2021年上半期まとめ記事、全3つ中の3つ目。好きだった表紙まとめ。
本記事では2021年上半期に私が読んだ400冊弱の漫画の中で、特に表紙デザインが好きだったものを20作品ピックアップしました(順番はだいたい発売月順)。漫画選びの参考にして頂けますと幸い。漫画デザイン、細部まで凝ったものが多いので、皆さんも手元にある漫画表紙デザインを見直してみましょう。
『最果てのソルテ(1)』(水上悟志)
奴隷商人に売られた少女の壮大な冒険の旅を描くハイファンタジー。
新しい巨編ファンタジーの幕開けを感じさせるワクワクするような表紙デザイン。
『ブランクスペース(1)』(熊倉献)
ちょっと抜けている少女と透明な物体を創り出せるエスパー少女を主人公とした物語。
タイトル通り、上下に大胆に空白を配置されている。タイトルも必要最低限の存在感。
『ハイパー片思い』(樫村ケイ)
意中の男子に病的に迫る少女と辛辣過ぎる対応で応戦する少年を描くギャグ4コマ漫画。
二人の関係性が分かりやすく伝わってくる構図。タイトルの存在感も強い。
『ポプテピピック SEASON FIVE』(大川ぶくぶ)
クソ漫画の新境地を開拓し続けるクソ4コマ漫画。
某鬼退治漫画を彷彿とさせるデザイン。隠すそぶりもないのが本作らしい。
『私立!星乙女学園バニーガール学科』(没)
バニーガール学科のある女子高を舞台に、女子高生3人の日常が描かれるコメディ。
女子高生がバニーガールの服装をしている異常な状態が日常に溶け込んでいる良いカット。
『あそびあそばせ(11)』(涼川りん)
遊びを研究する「あそ部」に所属する個性的な女子高生3人が主人公のコメディ。
既刊のデザインから打って変わってのスターウォーズパロディ。タイトルロゴも凝っている。
『ゆうやけトリップ(1)』(ともひ)
新聞部のちっこい少女とミステリアスな長身美少女が放課後に心霊スポットを巡る物語。
二人のキャラ造形や街の雰囲気、陰影の強調など本作の雰囲気がわかりやすく表されている。
『シャード―クロス(1)』(スガワラエスコ)
対人恐怖症で人に触れられない女性と生活の全てダンスに捧げる男性が主人公のダンス物語。
モノトーンの背景に赤の衣装とタイトルロゴが映える。絵とタイトルのバランスも面白い。
『北の女に試されたい』(箕田海道)
行き摩りの二人の女性が「北海道の女の子を口説く」ために北の大地を旅する物語。
夕焼け沈む背景や車の疾走感、二人の表情など良い。タイトルとキャラクタを被らせるのも粋。
『フールナイト(1)』(安田佳澄)
死が迫る人々を植物に変える「転花」が普及した世界で、転花を管理する人々を描く物語。
植物となり命を削りながら生きる作品設定をシンプルながら力強く表したデザイン強い。
『イマジナリー(1)』(幾花にいろ)
幼馴染で微妙な距離感の男女を中心に大学生達の交流を描く物語。
枠区切りでキャラクタを多数載せる表紙デザインは漫画表紙としては珍しい。
『千年ダーリン(1)』(岩澤美翠)
機械の化け物達と戦う半身サイボーグの少年とサポート役のもう一人の少年を描く物語。
レトロな絵柄を前面に押し出したデザイン。主人公二人の位置関係も良い。
『ヒラエスは旅路の果て(1)』(鎌谷悠希)
自殺願望のある少女と神さまを名乗る男、もう一人の不死の男との黄泉への旅を描いた物語。
絵の力、デザインのユニークさだけで十二分に人を惹きつける魅力に溢れている。
『ボクらは魔法少年(6)』(福島鉄平)
やんちゃなガキ大将が魔法「少年」に変身して町を守るヒーロー物語。
黒の背景にビビッドな色使いが映える。キャラクタデザインやポージングも強烈。
『ゲーミングお嬢様(2)』(大@nani/吉緒もこもこ丸まさお)
「eお嬢様」と呼ばれるお嬢様ゲーマー達の格ゲーを用いた熱き戦いを描いた物語。
格闘ゲームを題材とした作品らしいパロディ感のある表紙。ロゴもかっこいい。
『てづくりの魔法』(木村胡麻)
彼女と別れて無気力な男性と身の回りの物を何でも自分で作る女性が主人公のDIY物語。
温かい色使いとタッチでキャラクタ達の和やかな交流が描かれている。タイトルロゴも良い。
『あせとせっけん(11)(完)』(山田金鉄)
汗かきがコンプレックスな女性と匂いフェチな男性との恋人関係を描いた物語。
社会人恋愛を描いてきて結婚というゴールインで幕を閉じた本作らしい幸せ溢れる表紙デザイン。
『ぽんこつポン子(10)(完)』(矢寺圭太)
妻に先立たれた頑固な老人と彼のもとにやってきたメイドロボとの交流を描いた作品。
背景が魚眼レンズのように歪んでおり大変ユニーク。最終巻にして挑戦的な試み。
『たそがれにまにあえば 赤井さしみ作品集』(赤井さしみ)
人間や獣耳、ヘンテコクリーチャーの気の抜けた掛け合いを描いた作品集。
本作のシュールな内容とキャラクタの可愛らしさが端的に伝わってくるデザイン。
『阪急タイムマシン』(切畑水葉)
雑貨屋で働く引っ込み思案な女性と偶然再会した幼馴染の女性との交流を描く作品。
阪急電車とセーターがラップするアイディア良い。点字ブロックのようなタイトルロゴも面白い。