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  9月読んだ漫画をまとめましょう。 先に投稿した『2018.9_読んだ新人漫画家まとめ』とは別物です。新人に限らず、読んだ漫画のまとめ。


 9月に読んだ漫画は69冊。先月には及ばずも今月も沢山読めました。

 読んだ中でも特に面白かった作品をいくつかピックアップ。まずは、9月発売だった作品から。


人々の負の感情から生まれた「呪い」と戦う呪術師達を描いたダークファンタジー。
少年バトル漫画の王道と虚を突いてくる変化球展開が入り混じり独特の雰囲気。


『Dr.STONE(7)』(稲垣理一郎/Boichi)

文明が退行した地球で科学の知識を駆使して人類を復興させる少年を描いたSF少年漫画。
限られた資源を駆使しながら先端技術を再生させていくストーリー構成は痛快。


『青のフラッグ(5)』(KAITO)

一筋縄ではいかない高校生男女の関係を描いた青春物語。
LGBT物という枠を飛び出し男女関係の価値観の多様性まで作品の懐が広がった印象。


『BEASTARS(10)』(板垣巴留)

草食と肉食動物の獣人達が共生する世界を舞台にしたアニマルサスペンス。
またもや突っ込んだ設定が明らかになり、世界観の作り込みの深さに感嘆するばかり。


『36度』(ゴトウユキコ)

若い編集者に魅かれる30代女性漫画家が主人公の表題作を含むゴトウユキコ初の短編集。
ゴトウ先生の描く「間違えてしまう」女性達は人間味溢れており魅力的。絵柄も素敵。


『えれほん』(うめざわしゅん)

過剰に知的財産が保護される国などを重厚な設定でシニカルに描いた社会風刺的作品集。
ネット上の軽口を本気で煮詰め直して構築されたディストピア世界はリアリティ溢れる。


『ムラサキ(1)』(厳男子)

創作ダンスに魅入られたふくよか女子高生が主人公のダンスバトル物。
ダイナミック過ぎる画面表現と勢いで突っ走る展開運びで読み手に落ち着く暇を与えない。


『錦糸町ナイトサバイブ(1)』(松田舞)

キャバ嬢になるため上京したちびっ子女性が夜間診療歯科で働き始めるコメディ作品。
可愛らしい絵柄やテンポの良い掛け合い、仕事物とコメディのバランスなど素晴らしい。


『あつもりくんのお嫁さん(←未定)』(タアモ)

御曹司に恋をして彼と恋仲になるために単身上京した田舎娘が主人公の少女漫画。
一途なヒロインが可愛いしそのアプローチにより徐々に陥落していく相手方男性も良い。


『ブルーストライカー(1)』(柴田ヨクサル/沢真)

くたびれた無職の中年男が謎のアプリを通したストリートファイトに巻き込まれる物語。
ダイナミックな見開きや噛み合わないキャラクタの掛け合いなどヨクサルワールド全開。


『学校のこども(上)』(下待迎子)

外部入学生が内部進学者に迫害される女学院において外部生のある「秘密」を描いた物語。
「秘密」の存在により虐げられる少女達の心情が上手く演出しており巧みな舞台設定。


『バジーノイズ(1)』(むつき潤)

音楽さえあれば孤独も厭わない青年と彼に目を付けた破天荒な女性が主人公の音楽青春物。
スタイリッシュな絵柄とダウナーなキャラクタ、ポップな画面表現など個性的で良い。


『不滅のあなたへ(8)』(大今良時)

人々や物の情報を集めてその姿形へと変身する不思議な少年が主人公の巨編ファンタジー。
物語構成、展開運び、キャラクタなど相変わらず型にはまらないトリッキーさ。


『サーカスの娘オルガ(2)』(山本ルンルン)

19世紀のロシアの地を舞台に、旅するサーカス一団に売られた少女を描く物語。
山本ルンルン先生のメルヘンチックな絵柄と題材ががっちり噛み合って素晴らしい。


『ゴールデンカムイ(15)』(野田サトル)

戦後の北海道に隠された金塊を巡ってアイヌや陸軍、新選組の残党など各勢力が争う物語。
今回は文化紹介や新たな変態、主要キャラクタの過去編などいつものペースで安定。


『保安官エヴァンスの嘘(5)』(栗山ミヅキ)

モテたいのにスカし過ぎて女性とお近づきになれない保安官が主人公のコメディ。
お得意の勘違いネタとナレーションによるツッコミは相変わらずキレが良い。


『衛府の七忍(6)』(山口貴由)

異形の鎧を身にまとう怨身忍者達が悪を討つハイテンショントンデモ江戸バトル物。
新編の主人公である沖田総司が素晴らしい造形とキャラクタなので今後に期待が高まる。


『春のムショク(2)』(井上まい)

デザイン会社を辞めた無職男性と突然現れた不思議な少女が主人公のラブストーリー。
表情豊かかつ全身で感情を表現するヒロインが可愛い。主人公の葛藤も良い。


『金のひつじ(2)』(尾崎かおり)

小学生以来数年ぶりに再会した高校生男女4人組の変化と葛藤を描いた青春物語。
動きの大きな展開の中で各キャラクタが抱える思春期らしい悩みが落とし込まれている。


『官能先生(2)』(吉田基已)

中年男が偶然出会った美女に恋し男子中学生のような妄想に悩まされる恋愛物語。
吉田基已先生の描くヒロインが時に可憐で時に艶めかしく、とにかく魅力的。


『映画大好きポンポさん(2)』(杉谷庄吾【人間プラモ】)

天才映画プロデューサーの少女を中心に映画製作に携わる人々を描いた物語。
スピード感ある読み味でキャラクタの魅力を引き出しており1巻に負けず劣らずの出来。


『の、ような。(1)』(麻生海)

二人の少年を引き取ることになった30代女性と恋人の男性との生活を描いた物語。
結婚を選択しない主人公の姿など、多様な生き方を肯定するメッセージを感じる。


『培養肉くん(1)』(宮崎夏次系)

荒廃した世界を舞台に、小説家男性とその周りのヘンテコな人々を描いた少し不思議物語。
シュールコメディ面を前面に出しながら謎めいた世界観も楽しめる。


『うなじ保険』(平方イコルスン)

ヘンテコな価値観と行動原理で動く女子達の掛け合いを描いたショートショート。
平方先生の独特過ぎるセリフ回しや論理展開はクセになる。他では味わえない雰囲気。


 以上が、9月発売の作品で面白かったもの。
 一番良かったのは『うなじ保険』(平方イコルスン)。イコルスン先生のショートショートとしては『駄目な石』以来3年5カ月ぶりの新刊。相変わらず人間の皮を被った異星人達の掛け合いを見ているような変な漫画。なのに何故だかメチャクチャ面白い。不思議な漫画家さんだなぁ。

 続いては、9月発売じゃないけど面白かった作品。


『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(1)~(11)』(長田悠幸/町田一八)

伝説のギタリストの幽霊が取り付いた地味な高校教師が主人公のバンド物。
勢い溢れる作画とスタンダードながら熱い展開運びが魅力的。10巻の完成度素晴らしい。