1月に読んだ漫画は65冊。2020年の滑り出しとしてはぼちぼち。義務的にならない程度に頑張ります。
読んだ中のオススメ作品をピックアップします。まずは、1月発売だった作品から。
『呪術廻戦(8)(9)』(芥見下々)
社会に潜んだ呪いを祓う呪術師達と呪霊との戦いを描いた物語。
トリッキーな演出やストーリー構成など、作風の模索が伺える。
『チェンソーマン(5)』(藤本タツキ)
チェンソーの悪魔と同化した欲望に正直な男と悪魔達との戦いを描いたダークファンタジー。
キャラクタ達が欲深だったりと、ぶっ飛んでるけどどこか人間味あるのが大変良い。
『SPY x FAMILY(3)』(遠藤達哉)
スパイの父と殺し屋の母と超能力者の娘、正体を隠す3人の擬似家族コメディ。
主人公3人の個性と役割が調和して物語が上手く回っている印象。
『マイ・ブロークン・マリコ』(平庫ワカ)
両親から虐待されて自殺した親友の遺骨を奪い逃走する女性を描く物語。
画面表現が大変力強く心揺さぶられる。単巻で綺麗に収まったストーリーも素晴らしい構成。
『潮が舞い子が舞い(2)』(阿部共実)
とある高校のクラスを舞台に個性的なキャラクタ達の交流を描いたコメディ。
独特の論理展開と硬軟自在な言葉選び、鋭いツッコミは阿部共実コメディの真骨頂。
『あつもりくんのお嫁さん(←未定)(4)』(タアモ)
御曹司に恋をして彼と恋仲になるために単身上京した田舎娘を描いた作品。
恋愛の進展と共に全ての事象が好転していく少女漫画空間における恋愛の無敵っぷりが痛快。
『一日三食絶対食べたい(3)(完)』(久野田ショウ)
氷河期で物資が不足する状況で庶民的な願望を持って生きる人々を描く物語。
過酷な世界観とゆるいキャラクタ達のノリのギャップがユニークで良い作品でした。
『可愛そうにね、元気くん(3)』(古宮海)
陵辱に興奮を覚える少年が同級生女子への想いに悩む物語。
本作らしいパワフルな展開運び。各キャラクタまだまだ腹に一物持っている雰囲気。
『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(17)』(赤坂アカ)
お互い好き合ってるけど自分からは言い出せなかった男女を中心とした生徒会ラブコメディ。
ストーリー上の大きな転機を迎えた後でも今まで同様のノリで安心安定。
『ヴァンピアーズ(2)』(アキリ)
ある願望を抱えたヴァンパイアの少女とその少女に一目ぼれした人間の少女を描いた物語。
主人公二人の関係性がちょっと予想外の方向に傾いたのが面白い。作画も美しい。
『五等分の花嫁(13)』(春場ねぎ)
バラバラ個性の五つ子姉妹と彼女らの家庭教師を務める同級生男子を描いたラブコメディ。
本作らしいスピード感ある展開消化良い。ラストシーンに驚き。次巻にて完結。大変楽しみ。
『惰性67パーセント(6)』(紙魚丸)
勉学へのやる気も金もない大学生男女が集まって部屋でダベる様子を描いたコメディ。
今回もお色気、というか下ネタ強めのダメ大学生日常ダラダラが繰り広げられており良い。
『あした死ぬには、(2)』(雁須磨子)
加齢に伴う心身の変化に戸惑う42歳の主人公を中心にアラフォー女性達を描いた物語。
ふわっと切れ味鋭い人間描写が素晴らしい。人生の閉塞感など身につまされる。
『ベルリンうわの空』(香山哲)
ベルリン在住の作者さんが現地での生活や人々との交流、街の雰囲気を描くエッセイマンガ。
異国文化の紹介だけでなく、豊かな生き方に関する作者さんの持論が示されており興味深い。
『水野と茶山 上下』(西尾雄太)
地主の娘とその家と対立した政策を掲げる町長候補の娘、二人の少女の関係を描く物語。
田舎町の閉塞感や陰湿な雰囲気は息苦しく感じるほど。その中での二人の関係が尊い。
以上が1月発売の作品で面白かったもの。
一番面白かったのは『マイ・ブロークン・マリコ』(平庫ワカ)。キャラクタやコマ割り、吹き出しなどをフル活用した画面表現が大変力強く心揺さぶられる。単巻で綺麗に収まったストーリーも素晴らしい構成。ラストの余韻美しい。
続いては1月発売じゃないけど面白かった作品。
『ドロヘドロ(1)~(23)(完)』(林田球)
記憶喪失のトカゲ頭男が本来の姿を取り戻すため魔法使い達と戦うダークファンタジー。
バイオレンスなのに抜けた雰囲気と重厚なストーリーの素晴らしさはオンリーワン。
『煙と蜜(1)』(長蔵ヒロコ)
大正時代を舞台に、幼い少女と彼女の許嫁である歳の離れた軍人の男との交流を描いた物語。
落ち着いた物腰でいざという時には頼りになる男性側が不健康そうな造形も含めて良い。
『ゆりでなるvえすぽわーる(1)』(なおいまい)
見知らぬ女子二人相手に百合妄想をする少女と彼女をサポートする相方少女を描いた作品。
前編にて妄想百合、後編にて現実の、また違った百合模様が描かれる構成がユニーク。