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 2022年4月読んだ漫画をまとめます。

 4月に読んだ漫画は60冊。今月も60冊滑り込み。
 そして今年入っての積読は7冊。GWでなんとか消化しなければ…

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。


『SPY×FAMILY(9)』(遠藤達哉)

スパイの父と殺し屋の母と超能力者の娘、正体を隠す3人を描く擬似家族コメディ。
わかりやすい個性を持たせたキャラクタなど読みやすい要素が揃っている良いコメディ。


『Thisコミュニケーション(6)』(六内円栄)

残酷非道な軍人の男と特殊な特性を持つ6人の少女達が人類の敵である怪物と戦う物語。
ストーリーとしても大きな流れが出てきたのでどう展開していくか楽しみ。


『かげきしょうじょ!!(12)』(斉木久美子)

女性だけで構成された名門歌劇団の養成機関である音楽学校を舞台にした物語。
10巻あたりからの抑圧された展開から一気に解放される本巻ラストが気持ちいい。


『タコピーの原罪 下』(タイザン5)

不幸な少女達と彼女達を幸せにするために奮闘する宇宙人を描いた物語。
ショッキングな展開数珠つなぎやトリッキーなストーリーが綺麗にまとまっていた。


『死亡フラグに気をつけろ!(2)』(茶んた)

殺人鬼のいる洋館での一人行動、など死亡フラグをネタとして扱ったメタコメディ。
メタ的な視点で危険を感知しつつも最終的に死んじゃう主人公二人の姿が滑稽。


『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和GB(6)』(増田こうすけ)

歴史上の人物を使ったり変な設定が繰り広げられたりするギャグオムニバス。
超長寿ギャグ漫画でありながら未だにネタのクオリティが衰えない。


『ギリシャ神話劇場 神々と人々の日々(4)(完)』(増田こうすけ)

ギリシャ神話の登場人物達を題材とした増田こうすけギャグ。
オリジナルであるギリシャ神話の扱い方など、『日和』とは異なる魅力のある作品だった。


『あの頃の増田こうすけ劇場 ギャグマンガ家めざし日和』(増田こうすけ)

増田こうすけ先生が漫画家を目指した背景などが描かれる自伝的エッセイ。
先生の当時の心境やパーソナリティがしっかり伝わってきてエッセイとしてよくできている。


『重版出来!(18)』(松田奈緒子)

出版社の漫画編集を中心に漫画に携わるプロフェッショナルを描くお仕事漫画。
中田先生の周りに彼を理解して支えてくれる人が増えていっていることが感慨深い。


『こいくちルームシェア(2)』(ハルミチヒロ)

腐女子とドルオタの年上女性二人とルームシェアをすることになった少女を描く物語。
奇行に近いディープなオタ活に邁進するオタク達の姿が異様で滑稽。


『クジマ歌えば家ほろろ(1)』(紺野アキラ)

ロシアから来た鳥人間っぽい変な生物と彼と同居することになった家族を描く物語。
主人公が異様な風体ながら不思議な愛嬌のある絶妙なデザインで画面の中での存在感が絶大。


『あと一歩、そばに来て』(武田登竜門)

『BADDUCKS』を連続刊行中の武田登竜門先生による短編集。
画面への拘りが随所に感じ取れる。短編らしい情緒的なストーリーの作り方も良い。


『BADDUCKS(3)』(武田登竜門)

改造人間の男性と少数種族の女性、捨て子という3人の逃避行を描く物語。
数奇な運命から行動を共し愛着も芽生えた三人の関係性の描き方が情緒的で素晴らしい。


『琥珀の夢で酔いましょう(5)』(依田温/村野真朱)

京都の客足の少ない小料理屋をクラフトビールで盛り上げようとする人々を描く物語。
ジェンダーや恋愛論、地域振興など、現代的な価値観が上手く物語に入れ込まれている。


『ながたんと青と ―いちかの料理帖―(8)』(磯谷友紀)

