2021年上半期まとめ記事、全3つ中の2つ目。読んだ漫画全部のまとめ。
2021年上半期に読んだ漫画は390冊。年間750冊目指して頑張っていきたい。
その中でオススメの作品をランキング形式で50作品紹介します。皆さんの漫画探しの参考にして頂けると幸いです。
50位『怪異と乙女と神隠し(3)』(ぬじま)
スランプに悩むアラサー小説家女性と謎の多い青年が「怪異」に出会う物語。
作画の安定感が抜群で怪異シーンの視覚的インパクトも強い。掛け合いもセンスある。
49位『スーパーベイビー(3)』(丸顔めめ)
ピュアで一途な黒ギャルと押しの弱い地味メンとの違和感アリアリなカップルを描いた物語。
主人公二人だけでなく他も含めて、キャラクタ間のやり取りが漏れなく可愛くって癒される。
48位『好きな子がめがねを忘れた(7)』(藤近小梅)
眼鏡忘れてしかめっ面な少女とその娘が好きな純情男子との掛け合いを描くラブコメディ。
中学生の恋愛が非常に初々しくって眩しい。二人の一歩踏み出す勇気は拍手喝采物。
47位『対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~(2)』(江島絵理)
ゲーム禁止のお嬢様学校を舞台に少女達の格ゲーを通した交流を描く物語。
華美な絵柄に相反するぶっ飛んだキャラクタ達と強烈な演出のミスマッチ感が非常に楽しい。
46位『RAIDEN-18』(荒川弘)
死体を繋ぎ合わせ造られた人造人間と彼を造ったマッドサイエンティストを描いたコメディ。
出版しても大丈夫か心配になるネタもあり非常にスリリングな読み味。
45位『進撃の巨人(33)(34)(完)』(諫山創)
巨人と人類の生存戦争を描いていた巨編ダークファンタジー。
これ以上ない注目を集め作者にかかるプレッシャーは計り知れない中での見事な完結巻。
44位『ダーウィン事変(2)』(うめさわしゅん)
人間とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」の少年が主人公の物語。
過激派ヴィーガンとヒューマンジーという二つの題材ががっちり噛み合っている。
43位『AIの遺電子 Blue Age(1)』(山田胡瓜)
ヒューマノイドが人間に交じって生活する近未来の医療現場を描くオムニバス。
軋轢も含めた、人とヒューマノイド、AI、の相互関係をリアリティたっぷりに描いている。
42位『アスペル・カノジョ(12)(完)』(萩本創八/森田蓮次)
同人描きの男のもとに転がり込んできたアスペルガー症候群の女性を描いた作品。
生きにくい二人が将来に対して楽観的ではないが細やかな希望を抱けるような美しいラスト。
41位『僕の妻は感情がない(03)』(杉浦次郎)
料理用の家事ロボットと彼女を妻として扱う会社員男性との交流を描く物語。
トリッキーな形でぶち込まれた「子供」が新しい家族として上手く馴染んでいる。
40位『海辺のキュー(3)』(背川昇)
先輩からのイジメに悩む女子中学生と彼女の前に現れた謎の生物との奇妙な交流を描く物語。
危ういバランスで成り立っていた日常が崩壊するカタルシス凄まじい。完結4巻楽しみ。
39位『はたらくすすむ(4)(完)』(安堂ミキオ)
風俗店のボーイとして働く定年を迎えた真面目な男性と風俗嬢との交流物を描く物語。
風俗業界に限らず、労働に対するスタンスについて誠実に描いていた印象。
38位『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん Season5』(服部昇大)
邦画好きな女子高生が賛否両論ある邦画を紹介する映画コメディ。
好きな物を語る楽しさを漫画の中でしっかり描いてくれており理想的なオタク語りの雰囲気。
37位『夏目アラタの結婚(5)』(乃木坂太郎)
児童相談所勤めの男性が死刑囚女性に獄中結婚を持ち掛けるラブサスペンス。
謎が謎を呼ぶストーリーはまだまだ二転三転しそうな雰囲気で今後が気になって仕方がない。
36位『午後9時15分の演劇論(2)』(横山旬)
美術大学の夜間学部に通う曲者揃いの人々による学生演劇を描く物語。
観客の雰囲気に役者や舞台そのものが飲まれたりなど描かれる演劇家の苦悩と空回りが滑稽。
35位『Thisコミュニケーション(3)』(六内円栄)
