IMG_E0236

 3月読んだ漫画をまとめます。 

 3月に読んだ漫画は64冊。先月同様、年度末は忙しかったので無理のない範囲。来月からはもうちょい読みたい。
 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。まずは、3月発売だった作品から。


『かげきしょうじょ!!(9)』(斉木久美子)

女性だけで構成された名門歌劇団の養成機関である音楽学校を舞台にした物語。
新キャラの登場など将来の布石となる展開が続き今後への期待が膨らむ。


『チェンソーマン(6)』(藤本タツキ)
チェンソーの悪魔と同化した欲望に正直な男と悪魔達との戦いを描いたダークファンタジー。
前巻に引き続き大胆なコマ割りと画面構成を駆使したアクションシーンは圧巻のクオリティ。


『ロロッロ!(6)』(桜井のりお)

人間そっくりのロボット少女と彼女をロボットと信じない少女を中心としたコメディ。
キャラクタを好き放題暴れさせながら1話完結下ネタ話にまとめる構成力素晴らしい。


『カノジョは今日もかたづかない(1)』(加納梨衣)

どんくさいけど周囲には周囲からはしっかり者に見られたい会社員女性を主人公にした作品。
ワークライフバランスやクオリティオブライフの考え方がしっかり描かれており良い。


『東京黄昏買い食い部』(鈴木小波)

凸凹女子高生コンビが買い食い部と称して東京の実在のグルメを食べ歩く姿を描いた物語。
軽快なキャラクタの掛け合いや細部に凝ったグルメ作画など鈴木小波先生の魅力ぎっしり。


『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(17)』(谷川ニコ)

陰気で口の悪い女子高生とその周りのクラスメイト達を描いた青春コメディ。
主人公が意図して行動が周りを幸福にする段階に移行してきた。彼女の成長が喜ばしい。


『忍ぶな!チヨちゃん(4)(完)』(設楽清人)

好きな人の前では身を隠してしまう恥ずかしがり屋なくノ一少女を描くラブコメディ。
躍動感溢れる美しい作画と気の抜けたコメディのアンバランスな魅力は最後まで安定でした。


『メタモルフォーゼの縁側(4)』(鶴谷香央理)

75歳にしてBL漫画にハマった老婦人とBL好き女子高生との交流を描いた作品。
全く立場の違う二人が交わることで互いの人生に大きな変化が訪れる、という構成良い。


『おとなになっても(2)』(志村貴子)

バーで偶然出会ってお互い惹かれ合う30代女性二人の恋と葛藤を描く百合作品。
親族関係なども巻き込んで事態が混乱していく人間関係の描き方は志村貴子先生らしさ満載。


『Bowing! ボウイング(1)』(きゅっきゅぽん)

天才バイオリニストの少女と感性豊かな少年が主人公な弦楽アンサンブル物語。
柔らかくて豊かな画面表現と真っすぐな音楽ストーリーの組み合わせが素晴らしい。


『ダブル(2)』(野田彩子)

天才肌の男性と彼をサポートするもう一人の男性、二人で一人前の俳優を描く物語。
特異な主人公二人の関係性が絡み合ったストーリー構成が巧みでグイグイ引き込んでくる。


『僕と君の大切な話(7)(完)』(ろびこ)

ひねくれてる男子とその男子が気になるストーカー気質女子を描いたラブストーリー。
恋愛や人間関係に対する「語り」要素も交えつつキャラクタ関係をしっかり消化して大団円。


『彼女と彼氏の明るい未来(2)(完)』(谷口菜津子)

タイムマシンを使って爛れた恋人の過去を探るネガティブな男性を描いた作品。
キャラクタ達なりに悩んだ上で作品テーマに対して一つの答えが示された綺麗な構成。


『ゴールデンカムイ(21)』(野田サトル)

北海道に隠された金塊を求めて旧日本軍やアイヌ、新選組の残党などが争う物語。
長期的なストーリー構成がしっかり組まれていることが感じ取れる素晴らしい展開。


『放課後ていぼう日誌(6)』(小坂泰之)

「ていぼう部」に入部した手芸好きな少女と個性的な部員たちを描く女子高生釣り物。
釣りシーンの準備である仕掛け作りなどもしっかり描写しているの趣味物として誠実。


『ボクらは魔法少年(4)』(福島鉄平)

やんちゃなガキ大将が魔法「少年」に変身して町を守るヒーロー物語。
多様な要素が合わさっていてもカオスにならず作品としてまとまっているの面白い。


『スナックバス江(6)』(フォビドゥン澁川)

