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 2020年9月読んだ漫画をまとめます。 

 9月に読んだ漫画は62冊。通常ペースに戻りました。ぼちぼちやっていきたい。

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。まずは、9月発売だった作品から。


『Dr.STONE(17)』(稲垣理一郎/Boichi)

全人類が石化した3000年後の世界を科学の力で復興しようとする人々を描いた物語。
要所要所でエッジの効いた展開を設けることでストーリーにメリハリが付いている。


『漫研に美少女 上』(轍平)

美少女が描きたい強面少女とややポンコツな漫研部長の美少女を描くコメディ。
わかりやすいコマ割りやテンポの良い掛け合いなど高クオリティで非常に心地よい読み味。


『SPY×FAMILY(5)』(遠藤達哉)

スパイの父と殺し屋の母と超能力者の娘、正体を隠す3人を描く擬似家族コメディ。
どのキャラクタも非常に良く動いて物語の中の自分の役割をしっかりこなしている。


『ようかい居酒屋 のんべれケ。(4)』(nonco)

河童など様々な美少女妖怪が訪れる居酒屋を舞台にしたお色気強めなドタバタコメディ。
矢継ぎ早にボケの飛び交う賑やかな雰囲気が楽しい。作画のクオリティも高い。


『進撃の巨人(32)』(諫山創)

巨人と人類の生存戦争を描いていた巨編ダークファンタジー。
今巻ラストは巨人と人類の絶望的対立という点でセルフオマージュが効いていて素晴らしい。


『ミステリと言う勿れ(7)』(田村由美)

天然パーマの大学生男子が誰彼構わずズケズケ「語り」事件を解決していく物語。
今巻のお話は読者をだましたり驚かせるための工夫がありミステリとして上手い構成。


『カラオケ行こ!』(和山やま)

合唱部の男子中学生がヤクザの男にカラオケレッスンを頼まれる物語。
奇妙な男二人の関係が何故かエモーショナルな方向へと向かっていくストーリー素晴らしい。


『金剛寺さんは面倒臭い(7)(完)』(とよ田みのる)

理屈で考え過ぎる面倒臭い女子と鬼の男子との恋愛を描いたラブコメディ。
どこまでも真っすぐで誠実。複数話にまたがる最終回の構成も美しい。


『とよ田みのる短編集2 イマジン』(とよ田みのる)

『金剛寺さんは面倒臭い』のプロトタイプ読み切りを含む4編を収録した作品集。
挑戦的な試みを交えつつ、とよ田先生の作家性はしっかり出ていて心地よい。


『水は海に向かって流れる(3)(完)』(田島列島)

叔父の家に居候する男子高校生と同居する女性との複雑な関係を描くホームドラマ。
強弱自由自在なストーリーの上手さにほれぼれ。最後のメッセージも完璧で美しい読後感。


『ヨリシロトランク(1)』(鬼頭莫宏/カエデミノル)

人間の生死、殺人や死刑の法制度を揺るがす「改変」が起こった世界を描くサスペンス。
現代社会における既存価値観への疑念を促すスタイルはまごうことなき鬼頭莫宏ワールド。


『プリンタニア・ニッポン(1)』(迷子)

生体プリンタのエラーで出力された謎生物と飼い主の男性との日々を描く近未来日常物。
ゆるいようで人間達が上位存在に管理されるディストピアっぽい舞台設定がユニーク。


『ながたんと青と-いちかの料理帖-(5)』(磯谷友紀)

客足の遠のいた料亭の跡取り女性とそこに婿養子に来た口の悪い青年が主人公の料亭物語。
主人公二人の関係の進展とお家関係、料亭話を上手く盛り込んだストーリー展開が巧み。


『はたらくすすむ(3)』(安堂ミキオ)

風俗店のボーイとして働く定年を迎えた真面目な男性と風俗嬢との交流物を描く物語。
風俗で働く女性達が、世間の人々と同様の人間である、という雰囲気が良い。


『スナックバス江(7)』(フォビドゥン澁川)