残酷非道な軍人の男と特殊な特性を持つ6人の少女達が人類の敵である怪物と戦う物語。
ユニークな設定とロジカルに組み上げられたストーリーが良くまとまっている。
34位『ぽんこつポン子(10)(完)』(矢寺圭太)
妻に先立たれた頑固な老人と彼のもとにやってきたメイドロボとの交流を描いた作品。
家族の物語としてハートフルな展開で綺麗にまとまって大団円。最終巻の構成としてお見事。
33位『ライカの星』(吉田真百合)
人工衛星の中で亡くなった宇宙犬の人間に対する復讐劇を描いた表題作を含む短編集。
作者の豊かな感受性と発想力が鮮やかに漫画作品に落とし込まれている。
32位『葬送のフリーレン(4)』(山田鐘人/アベツカサ)
魔王を倒した勇者パーティの一人であるエルフが魔王なき世界のその後を辿るファンタジー。
哀愁漂うノスタルジックな思い出が今に繋がる各話の構成素晴らしい。
31位『Artiste(7)』(さもえど太郎)
腕はピカイチだけど気弱な料理人を中心に様々な職人達を描くパリを舞台にした物語。
今巻収録のお話も粒ぞろい。個性豊かなキャラクタ達を魅力的に描くお話作りが上手い。
30位『違国日記(7)』(ヤマシタトモコ)
両親を亡くした少女とその娘を引き取った小説家の叔母との共同生活を描く物語。
作者の考えるメッセージを作品の中に落とし込み演出を通じて読者に伝える力が強い。
29位『あせとせっけん(11)(完)』(山田金鉄)
汗かきがコンプレックスな女性と匂いフェチな男性との恋人関係を描いた物語。
これまでのエピソードやキャラクタ達もしっかりと登場させたこの上ないハッピーエンド。
28位『ローズ ローズィ ローズフル バッド(1)』(いくえみ綾)
ゆるキャラ漫画が代表作の40歳女性漫画家が少女漫画を描くために奮闘するコメディ。
自身に降りかかる少女漫画展開に気づかない主人公の様子が滑稽かつ愛らしい。
27位『竜女戦記(3)』(都留泰作)
江戸日本のような戦乱の世を舞台に勝気な主婦が天下を取るまでを描く物語。
ダイナミックなストーリーと人間ドラマが組み合わさり重厚な読み味。
26位『ヒッツ(1)(2)』(柴田ヨクサル/沢真)
殺し屋の少年と彼の前に現れた「もう一人の自分」の二人が主人公のアクション物。
柴田ヨクサルワールド全開どころか今作はいつも以上にやりたい放題な印象。見開き芸強い。
25位『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット すべてが猫になる(1)』(ホークマン/メカルーツ)
猫に触れられると猫になるニャンデミックから逃げ惑う猫好き人類達を描く物語。
設定の時点で既に面白いし、緊迫感のある写実的な絵柄とのギャップも素晴らしい。
24位『スナックバス江(8)』(フォビドゥン澁川)
老婆とチーママが切り盛りする場末のスナックを舞台にしたギャグ漫画。
仲間内でのゲスな会話をそのまま漫画にした作品。ボケとツッコミの切れ味も鋭い。
23位『メタモルフォーゼの縁側(5)(完)』(鶴谷香央理)
75歳にしてBL漫画にハマった老婦人とBL好き女子高生との交流を描いた作品。
等身大のキャラクタ達が生きている様子は現実感溢れる。全5巻のストーリー構成もお見事。
22位『北北西に曇と往け(5)』(入江亜季)
アイスランドを舞台に、物の気持ちがわかる探偵の青年と周囲の人々を描く物語。
雄大な自然描写に強い人格を持った美しいキャラクタ達などが組み合わさり重厚な読み味。
21位『ここは今から倫理です。(6)』(雨瀬シオリ)
問題を抱える生徒達と対話しながら倫理を説く高校教師を描いた物語。
生徒の悩みに直接正しい道を説くのでなく考えて行動することを促すスタンス素晴らしい。
20位『ダンジョン飯(10)』(久井諒子)
魔物を調理して食べながらダンジョン深部を目指す冒険者一行を描いたファンタジー。
主人公達のコミカルな掛け合いとシリアスなストーリーが絶妙なバランスで同居している。
19位『最果てのソルテ(1)』(水上悟志)
奴隷商人に売られた少女の壮大な冒険の旅を描くハイファンタジー。
メタ構造ありそうなストーリーなど水上悟志ファンタジー要素がたっぷり盛り込まれている。
18位『思えば遠くにオブスクラ 上』(靴下ぬぎ子)
