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 2月に読んだ新人漫画家さんをまとめます。

※この記事中で扱う新人漫画家の定義は、「2019年1月1日~2019年12月31日の間に初商業コミックが発売になった漫画家」としています。また、二人以上で描いている場合は、どちらか一方が上記のレギュレーションに合致すればOKとしています。

 2月読んだ新人漫画家作品は14冊。今月はそこそこ読めました。

 以下には、読んだ作品の表紙と感想を羅列していきます。個人的なオススメ順に並べていますので参考にして頂ければ幸いです。


『有害無罪玩具』(詩野うら)

自分以外の時間が止まった地球で何億年も暇つぶしを続ける女性の話などを収録した短編集。
思考実験を拡張させたようなアイディアが面白い。トリッキーな表現もユニーク。


『ブラック・テラー』(三堂マツリ)

不気味と隣り合わせな街を舞台に、奇人変人達を描くホラー連作短編集。
喜劇か悲劇、どちらに転ぶかわからない物語はスリリング。ゴシックな絵柄も良い。


『モノノケソウルフード(1)』(神崎タタミ)

コミュ障なキーボードの青年とそのバンドメンバーを描く大阪飯 x バンド物語。
グルメとバンド物の融合具合良い。関西弁飛び交うガチャガチャした雰囲気も楽しい。


『一日三食絶対食べたい(1)』(久野田ショウ)

氷河期に突入した地球を舞台に過去の遺産を氷の中から掘り出して生活する人々を描く物語。
世界観もユニークだが、何よりキャラクタの駆け足が素っ頓狂で面白い。


『スカイフォール ~消し尽くせぬ夏の光~(1)』(三門ジャクソン)

現代から原爆投下直前の広島にタイムスリップした少年とそこで出会った少女を描く物語。
挑戦的な設定を真正面から描く姿勢は好感が持てるし画面やキャラクタの熱量が強い。


『とけだせ!みぞれちゃん(1)』(足袋はなお)

身体が雪で出来た雪女が、暑さで体を溶かしながらも初めて過ごす夏を謳歌するコメディ。
主人公の(文字通り)身体を張ったネタでゴリゴリ押し込んでくる構成良い。


『半助喰物帖(1)』(草香去来/灯まりも)

江戸時代から現代日本にタイムスリップしてきた武士が文化を学び料理を作るグルメ漫画。
飛び道具みたいな設定にも関わらず、堅実に進んでいく物語には地味ながら安心感がある。


『ウォーキング・キャット(1)』(北岡朋)

ゾンビが闊歩する世界を舞台に、はぐれた妻を探す男と相棒の猫との旅路を描いた物語。
サバイバルな設定に猫が乗っかった違和感が面白い。猫描写にも拘りが見られる。


『猫又まんま(1)』(保松侘助)

妻に先立たれた中年男性が妖怪の猫又と協力しながらお手軽料理に挑むグルメホームドラマ。
料理にまつわる妻とのエピソードを思い返すという構成はオーソドックスながら力強い。


『エーゲ海を渡る花たち(1)』(日之下あかめ)

15世紀中ごろのイタリア半島を舞台に少女達が人探しのため各地を旅する様子を描く物語。
当時の文化紹介が細かく丁寧で、風景やファッションなどにも拘りを感じる。


『不可解なぼくのすべてを(1)』(粉山カタ)

性自認が男性でも女性でもないXジェンダーの少年を描くセクシャルマイノリティ物。
可愛らしい絵柄とライトな雰囲気とナイーブなストーリーのミスマッチがユニーク。


『13年後の君(1)』(餅田まか)

亡くなった青年が生まれ変わり当時の恋人と教師と生徒という形で再会するラブストーリー。
葛藤や苦悩をしっかり描いて欲しい設定ながらコメディ強めでややライトな雰囲気。


『正しい妖怪の食べ方(1)』(むこうやまあつし)

幼少期から妖怪を食してきた女性とその食事生活に付き合わされる旦那を描く妖怪グルメ物。
食用の生き物とするために妖怪の生態や姿に関して独自の解釈が加えられており面白い。


『バズったら人生変わるかな?』(阿東里枝)

作者がツイッターで発表した4ページ漫画を中心にした作品集。
勢いだけのツイッター漫画のスタイルであり、単行本で改まって読むと抑揚なくてしんどい。