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(Amazon.co.jpより画像引用)

 10月ですね皆さん。涼しくなってきましたが漫画を読みましょう。


10/5 『吸血鬼すぐ死ぬ(10)』(盆ノ木至)


クソ雑魚吸血鬼と吸血鬼ハンターの男のコンビを中心に繰り広げられるキャラコメディ。
ピンポイント過ぎる設定のヘンテコ吸血鬼で話をかき乱す初期の香りが戻ってきた。


10/5 『いそあそび(2)』(佐藤宏海)

プライドは捨ててない没落社長令嬢を主人公に海辺の田舎町の魅力を描いた作品。
出てくる女の子のキャラが立っていて良い。マニアックなキャラ造形も素晴らしい。


10/5 『小路花唄(3)』(麻生みこと)

様々な職人の集まる京都の長屋を舞台に、靴職人の女性の仕事や恋を描く物語。
『路地恋花』と同じ舞台で、連作でストーリーが進む。はんなり辛辣な京都の空気は健在。


10/6 『ベランダは難攻不落のラ・フランス』(衿沢世衣子)

イースト・プレス社からの刊行は『おかえりピアニカ』以来13年ぶり衿沢世衣子の短編集。
衿沢先生、今月は講談社からも短編集が出るので、雰囲気がどう違うか楽しみ。


10/9 『君に愛されて痛かった(2)』(知るかバカうどん)

援助交際で承認欲求を満たす女子高生の悲劇を描いたショッキングサスペンス。
過激な描写に偏重し過ぎな嫌いはあるが、読者を引き込むエンタメとしては正解か。


10/9 『宇宙戦艦ティラミス(7)』(伊藤亰/宮川サトシ)

コックピットに引きこもりがちな天才ロボットパイロットを描くスペースコメディ。
マンネリ予防のためにオマケ程度だがストーリーもサクサク進めていく姿勢は良い。


10/9 『シネマこんぷれっくす! (2)』(ビリー)

曲者だらけの高校映画研究部を舞台に映画ダベりを描いたコメディ。
おバカ気味なハイテンションギャグスタイルはちょっと情報量過多で読みにくいけど好き。


10/10 『ホームルーム(2)』(千代)

人気者の高校教師と陰湿なイジメを受ける女生徒との異常な関係を描くサイコサスペンス。
サイコ要素は滑稽なくらいの過剰演出だが物語としてまとまりがある。作画もユニーク。


10/10 『ミステリと言う勿れ(3)』(田村由美)

天然パーマの大学生男子が誰彼構わずズケズケ「語り」、事件を解決していく物語。
コマ割り細かく文字数も多いにも拘わらず、上手く画面が整理されており読みやすい。


10/10 『あせとせっけん(1)』(山田金鉄)

汗かきな女性とその女性のにおいを必要とする男性との奇妙な関係を描いた社内恋愛物。
大変フェチズム溢れる作品。ヒロインが可愛く、相手方男性は変態というバランスが良い。


10/10 『制服ぬすまれた』(衿沢世衣子)

モーニングに掲載された表題作を含む衿沢世衣子の講談社から刊行の短編集。
今月は衿沢先生の単行本が2冊も出て幸せだなぁ。講談社側はどんな雰囲気かしらん。


10/12 『潜熱(3)』(野田彩子)

中年ヤクザに恋をした女子大生のスリリングな初恋を描く恋愛物語。
野田先生のフェティッシュで色気のある人物作画が素敵。


10/12 『世界で一番早い春(1)』(川端志季)

とある秘密を抱えた売れっ子漫画家が過去にタイムスリップする少女漫画。
川端先生、相変わらず少女漫画とは思えないトリッキーな設定で描いてるなぁ。


10/12 『人魚姫のごめんねごはん(5)』(野田宏/若松卓宏)

自分の身内である魚達を使った料理の味に取りつかれた人魚姫を描くグルメコメディ。
出オチみたいな設定ながら、存外話のバリエーション豊か。高い作画力もポイント高い。


10/12 『ものするひと(2)』(オカヤイヅミ)

文学新人賞受賞歴はあるがアルバイトで生活する物書きの男の日常を描いた作品。
小説家の思考回路や物の捉え方のユニークさが描かれており興味深い。


10/12 『目玉焼きの黄身 いつつぶす?(11)』(おおひなたごう)

十人十色の「食事の仕方」にフォーカスを当てたグルメコメディ。
おおひなた先生のベテランらしい余裕のあるギャグスタイルも良い。


10/15 『ほしとんで(1)』(本田)

『ガイコツ書店員 本田さん』の作者が描く大学の俳句ゼミを舞台にした青春物語。
短編『たったひとつのことしか知らない』の出来が見事だった作者の力量に期待。


10/15 『今日のちょーか!(2)』(戎島実里)

釣りが大好きな元気いっぱい小学生女子と彼女に振り回される周りの人々を描いた作品。
釣りよりも破天荒な主人公の描写が中心でテンション高めなギャグ漫画という感じ。


10/16 『きみを死なせないための物語(4)』(吟鳥子)

