IMG_1252

 2021年4月読んだ漫画をまとめます。 

 4月に読んだ漫画は60冊。ノルマとしている60冊は何とかクリア。

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。まずは、4月発売だった作品から。


『Dr.STONE(20)』(稲垣理一郎/Boichi)

全人類が石化した3000年後の世界を科学の力で復興しようとする人々を描いた物語。
現代科学に基づくロジカルさと少年漫画らしいハッタリのバランスが絶妙。


『Thisコミュニケーション(3)』(六内円栄)

残酷非道な軍人の男と特殊な特性を持つ6人の少女達が人類の敵である怪物と戦う物語。
ユニークな設定とロジカルに組み上げられたストーリーが良くまとまっている。


『家庭教師なずなさん(4)(完)』(縁山)

黒い資産家の孫と彼を立派な悪党に育てるためにやってきた家庭教師の女性を描くコメディ。
面白いキャラクタ設定や小気味よい掛け合い魅力的な良い作品でした。


『働かないふたり(22)』(吉田覚)

要領のいい兄とどんくさい妹、働かないニートな二人とその周りの人々を描くコメディ。
読んでいて気の置けない友人達と馬鹿話をしている時のような安心感がある作品。


『三拍子の娘(1)』(町田メロメ)

母親と死別し父親に捨てられたけど今を楽しく生きる三人姉妹の日常を描いた物語。
二色カラーで描かれる画面は軽やか。コメディも軽快で読みやすい。家族の雰囲気も良い。


『BEAST COMPLEX II』(板垣巴留)

草食と肉食動物の獣人達が入り混じる『BEASTARS』世界を描いた短編集。
作者の頭の中にある獣人世界とその中でのキャラクタ達の営みは唯一無二の雰囲気。


『君は放課後インソムニア(6)』(オジロマコト)

高校の天文部を舞台に、不眠症という共通の悩みを持つ男女を描く物語。
これまでの二人のやり取りの末にたどり着いた真脇遺跡の一連のシーンは感慨深かった。


『大ダーク(3)』(林田球)

とある理由から命を狙われる男を描く宇宙が舞台のファンタジー。
宇宙の不可解さと林田球作品の倫理観が狂った雰囲気が存外マッチしている。


『AIの遺電子 Blue Age(1)』(山田胡瓜)

ヒューマノイドが人間に交じって生活する近未来の医療現場を描くオムニバス。
軋轢も含めた、人とヒューマノイド、AI、の相互関係をリアリティたっぷりに描いている。


『アレンとドラン(5)』(麻生みこと)

ちょっと変わったイケメン男子に恋をした映画好きサブカル女子大生を主人公とした物語。
他キャラとの対比やモノローグを使って表現される主人公の思考に関する解像度が高い。


『あした死ぬには、(3)』(雁須磨子)

加齢に伴う心身の変化に戸惑う42歳の主人公を中心にアラフォー女性達を描いた物語。
キャラクタ同士の交流が現実感溢れている。題材と作風がバッチリ噛み合っている印象。


『しあわせは食べて寝て待て(1)』(水凪トリ)

持病持ちで人生に閉塞感を感じている女性が薬膳を通して健康と自信を取り戻す物語。
温かみのある絵柄と柔らかいキャラクタ、優しい題材が組み合わさって素敵な雰囲気。


『神クズ☆アイドル(4)』(いそふらぼん肘樹)

やる気ゼロな男性アイドルと女性トップアイドルの幽霊とのコンビを描いたコメディ。
個性的なキャラクタ達の噛み合わないやり取りが楽しい。オタ達のうろたえぶりも滑稽。


『はたらくすすむ(4)(完)』(安堂ミキオ)

風俗店のボーイとして働く定年を迎えた真面目な男性と風俗嬢との交流物を描く物語。
風俗業界に限らず、労働に対するスタンスについて誠実に描いていた印象。


『好きな子がめがねを忘れた(7)』(藤近小梅)

眼鏡忘れてしかめっ面な少女とその娘が好きな純情男子との掛け合いを描くラブコメディ。
中学生の恋愛が非常に初々しくって眩しい。二人の一歩踏み出す勇気は拍手喝采物。


『戦隊大失格(1)』(春場ねぎ)

戦隊ヒーローと悪の怪人軍団との13年に及ぶ因縁の戦いの裏側を描く物語。
アンチヒーロー物のお話が進む中で方向性が二転三転して油断ならない読み味。


『夜と海(3)(完)』(郷本)

孤高の美少女と気ままな同級生女子、学校のプールで出会った二人の関係を描いた作品。
特異な性格の二人の不思議な距離感を作品通して丁寧に描いてきていたのでラストにも納得。


『プラネット・ウィズ(6)』(水上悟志)

記憶喪失の少年と謎の侵略者との戦いを描いた宇宙規模のファンタジー作品。
各組織が一枚岩ではなく個人の判断で展開が左右されるの水上作品らしい。


『夏目アラタの結婚(5)』(乃木坂太郎)

児童相談所勤めの男性が死刑囚女性に獄中結婚を持ち掛けるラブサスペンス。
謎が謎を呼ぶストーリーはまだまだ二転三転しそうな雰囲気で今後が気になって仕方がない。


『ヒラエスは旅路の果て(1)』(鎌谷悠希)

自殺願望のある少女と神さまを名乗る男、もう一人の不死の男との黄泉への旅を描いた物語。
キャラクタの繊細な心理と美しくメリハリ効いた画面表現がリンクして心を揺さぶられる。


以上が4月発売の漫画。これより先はそれ以外の作品。


『イマジナリー(1)』(幾花にいろ)

幼馴染で微妙な距離感の男女を中心に大学生達の交流を描く物語。
妄想の映像化を含む会話劇が中心で、軽快なテンポで進む掛け合いが楽しい。


『少年のアビス(1)~(4)』(峰浪りょう)

閉塞的な田舎町に囚われる少年と周りの女性達とのただれた関係を描く物語。
主人公の意思を操ろうとする女性キャラ達の利己的な思惑が交錯し混沌とした情勢。


『ローズ ローズィ ローズフル バッド(1)』(いくえみ綾)

ゆるキャラ漫画が代表作の40歳女性漫画家が少女漫画を描くために奮闘するコメディ。
自身に降りかかる少女漫画展開に気づかない主人公の様子が滑稽かつ愛らしい。


『ドキュンサーガ(1)(2)』(いとまん)

倫理観の欠落した勇者と異形の魔族を従えた魔王との戦いを描くファンタジー。
能力バトルに特化した世界観はユニーク。主人公が勇者か魔王か読めない構成も面白い。