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 9月に読んだ新人漫画家さんをまとめます。自分用備忘録。

※この記事中で扱う新人漫画家の定義は、「2018年1月1日~2018年12月31日の間に初商業コミックが発売になった漫画家(Amazon調べ)」としています。また、二人以上で描いている場合は、どちらか一方が上記のレギュレーションに合致すればOKとしています。

 9月読んだ新人漫画家作品は12冊。2018年も後半戦なのでスパートかけていきたい。

 以下には、読んだ作品の表紙と感想を羅列していきます。個人的なオススメ順に並べていますので参考にして頂ければ幸い。


『錦糸町ナイトサバイブ(1)』(松田舞)

キャバ嬢になるため上京したちびっ子女性が夜間診療歯科で働き始めるコメディ作品。
可愛らしい絵柄やテンポの良い掛け合い、仕事物とコメディのバランスなど素晴らしい。


『学校のこども(上)』(下待迎子)

外部入学生が内部進学者に迫害される女学院において外部生のある「秘密」を描いた物語。
「秘密」の存在により虐げられる少女達の心情が上手く演出しており巧みな舞台設定。


『バジーノイズ(1)』(むつき潤)

音楽さえあれば孤独も厭わない青年と彼に目を付けた破天荒な女性が主人公の音楽青春物。
スタイリッシュな絵柄とダウナーなキャラクタ、ポップな画面表現など個性的で良い。


『ブルーストライカー(1)』(柴田ヨクサル/沢真)

くたびれた無職の中年男が謎のアプリを通したストリートファイトに巻き込まれる物語。
ダイナミックな見開きや噛み合わないキャラクタの掛け合いなどヨクサルワールド全開。


『ムラサキ(1)』(厳男子)

創作ダンスに魅入られたふくよか女子高生が主人公のダンスバトル物。
ダイナミック過ぎる画面表現と勢いで突っ走る展開運びで読み手に落ち着く暇を与えない。


『夜と海(1)』(郷本)

孤高の美少女と気ままな同級生女子、学校のプールで出会った二人の関係を描いた作品。
瑞々しい絵柄が素敵。思い切った画面の使い方(特にコマ割り)も気持ちいい。


『行進子犬に恋文を(1)』(玉崎たま)

女性将校を育成する学校を舞台に田舎者の美少女と先輩女子との関係を描いた百合物語。
規律の厳しさや軍人らしい精神論、軍服など舞台設定を活かしたフェチズムに溢れている。


『水曜日のシネマ(1)』(野原多央)

レンタルビデオ屋でバイトする女子大生が映画鑑賞を通して中年店長に恋をする恋愛物。
相手のことが気になりだして恋心が芽生え、恋に落ちるという過程が丁寧に描かれている。


『ゾンビバット(1)』(松林頂)

パンデミックから4か月後、バットでゾンビを殴り倒す女子高生が主人公のホラー作品。
ボールペンで描いたような特徴的な描線は力強く大変魅力的。ストーリー性はやや薄い。


『山本アヒルの実録4コマ(1)』(山本アヒル)

ツイッター発の、作者の日常生活の中で起こった何気ない出来事を4コマにした作品。
面白おかしく演出しようとしているが薄い日常を何とか引き伸ばしたという印象。


『残機×99(1)』(愛南ぜろ)

生死を賭けたゲームをクリアするまで密室から出られない少女達を描いたパニックホラー。
ユニークな設定ながらパニックに陥るキャラクタ達のやり取りにリアリティがない。


『私の拳をうけとめて!(1)』(murata)

脱ヤンを目指すヤンキーとその娘に想いを寄せるライバル女子が主人公の百合コメディ。
絵柄の問題もあるだろうが、キャラの描き分けが甘くや表情のバリエーションも乏しい。