客足の遠のいた料亭の跡取り女性とそこに婿養子に来た口の悪い青年が主人公の料亭物語。
主人公二人のときめきと次から次に騒動が巻き起こる料亭側のハラハラのバランスが良い。


『ゴールデンカムイ(29)』(野田サトル)

北海道に隠された金塊を求めて旧日本軍やアイヌ、新選組の残党などが争う物語。
作品における重大な事実が次々と明らかになっていく展開には爽快感がある。


『ゆらゆらQ(2)』(雨隠ギド)

人と狐の間に生まれた女子高生と幼馴染男子が主人公のラブコメディ。
家族同士ならではの悩みやコンプレックスとそれを解消する大きな愛情が描かれている。


『ダーウィン事変(4)』(うめざわしゅん)

人間とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」の少年が主人公の物語。
差別が横行する社会や凶悪なテロ行為、シニカルな掛け合いを用いた現実感の演出が巧み。


『紛争でしたら八田まで(9)』(田素弘)

世界中の紛争地に赴き問題を解決する地政学コンサルタントの女性を描いた作品。
舞台となる国の文化や産業、政治的背景などがストーリーに上手く織り込まれている。


『ダーウィンクラブ(3)』(赤戸アオ)

世界を牛耳る大企業を標的にしたテロリスト集団の謎に迫る刑事が主人公のサスペンス。
実在企業をオマージュしていたり、現実感を出すための演出が巧みで惹き込まれる。


『ひらやすみ(3)』(真造圭伍)

のんきなフリーター男性と大学進学で上京してきた女子との平屋での共同生活を描く物語。
日常の何気ない瞬間に湧き出てくるエモーショナルな感情が丁寧に描かれている。


『竜女戦記(4)』(都留泰作)

江戸日本に似た文化の戦乱の世を舞台に勝気な主婦が天下を取るまでを描く物語。
重要局面においても衝動的に動くキャラクタ達の泥臭さや情けなさが非常に独特。


『大丈夫倶楽部(1)』(井上まい)

精神的に安定した「大丈夫」を目指す会社員女性ともう一人の活動を描く物語。
主人公の理念は抽象的ながら現代を生きる上で重要な価値観であり共感性が高い。


『おとなのずかん改訂版(1)』(イトイ圭)

友人の子供を譲り受けた男性とその子供、なりゆきで彼と結婚した女性との生活を描く物語。
友人や親子、夫婦などの関係性をゼロベースで見つめ直す現代的で面白いテーマ。


『違国日記(9)』(ヤマシタトモコ)

両親を亡くした少女とその娘を引き取った小説家の叔母との共同生活を描く物語。
主人公二人がお互いに影響を与え合い変化してきたことが明確に感じ取れて感慨深い。


ここまでが2022年4月発売の作品。以下はそれ以外。


『オッドタクシー(4)』(此元和津也P.I.C.S./肋家竹一)

セイウチのタクシードライバーを主人公に謎の女子高生失踪事件が描かれる物語。
重要な過去の真実が明らかになりストーリーも大きく動いて緊張感が高まる。


『おつれあい(1)』(安堂ミキオ)

何を考えているかよくわからない夫とのコミュニケーションに苦心する女性が主人公の作品。
人々との交流の中で主人公夫婦が自分達の関係性を見つめ直すストーリー構成が綺麗。


『地元のもみぢ(1)』(葉野宗介)

下町情緒あふれる商店街を舞台に小学生コンビが暴れまわる様子を描いた作品。
主人公のませた発言に切れ味鋭いツッコミが入るコメディのスタイルが軽快で楽しい。


『旅』(入江亜季)

Fellows系列や青騎士などに掲載された短編を収録した入江亜季先生の作品集。
美しい絵柄とセンスワンダーに溢れた入江作品の魅力たっぷり。


『かしましめし(1)』(おかざき真里)

美大で同期だった29歳の三人組が辛い現実の中でもウチごはんを楽しむ姿を描く物語。
ずしんと思いネガティブな描写と幸福なポジティブな描写のメリハリが効いている。