが軽快で楽しい。ちょっとレトロな絵柄やワチャワチャした画面の雰囲気も好み。


『僕らはみんな河合荘(10)』(宮原るり)

奇人変人ばかりが住まうアパートを舞台にしたラブコメディの完結1つ前の巻。
アクの強すぎる面々のトリッキーな掛け合いは健在。最終巻も楽しみ。


以上が、6月発売の作品で面白かったもの。
一番良かったのは『ゴールデンカムイ(14)』(野田サトル)
複数勢力にまたがって各人の思惑が複雑に交錯する本作の魅力が遺憾なく発揮される今回の展開。魅力的なキャラクタ作りも勿論素晴らしいが、彼らの魅力を最大限に引き出す演出力に脱帽。今後も楽しみ。

続いては、6月発売じゃないけど面白かった作品。


『保安官エヴァンスの嘘(4)』(栗山ミヅキ)

モテるための保安官になった見栄っ張りの男を主人公にした西部劇コメディ。
地の文や心の声、括弧付きセリフなどを利用して展開されるすれ違いネタはテンポが良い。


『最近の娘さん: 最近の赤さん(2)』(とよ田みのる)
とよ田みのる先生が、娘さんの姿(2歳から4歳6カ月まで)を描いた子育てエッセイ。
「あなたは皆から愛されてるよー」というメッセージに溢れたハートフルな作品。


『サザンと彗星の少女 上下』(赤瀬由里子)

地球人の青年と巨大なパワーを溜め込んだ少女との冒険を描くスペース・スペクタクル。
水彩絵の具で描かれる画面は配色センスがユニークで鮮やか。物語の密度も素晴らしい。