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  12月読んだ漫画をまとめましょう。 先に投稿した『2018.12_読んだ新人漫画家まとめ』とは別物です。新人に限らず、読んだ漫画のまとめ。

 12月に読んだ漫画は73冊。質・量ともにしっかり漫画を楽しめた良い月でした。

 読んだ中でも特に面白かった作品をいくつかピックアップします。まずは、12月発売だった作品から。


『呪術廻戦(3)』芥見下々

社会に潜む呪いを祓う呪術師達を育成する学校を舞台にしたダークファンタジー。
自分なりの哲学を持っている各キャラクタ達とその掛け合いが魅力的。独特の雰囲気。


『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』芥見下々

『呪術廻戦』の前日譚にあたる死別した少女に憑かれた少年が主人公のダークファンタジー。
単巻完結ならではのスピード感でキャラクタの魅力やユニークな雰囲気を堪能できる。


『ワールドトリガー(19)』葦原大介

異次元からの侵略者である「近界民」と戦う「ボーダー」達を描いた戦略バトル物。
各キャラクタが尊重されている丁寧さと集団戦の面白さは2年のブランクを感じさせない。


『僕の心のヤバイやつ(1)』桜井のりお

クラスの中心女子が気になってしまう陰キャラ男子の奮闘を描いたラブコメディ。
モデル体型だけど食い意地はっててアホの子なヒロインのキャラクタがとっても可愛い。


『極主夫道(2)』おおのこうすけ

元ヤクザの強面過ぎる主夫の男を主人公にしたコメディ作品。
ギャップでごり押ししてくるスタイルと迫力ある画面ががっちり噛み合っていて良い。


『重版出来!(12)』松田奈緒子

出版社の漫画編集を中心に漫画に携わるプロフェッショナルを描く職業漫画。
今巻もWEB漫画誌立ち上げからその運営、過去と向き合う中田先生など盛り沢山。


『乙嫁語り(11)』森薫

19世紀の中央アジアを舞台に、様々な立場のお嫁さん達を描いた物語。
職人芸と言っても差し支えない緻密な画面は安定して美しい。物語は次のステージへ進む。


『星明かりグラフィクス(3)(完)』山本和音

人付き合いが苦手な美大生と人脈作りが得意なその友人のコンビを描く美大物語の完結巻。
二人がそれぞれの道を歩んでいく過程が太く短くしっかり描かれていて読後感素晴らしい。


『古見さんは、コミュ症です。(11)』オダトモヒト

超絶美少女だけど人見知りすぎる女子高生を中心にしたキャラコメディ。
強烈な個性のキャラクタを揃えながら話作りをキャラに頼り過ぎていないところが良い。


『サトコとナダ(4)(完)』ユペチカ/西森マリー

日本人とサウジアラビア人、二人の女子大学生のルームシェア生活を描いた日常物4コマ。
文化の違いなど飛び越えて主人公二人が固い友情を育んでいく様子が丁寧に描かれていた。


『竜と勇者と配達人(4)』グレゴリウス山田

中世ヨーロッパの社会制度が落とし込まれたファンタジー世界を描くコメディ作品。
相変わらずファンタジーを見る視点が独特で読んでいてすごく新鮮。


『アダムとイブの楽園追放されたけど…(2)(完)』宮崎夏次系

子供を育てる自身がないイブとおおらかで能天気なアダムが子育てに奮闘するコメディ。
作画も掛け合いも適度に抜けた雰囲気とメッセージ性があるのかないのかわかんない読み味。


『私のおっとり旦那』木崎アオコ

ネガティブな作者とおっとりな旦那、正反対な夫婦の生活を描いたフルカラーエッセイ漫画。
ツイッターでアップされてたの1ページの日常描写も良いし長編エピソードも心温まる。


『リボーンの棋士(2)』鍋倉夫

将棋のプロになれなず一度夢を諦めた青年が再び将棋に目覚める姿を描いた物語。
キャラクタ設定とその配置が巧みで上手く物語が転がってる印象。


『パンダ探偵社(1)』(澤江ポンプ

体が徐々に動物へと変化していく「変身病」の患者を相手する探偵事務所を舞台にした物語。
病気との向き合う人々を綺麗事だけではない余韻の残るストーリーで描いており素晴らしい。


映画紹介が下手過ぎる美少女の要領を得ない映画話に付き合わされる人々を描くコメディ。
出オチのバカ設定のはずが、バリエーション豊かな話が展開されており読んでて飽きない。


『であいもん(6)』浅野りん

のんきな青年としっかり者の少女が主人公の京都の和菓子屋を舞台にしたホームドラマ。
主要キャラの重要エピソードが着々と消化されて各キャラの関係性も進んできた。


『結ばる焼け跡(1)』雨瀬シオリ

敗戦直後の日本を舞台にした、正義感溢れる無鉄砲な少年と影のある男が主人公の物語。
貧しく荒れた世の中で逞しく生きる人々と雨瀬先生の力強い作風ががっちり噛み合っている。


 以上が、12月発売の作品で面白かったもの。
 一番良かったのは『ワールドトリガー(19)』(葦原大介)。全ワ民が首を長くして待っていた連載再開。2年ぶりの再開でも休止前と何ら変わらない安定感。葦原先生、これからもお身体の無理のない範囲で末永く続けて下さい。

 続いては、12月発売じゃないけど面白かった作品。


『アタシのセンパイ』しおやてるこ

先輩に一目惚れした少女とある秘密を抱えた先輩との歪な恋愛関係を描いた単巻百合。
エッジの効いた起承転結に狂気を孕むキャラクタの表情などパンチの効いた百合作品。


『欅のまんが棚』大槻一翔

『欅姉妹の四季』が話題の大槻先生による、読み切り16編を収録した短編集。
突拍子もないキャラクタが登場するなど作風の模索が興味深い。作家の成長が見て取れる。


『快楽ヒストリエ(2)(完)』火鳥

歴史上の人物や出来事に無理矢理エロマンガを絡ませて描かれる非R18バカコメディ。
エロマンガやその使用方法が共通言語として語られる雰囲気のアホらしさが好き。