パートナー以外の異性との接触が制限される近未来の下での恋愛を描いた物語。
特異な社会体制の下で形成された人々の価値観が見事に描かれている。


10/17 『かくしごと(7)』(久米田康治)

下ネタギャグ漫画家であることを娘に隠す漫画家男性が主人公のコメディ。
基本的には漫画家あるある物。久米田先生らしい小ネタの詰め込みが特徴的。


10/17 『欲鬼(7)』(色原みたび)

人々の欲望が膨れ上がった「欲鬼」達の戦いを描いたファンタジー。
高い画力とショッキングな展開が魅力的。6巻ラストの引きが強かったがどう動くか。


10/17 『虚構推理(9)』(片瀬茶柴/城平京)

義足義眼の少女と、秘密を抱えた青年とのコンビを描く怪奇ミステリ。
灰汁の強いキャラクタ同士の掛け合いや論理構成などミステリとしての満足度高い。


10/18 『新装版 錦田警部はどろぼうがお好き(1)~(3)』(かんばまゆこ)

とある怪盗を愛する警部と部下として忍び込む怪盗の少年との掛け合いを描くコメディ。
「次にくるマンガ大賞2018」にて見事3位に入賞。固定ファンが付くだけの魅力ある作品。


10/18 『新装版 迷宮入り探偵(1)(2)』(かんばまゆこ)

事件をかき乱して詳細を迷宮入りさせる迷惑な探偵が主人公のコメディ。
『錦田警部はどろぼうがお好き』が賞レース上位だったこともあり本作も新装版刊行。


10/19 『ダンベル何キロ持てる?(5)』(サンドロビッチ・ヤバ子/MAAM)

筋トレのレクチャーとお色気要素を組み合わせた美少女筋トレコメディ。
両者のバランスが難しそうではあるが、今のところ上手いことやってる。


10/22 『事情を知らない転校生がグイグイくる。(1)』(川村拓)

クラスでハブられる女子と彼女にグイグイくる転校生男子が主人公のラブコメディ。
ツイッターで話題だった作品が連載化して単行本化。シチュエーションに強み。


10/22 『三白眼ちゃんは伝えたい。(1)』(空翔俊介)

好きな人の前では萎縮してしまう三白眼女子が主人公のラブコメディ。
ツイッター発の作品。シチュエーションラブコメは瞬発力がありツイッターに適している。


10/23 『めしにしましょう(6)』(小林銅蟲)

締め切り間際の漫画家の仕事場を舞台に「やり過ぎ」料理を作る様子を描いたグルメ漫画。
金と手間に糸目をつけない異常料理の数々には食欲というより好奇心をそそられる。


10/23 『ソフトメタルヴァンパイア(5)』(遠藤浩輝)

元素を操る不死身のヴァンパイアに全人類が支配された世界を描くファンタジーバトル物。
遠藤先生の厨二的感性が遺憾なく発揮されている。容赦ない加虐性も見え隠れするなぁ。


10/23 『ハコヅメ~交番女子の逆襲~(4)』(秦三子)

元警察勤務の作者が描く、街の交番に務める女性警察官の勤務の様子を描いたコメディ。
作者の体験を活かして描かれる警察の人々の心理は一般人には想像し難いもので興味深い。


10/23 『ハーン -草と鉄と羊-(4)』(瀬下猛)

源義経が大陸に渡り、権力を手に入れるため奮闘する姿を描く歴史ロマン。
力強いキャラクタと画面が魅力的。どんどん新キャラを登場させてほしい。


10/23 『宝石の国(9)』(市川春子)

身体が宝石で出来たキャラクタ達の美しい戦いを描くファンタジー。
アフタ本誌派からはちょくちょく悲鳴が聞こえてきた話が多分収録。前巻以上の悲劇か...


10/23 『起きてください、草壁さん(1)』(秋★枝)

休日は寝て過ごしたい女性と彼女と一緒に出掛けたい彼氏との戦いを描いたラブコメディ。
秋★枝先生らしい妙に理屈っぽいキャラクタ同士の掛け合いが楽しい。


10/29 『実況!!泉くんの恋模様(2)』(大箕すず/原田重光)

他人の「実況」ばかりしている男子高校生が恋をして自分を変えようと努力する物語。
確立されているスクールカーストが徐々に変わっていく様子が丁寧に描かれていて良い。


10/29 『ヒダルとヒルダ』(鈴木小波)

腹ペコ神様と就職浪人女性のグルメ紀行を描いた作品。
鈴木小波先生らしい題材。オンリーワンな画面の魅力を堪能したい。


10/30 『ジャガーン(6)』(にしだけんすけ/金城宗幸)

人の欲望を肥大化させた怪物、「懐人」の力で懐人を退治する主人公を描くヒーロー物。
エンターテイメントに特化した作風でパニック展開に身を任せれば楽しい。


10/30 『賢者の学び舎 防衛医科大学校物語(2)』(山本亜季)

自衛隊で働く医師を養成するための特殊な大学を舞台にした物語。
医官という重い責任を伴う立場を目指す若者達の葛藤がうまくストーリーに乗っている。