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 2021年10月読んだ漫画をまとめます。 


 10月に読んだ漫画は70冊。そこそこ読めました。

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。まずは、10月発売だった作品から。


『ぶんぶくティーポット+(5)』(森長あやみ)

人間に化けて生活するタヌキやキツネなどの動物達の日常を描いたコメディ。
今巻はホラーからSF、サスペンスまで、いつも以上にぶっ飛んだお話が多かった印象。


『ドM女子とがっかり女王様(3)』(狐ヶ崎)

理想の女王様を求めるドM女子高生と見た目と違いポンコツな同級生女子を描いたコメディ。
頭のネジが飛んだキャラクタ達が繰り広げる気の狂った掛け合いはハイテンポで楽しい。


『藤本タツキ短編集 17-21』(藤本タツキ)

ニワトリに擬態した状態で宇宙人に飼われている二人を描いた初投稿作を含む短編集。
後の作品への系譜と感じれるような演出やストーリー構成が随所に見られて興味深い。


『スイカ(1)』(森とんかつ)

オカルト的存在の少女と彼女に気に入られた不運な高校教師コンビを描くホラーギャグ。
レトロな印象の絵柄に独特過ぎる漫画表現、脈絡のないストーリーが大変ユニーク。


『双生遊戯(1)』(岡田淳司)

巨大ヤクザ組織の跡取りを争う双子の兄弟の異常な関係を描く物語。
美しい絵柄が魅力的であり、その作画と奇抜なストーリーのアンバランスさがまた面白い。


『であいもん(12)』(浅野りん)

のんきな青年としっかり者の少女が主人公の京都の和菓子屋を舞台にしたホームドラマ。
各お話の中での起承転結やシリアスとコメディのバランス配分が巧みで抜群の安定感。


『死亡フラグに気をつけろ!(1)』(茶んた)

殺人鬼のいる洋館での一人行動、など死亡フラグをネタとして扱ったメタコメディ。
自身の置かれた状況を映画になぞらえ分析するアイディアとアホらしいストーリーが楽しい。


『半助喰物帖(6)(完)』(草香去来/灯まりも)

江戸時代からタイムスリップしてきた武士が文化を学びながら料理を作るグルメ漫画。
江戸と現代日本の文化対比は最後まで丁寧。ストーリーも本作らしいまとめ方で大団円。


『違国日記(8)』(ヤマシタトモコ)

両親を亡くした少女とその娘を引き取った小説家の叔母との共同生活を描く物語。
主人公の少女が他者との距離感を学んだり人格が形成されていく様子が丁寧に描かれている。


『吉祥寺少年歌劇』(町田粥)

「男役」と「娘役」に分かれて演じられる男性だけの劇団の養成学校を舞台にした物語。
特殊な環境ならではの少年達の苦悩や葛藤、育まれる友情が単巻で綺麗にまとまっている。


『ながたんと青と-いちかの料理帖-(7)』(磯谷友紀)

客足の遠のいた料亭の跡取り女性とそこに婿養子に来た口の悪い青年が主人公の料亭物語。
お互い別の想い人がいながら政略結婚した二人が徐々に惹かれ合っていく過程が丁寧。


『お嬢様はお仕置きが好き(5)』(もりなかもなか)

上品であろうとするお嬢様と彼女に様々なお仕置きをする男性との恋人関係を描いた作品。
女性側のリアクションの強さに仕掛けた男性側が虚を突かれる場面など滑稽。


『イジめてごっこ。(1)』(南文夏)

重度の被虐願望がある女性と特にSっ気のない男性のカップルがSM関係を始める物語。
Sを演じる男性とハードなMの要求をする女性との噛み合わなさが滑稽かつ悲劇的。


『古見さんは、コミュ症です。(23)』(オダトモヒト)