ワーホリでベルリンに滞在するビデオグラファーの女性の生活を描く物語。
主人公の海外生活で出会った人や物、感じたことが解像度高く描かれており非常に興味深い。
17位『てづくりの魔法』(木村胡麻)
彼女と別れて無気力な男性と身の回りの物を何でも自分で作る女性が主人公のDIY物語。
物を作る楽しさや新しい事に触れた驚きなど主人公の純粋な感情が伝わってきて非常に良い。
16位『女の園の星(2)』(和山やま)
女子高を舞台に生徒達に少々なめられている男性教員と彼女らの交流を描いたコメディ。
コメディとして、キャラクタやテンポ等どの要素を取っても高クオリティで隙なし。
15位『おとなりに銀河(2)』(雨隠ギド)
漫画家の男とミステリアスなアシスタント女性との不思議な関係を描く契約ラブコメディ。
双方ともの相手に対して誠実であろうとする姿勢が交際として健全で微笑ましい。
14位『トリリオンゲーム(1)』(池上遼一/稲垣理一郎)
世界一ワガママな男とPCオタク、二人の青年が1兆ドル稼ぐことを目標に会社を興す物語。
バディ物として二人の補完し合う関係性が分かりやすくストーリー上で示されており痛快。
13位『フールナイト(1)』(安田佳澄)
死が迫る人々を植物に変える「転花」が普及した世界で、転花を管理する人々を描く物語。
背景や影など描き込み激しい魅力的な画面でどんよりとした世界が上手く表現されている。
12位『潮が舞い子が舞い(5)』(阿部共実)
とある高校の個性豊かなクラスメイト達の交流を描く群像劇。
高校生の少年少女の目線をリアリスティックに描いており眩しいばかりの青春模様。
11位『よつばと!(15)』(あずまきよひこ)
好奇心旺盛で元気いっぱいな少女とその周りの人々を描いた日常物。
3年ぶりの新刊でも変わらぬキャラクタ達の生活。これからも末永く続いて欲しい。
10位『転がる姉弟(1)』(森つぶみ)
親の再婚により新しく家族となった姉と弟を中心に繰り広げられる日常物。
人と人が関わり合いお互いを理解し親密になっていく様子が丁寧に描かれている。
9位『雨の日も神様と相撲を(3)(完)』(戸賀環/城平京)
カエルを神と崇め相撲を価値観の中心に置いた村を舞台にしたミステリ小説コミカライズ。
全ての要素が相撲と蛙に集約していく奇抜なストーリー。全3巻で綺麗にまとまっていた。
8位『ヒラエスは旅路の果て(1)』(鎌谷悠希)
自殺願望のある少女と神さまを名乗る男、もう一人の不死の男との黄泉への旅を描いた物語。
キャラクタの繊細な心理と美しくメリハリ効いた画面表現がリンクして心を揺さぶられる。
7位『少年のアビス(4)(5)』(峰浪りょう)
閉塞的な田舎町に囚われる少年と彼を慕う周りの女性達との関係を描く物語。
主人公を引き入れようとする女達の争いが本格化してきてカオスが加速する。
6位『ゆうやけトリップ(1)』(ともひ)
新聞部のちっこい少女とミステリアスな長身美少女が放課後に心霊スポットを巡る物語。
淡い輪郭で描かれる水彩画のような独特の画面が非常に魅力的。画面にも強い拘りを感じる。
5位『三拍子の娘(1)』(町田メロメ)
母親と死別し父親に捨てられたけど今を楽しく生きる三人姉妹の日常を描いた物語。
二色カラーで描かれる画面は軽やか。コメディも軽快で読みやすい。家族の雰囲気も良い。
4位『僕の心のヤバイやつ(4)』(桜井のりお)
クラスの中心女子と陰キャラ男子との恋愛を描いたスクールカーストラブコメディ。
両片想いからお互いの好意を認識する段階に移りシチュエーション破壊力は尋常でない。
3位『チェンソーマン(10)(11)(完)』(藤本タツキ)
チェンソーの悪魔と同化した欲望に素直な男と悪魔達との戦いを描いたダークファンタジー。
混沌を極めたこれまでの物語を綺麗にまとめ上げる最終巻のストーリー構成美しい。
2位『スキップとローファー(5)』(高松美咲)
自信家だけどちょっと抜けてる少女とクラスメイト達との交流を描いた作品。
キャラクタの心理的機微や人間関係の構築などの描写が非常に丁寧で共感性が高い。
1位『メダリスト(2)(3)』(つるまいかだ)
気弱な少女と熱血男性コーチのコンビがメダリストを目指すフィギュアスケート物語。
選手とコーチのダブル主人公スポーツ漫画として最高峰。面白さ天井知らず。