
2022年8月に読んだ新人漫画家作品をまとめます。
※この記事中で扱う新人漫画家の定義は、「2022年1月1日~2022年12月31日の間に初商業コミックが発売になった漫画家」としています。また、二人以上で描いている場合は、どちらか一方が上記のレギュレーションに合致すればOKとしています。
8月読んだ新人漫画家作品は9人分。かなり読めました。
以下には、読んだ作品の表紙と感想を羅列していきます。個人的なオススメ順に並べていますので参考にして頂ければ幸いです。
『ブレス(1)』(園山ゆきの)
メイクアップアーティストの夢を諦めていた少年とある少女の出会いから始まる物語。
ボーイミーツガールの化学反応、抑圧からの解放を描くストーリーに爽快感がある。
『あかね噺(1)(2)』(末永裕樹/馬上鷹将)
落語家だった父親の無念を晴らすため自身も落語家になり真打を目指す少女を描く物語。
キャラクタの表情や動きによる表現力が豊かで落語の面白さが漫画で上手く表現されている。
『地元最高!(1)』(usagi)
イリーガルなアングラ世界を生きる女の子達のすさんだ日常を描く物語。
可愛らしいキャラクタと暴力や麻薬など脱法行為が横行する荒んだ世界とのギャップが強烈。
『カラフルグレー(1)』(躯咲マドロミ)
自分の住むお城の爆発を阻止するために亡き父の死体を集める不死の少女を描いた作品。
絵柄やキャラデザインがユニークでキュートで血みどろな世界観にマッチしている。
『マリッジトキシン(1)』(静脈/依田瑞稀)
毒使いの殺し屋と結婚詐欺師の女性がひょんなことからコンビを組んで婚活をする物語。
普通は相容れなさそうな殺し屋と婚活という要素を掛け合わせた設定が面白い。
『仏ガール(1)』(柚ちえこ)
仏像オタクの美術部顧問とその生徒が仏像鑑賞のために各地に赴く物語。
歴史的背景や鑑賞の心得などを丁寧に解説してあり題材に対するリスペクトを感じる。
『東京ふたり暮らし(1)』(井上まち)
就職を期に徳島から上京してきたカップルの同居生活を描いた作品。
素朴な感性の二人が地元と東京のギャップに戸惑いながらも楽しく暮らす様子が微笑ましい。
『私の胎の中の化け物(1)』(中村すすむ)
品行方正な少女がある出来事をきっかけにタガが外れたように悪事に手を染める物語。
主人公の堕ちていく人間を眺める際の恍惚とした表情には強烈なインパクトがある。
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり(1)』(地主)
スーパーに通う会社員男性とそこの従業員女性との喫煙所での会合を描いた作品。
鈍感な中年男性と擦れた印象の女性の関係性や喫煙所だけの関係という設定は強い。