ものすごい美少女だけど人付き合いが苦手な女子高生を中心にしたコメディ。
心配していたサブヒロインの扱いは個人的に納得できる範囲でまとまった。


『ボクらは魔法少年(7)(完)』(福島鉄平)

やんちゃなガキ大将が魔法「少年」に変身して町を守るヒーロー物語。
本作らしい歪みも残しつつ物語は綺麗にまとまって大団円。エピローグも爽やかな読後感。


『映像研には手を出すな!(6)』(大童澄瞳)

尖った能力を活かしてアニメーション制作に勤しむ女子高生3人組+αを描いた作品。
主張される創作論の熱さや個性のぶつかり合う掛け合いの楽しさなど、魅力たっぷり。


『メダリスト(4)』(つるまいかだ)

気弱な少女と熱血男性コーチのコンビがメダリストを目指すフィギュアスケート物語。
師弟物の絆、競技の力強さ、成長物語の美しさ、コメディの面白さ、など全てが高次元。


『惰性67パーセント(8)』(紙魚丸)

勉学へのやる気も金もない大学生男女が集まって部屋でダベる様子を描いたコメディ。
宅飲みのだらしなさや酔っぱらった際のアホなノリなど現実感のある大学生の雰囲気が良い。


『ダーウィンクラブ(1)』(朱戸アオ)

世界を牛耳る大企業を標的にしたテロリスト集団の謎に迫る刑事が主人公のサスペンス。
現実の企業や人物がオマージュされており実際に起こりそうな雰囲気を演出している。


『踊るリスポーン(6)』(三ヶ嶋犬太朗)

死んでもすぐ蘇る少年と彼を病的に愛する少女とのスリリングな恋愛を描くラブコメディ。
倫理観がぶっ飛んだキャラクタや荒唐無稽なドタバタ展開など、非常にユニーク。


『うみそらかぜに花(2)』(大石まさる)

両親の再婚で兄妹となった中学生男女二人を主人公にした物語。
コミカルなキャラクタ達の動きや生活感を十二分に漫画に落とし込む画面表現力は唯一無二。


『破壊神マグちゃん(2)~(6)』(上木敬)

弱体化した状態で封印から解き放たれた破壊神と能天気な女子中学生を描いたコメディ。
尖った設定のおかげで各キャラの役割が分かりやすい。読みやすい良いコメディ。


以上が10月発売の漫画。これより先はそれ以外の作品。


『3月のライオン(16)』(羽海野チカ)

棋士として生きる少年とその周囲の人々を描く将棋ヒューマンドラマ。
心閉ざしていた少年が温かい人達に囲まれて、幸せな日々を手に入れたことは感慨深い。


『うちのちいさな女中さん(1)』(長田佳奈)

昭和初期を舞台に、翻訳家の女性と彼女の家で働く14歳の女中の少女を描いた作品。
当時の文化について家事や住居、服飾、小物に至るまで妥協なく丁寧に描写されている。


『レッツゴー怪奇組』(ビュー)

怪異を操り人々を驚かす少女と常人の六倍怖がりの少年が主人公のホラーコメディ。
味のある絵柄とドタバタな掛け合いにレトロな雰囲気が漂っていて楽しい。


『JUMBO MAX~ハイパーED薬密造人~(1)~(3)』(高橋ツトム)

若く美しい女性と結婚した冴えない男性を中心に違法ED薬を追う人々を描くサスペンス。
各キャラクタの様々な思惑が交錯するストーリー展開には緊迫感がある。


『るなしい(1)』(意思強ナツ子)

カルト宗教を営む家で生まれた女子と二人の男子との関係を描いた作品。
カルト宗教描写などは従来の意志強ナツ子作品と同様ながらエンタメとしてわかりやすい。


『オカルト研は存在しない!!(1)』(河原井優貴)

オカルトの復権を願う少女と彼女に病的な好意をよせるもう一人の少女が中心のコメディ。
読者がドン引きする一歩手前くらいの際どいネタ選びがユニーク。