老婆とチーママが切り盛りする場末のスナックを舞台にしたギャグ漫画。
ゲスな登場人物に共感させられてしまう会話センス強い。ダイナミックなツッコミも大好き。


『ゴールデンカムイ(23)』(野田サトル)

北海道に隠された金塊を求めて旧日本軍やアイヌ、新選組の残党などが争う物語。
キャラクタの性格や思考が複雑で作りこまれており漫画的な記号と感じさせない深さがある。


『琥珀の夢で酔いましょう(3)』(村野真朱/依田温/杉村啓)

京都の客足の少ない小料理屋を男女4人組がクラフトビールで盛り上げようとする物語。
今巻前半のイベント編、会場が盛り上がっていく描写に臨場感があり素晴らしかった。


『と、ある日のすごくふしぎ』(宮崎夏次系)

8ページ程度の作品を32編収録したSFショートショート集。
不条理ではかなく、どこかノスタルジックな宮崎夏次系ワールドがおなか一杯堪能できる。


『天帝少年 中村朝短編集』(中村朝)

異世界からやってきた二人と普通の少年との出会いを描く表題作含む6編を収録した短編集。
魅力的なアイディアやメリハリ効いた起承転結など短編に欲しい要素がどれも高クオリティ。


『メダリスト(1)』(つるまいかだ)

気弱な少女と熱血男性コーチのコンビがメダリストを目指すフィギュアスケート物語。
主人公二人の競技に掛ける想いに圧倒される。素晴らしいストーリー構成と漫画表現力。


『紛争でしたら八田まで(3)』(田素弘)

世界中の紛争地に赴き問題を解決する地政学コンサルタントの女性を描いた作品。
各国の文化や政治などの地政学描写が知識欲をそそる。中編くらいの長さもテンポが良い。


『ブルーピリオド(8)』(山口つばさ)

高校2年時に絵を描く楽しさに目覚めた少年が芸術に打ち込む物語。
新しい仲間達の個性も徐々に判明してきて作品世界が広がっていくの気持ちいい。


『青野くんに触りたいから死にたい(7)』(椎名うみ)

死んで幽霊になった恋人を一途に愛し続ける女子高生を描いた純愛ホラー。
得体の知れない恐怖と叶わない理想、切ない愛情が入り交じる今巻中盤の展開は強烈。


 以上が9月発売の作品で面白かったもの。

 一番面白かったのは『水は海に向かって流れる(3)(完)』(田島列島)。素晴らしい構成でまとまった全3巻のストーリーに感服。全幅の信頼と共に、田島列島先生の次回作をゆっくり待とう。

 続いては9月発売じゃないけど面白かった作品。


『プリンセスお母さん(2)』(並庭マチコ)

貴族ごっこをしたりする母親(アラカン)の奇行を娘である作者が描くエッセイ漫画。
エキセントリックな母に振り回されながらも仲良しな作者ご家族の関係が微笑ましい。


『世界歩いてるとドープな人にカラまれる(2)』(五箇野人)

各国の裏路地にたむろう怪しげな人々に声をかけてヤバい体験をするエッセイ漫画。
観光地でない場所にあえて赴き現地民との交流を試みる作者のチャレンジ精神リスペクト。


『春風のエトランゼ(4)』(紀伊カンナ)

同性愛者の小説家とその男の実家に居候する恋人の男との日常を描いた作品。
瑞々しい絵柄やコミカルな掛け合い、愛おしいキャラクタなど3年ぶり新刊でも魅力そのまま。


『ぶんぶくティーポット+(3)』(森長あやみ)

人間に化けて生活するタヌキやキツネなどの動物達の日常を描いたギャグ漫画。
掛け合いの鋭さや辛辣ながら滑稽な設定など、会話劇コメディとしてクオリティ高い。


『あるはずさ、胸の奥に、心のパンが。』(コモンオム)

人間とパンを両親に持つ少年の話など、パンにまつわる5編を収録した短編集。
不条理も堂々としていれば不条理じゃないと言わんばかりのパン狂いっぷり。