5月に読んだ漫画は72冊。新刊もそれ以外もバランス良くそこそこ読めました。
読んだ中でも特に面白かった作品をいくつかピックアップします。まずは、5月発売だった作品から。
キャラクタが増えてきてその関係性が楽しい。スピード感あるアクションも良かった。
バイオレンス描写と灰汁の強い雰囲気はジャンプ連載とは思えない。キャラクタも魅力的。
想いが移り変わってもなお交わらない二人の好意。切なく苦しいストーリーラインは続く。
人と同じでなくても生きていけるというメッセージが力強い。多様性の肯定の一種。
各キャラクタが死も含めたそれぞれの役割をキッチリ全うしてストーリーに乗り綺麗に完結。
『シネマこんぷれっくす!(3)』(ビリー)
曲者ぞろいの高校シネマ部を舞台に映画オタク達の激しい掛け合いを描いた映画コメディ。
曲者ぞろいの高校シネマ部を舞台に映画オタク達の激しい掛け合いを描いた映画コメディ。
掛け合いがハイテンションで気持ちいい。素人にも玄人にもウケる映画チョイスも良い。
『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(15)』(谷川ニコ)
陰気で口の悪い女子高生とその周りのクラスメイト達を描いた青春コメディ。
陰気で口の悪い女子高生とその周りのクラスメイト達を描いた青春コメディ。
智子が今江先輩を思い返しながら自分も良い先輩であろうとするエピソードが素晴らしい。
ライトな絵柄とノリにも関わらず練り込まれたストーリーと人間描写は圧巻のクオリティ。
3人が意見をぶつけ合いその科学反応で作品が組みあがっていく過程は相変わらず爽快。
ほんわかした絵柄とおおらかな主人公、掴みどころのない怪奇描写がマッチした雰囲気良い。
自己肯定感の低い男性の卑屈さやネガティブな感情を共感させる演出が巧み。
軽快なテンポの下ネタギャグは滑稽。シチュエーションの腕力で笑わせにくるスタイル。
権力を活かして好き放題やろうとする少女を周りの大人達がなだめる構図が面白おかしい。
『青野くんに触りたいから死にたい(5)』(椎名うみ)
死んで幽霊になった恋人を一途に愛し続ける女子高生を描いた純愛ホラー。
死んで幽霊になった恋人を一途に愛し続ける女子高生を描いた純愛ホラー。
歪んだキャラクタ達の想いとミステリアスな演出が合わさり不気味の舞台は深化していく。
『ハヴ・ア・グレイト・サンデー(3)』(オノ・ナツメ)
初老男性とその息子、義理の息子という男3人が贅沢な日曜日を過ごす様子を描いた作品。
初老男性とその息子、義理の息子という男3人が贅沢な日曜日を過ごす様子を描いた作品。
活動的で充実した休日の様子が描かれる。生き方に余裕がある大人達がカッコいい。
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~(7)』(秦三子)
元警察勤務の作者が描く、街の交番に務める女性警察官の勤務の様子を描いたコメディ。
元警察勤務の作者が描く、街の交番に務める女性警察官の勤務の様子を描いたコメディ。
バリエーション豊かな交番ネタはどれもリアリティがあって興味深い。
設定はすさまじいハイカロリーながら会話劇の上手さと整然とした画面でするりと読める。
シンプルでスタイリッシュな画面の雰囲気。登場人物を雑に扱わず描き分けてるの良い。
『おやすみシェヘラザード(3)』(篠房六郎)
要領を得ない先輩の映画話に付き合わされる後輩女子とその周りの人々を描く映画コメディ。
要領を得ない先輩の映画話に付き合わされる後輩女子とその周りの人々を描く映画コメディ。
登場人物をふやしながら出オチ設定から脱却し話の展開にバリエーションが出てきた。
不条理に片足突っ込んだハイテンションなギャグはジェットコースターのようで楽しい。
新たな地獄の誕生。キャラクタおよび読者を奈落に突き落とす創意工夫に感心させられる。
以上が5月発売の作品で面白かったもの。
一番のオススメは『水は海に向かって流れる(1)』(田島列島)。4年半ぶりの新刊という高いハードルを軽々超えてくる素晴らしいクオリティでした。プロットのすさまじい練り込み具合が感じ取れる密度の濃い1巻。次巻以降も楽しみ。 続いては5月発売じゃないけど面白かった作品。
『付き合ってあげてもいいなか(1)』(たみふる)
お互い恋愛対象が同性なことを知り勢いで付き合い始めた大学生二人の恋愛を描いた百合物。
お互い恋愛対象が同性なことを知り勢いで付き合い始めた大学生二人の恋愛を描いた百合物。
打算と妥協の上でのお付き合いで、それゆえのすれ違いや悩みが描かれておりユニーク。
『クズとメガネと文学少女(偽)(1)(2)(完)』(谷川ニコ)
文学少女を演じようとする少女と彼女に一目ぼれした少年含む男女4人を描いたコメディ。
文学少女を演じようとする少女と彼女に一目ぼれした少年含む男女4人を描いたコメディ。
キャラクタのバランスが良く、文学ネタ中心の掛け合いが心地よかった。
実在の大統領っぽい無敵キャラクタが異世界を物ともせず暴れまわるという設定が強い。
主人公とその相方の青年のコンビが良い。華やかなマジックシーンも素晴らしい。
周りのキャラクタとの絡みで三姉妹のキャラクタが掘り下げらる構成巧み。