老婆とチーママが切り盛りする場末のスナックを舞台にしたゲスギャグ漫画。
ニッチな話題でも数打ちゃ当たると言わんばかりのネタ密度。ネタ選びのセンスも良い。


『虚構推理(12)』(城平京/片瀬茶柴)

怪異たちから知恵の神として慕われる義眼義足の少女を主人公にした怪奇ミステリ。
超常現象を活かした仕掛けや整合性のとれたロジックはミステリとして高水準。


『竜と勇者と配達人(6)』(グレゴリウス山田)

中世ヨーロッパの社会制度が落とし込まれたファンタジー世界を描くコメディ作品。
歴史文化風土への広い知識とそれらを独自に解釈するユニークな感性素晴らしい。


『夫のちんぽが入らない(4)』(こだま/ゴトウユキコ)

タイトル通りの事象を抱えたまま夫婦となった女性が書いたエッセイのコミカライズ。
何の役にも立たない自分への嫌悪感の描写は漫画表現力が豊かでリアリティたっぷり。


『サイクリーマン(3)(完)』(原田尚)

怪我で自転車競技を引退した会社員男性とその上司が休日サイクリングを楽しむ物語。
年齢や立場の違う人々が共通の趣味を楽しんでいる仲睦まじい雰囲気が心地よかった。


『夜明けの旅団(4)(完)』(片山ユキヲ)

ゾンビがはびこるドイツを舞台に復讐鬼の少女とノッポの青年、その仲間達を描いた物語。
困難な状況でも力を合わせて立ち向かうキャラクタ達の意思の強さが印象的だった。


『モノノケソウルフード(3)(完)』(神崎タタミ)

コミュ障なキーボードの青年とそのバンドメンバーを描くグルメ+音楽物語。
キャラクタの音楽への姿勢が情熱的で、掛け合いも軽快かつトリッキーで楽しかった。


『インハンド(3)』(赤戸アオ)

TVドラマも放映された、偏屈学者が違法治療などの事件に挑む医療サスペンス。
テクノロジーの描写について綿密な取材に基づいていることが感じ取れて説得力がある。


『ツーリンガール!(2)』(凪水そう)

お気に入りのバイクでツーリングを楽しむ社会人女性とその周囲の人々を描いた作品。
ツーリングの魅力を運転からグルメ、観光などなど総合的に描いている点が丁寧で良い。


『ブルーピリオド(7)』(山口つばさ)

高校2年時に絵を描く楽しさに目覚めた少年が芸大受験に挑戦する物語。
共感性が高く、彼の逃げ出してしまいたい気持ちさえありありと想像できて苦しい。


『人の息子(1)』(あのあやの)

漫画家の独身男性が彼を慕う施設住まいの少年を里親として引き取ろうとする物語。
里親制度に阻まれて簡単に家族になれないのは疑似家族物として上手いストーリー構成。


 以上が3月発売の作品で面白かったもの。
 一番面白かったのは『ゴールデンカムイ(21)』(野田サトル)。長期連載になっても息切れせず、まだまだ面白くなっていくと感じさせてくれる盛り上がり方をしている。色々な要素を詰め込んだごった煮感も本作をダレさせない要因の一つだけど、長期のストーリー構成がしっかり組まれておりターニングポイントを配置することでメリハリ付けているのも上手く機能している。非常に優れた作品。

 続いては3月発売じゃないけど面白かった作品。


『猫が西向きゃ(2)』(漆原友紀)

特定区域の地形などが変化する奇妙な自然現象の処理を専門にする業者を描く物語。
人の感情とリンクするフローの特性と人間ドラマが上手く組み合わさっている。


『きつねくんと先生(2)』(園田ゆり)
人間に化けて学校に通う子狐と教師との交流を描いたハートフルストーリー。
初めての体験ばかりの人間生活を楽しむきつねくんのウキウキした様子が見てて癒される。


『オオカミライズ(2)』(伊藤悠)

近隣国によって占領された日本を舞台に兵器として改造された人間「倭狼」を描くSF作品。
ユニークな舞台設定と過酷な運命に抗うように生きるキャラクタ達の力強さが印象的。


『レトルト以上・ごちそう未満! スキマ飯』(谷口菜津子)

一人で酒のあてに食べるのにはピッタリなスキマ飯を紹介するグルメエッセイ。
フルカラーで描かれる色とりどりな料理には食欲がそそられる。欲望に忠実なレシピも良い。