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2022年もあと2か月ですね皆さん、漫画を読みましょう。

11/4『逃げ上手の若君(8)』(松井優征)
生きる英雄と殺す英雄、北条時行と足利尊氏の生死を賭けた鬼ごっこを描く物語。
敵味方ともに役者が出揃い、主人公達の反撃が始まる雰囲気で否応なしに盛り上がる。


11/4『マリッジトキシン(2)』(依田瑞稀/静脈)
毒使いの殺し屋と結婚詐欺師の女性がひょんなことからコンビを組んで婚活をする物語。
普通は相容れなさそうな殺し屋と婚活という要素を掛け合わせた設定が面白い。


11/4『ザ・ファブル The second contact(5)』(南勝久)
元「殺しの天才」の男とその周囲の裏社会の人々を描く物語。
ディープで説得力のあるアングラな描写と緊迫感のあるストーリー展開は相変わらず面白い。


11/7『スイカ(2)』(森とんかつ)
オカルト的存在の少女と彼女に気に入られた不運な高校教師コンビを描くホラーギャグ。
レトロな印象の絵柄に独特過ぎる漫画表現などオリジナリティ溢れる雰囲気。


11/7『おとなりに銀河(5)』(雨隠ギド)
漫画家男性とミステリアスなアシスタント女性との不思議な関係を描く契約ラブコメディ。
恋愛初心者同士の大人ピュア恋愛だけでなく周囲の人々との関係も丁寧に描いており誠実。


11/8『ババンババンバンバンパイア(3)』(奥嶋ひろまさ)
18歳童貞の血を好むバンパイアがターゲットの少年の童貞を守るため奮闘するコメディ。
シリアスな顔で頭の中は童貞の血を吸うことしか考えていない主人公がアホで楽しい。


11/8『レディメイドヒロイン(3)(完)』(うめだ悠)
服飾デザイナーの女性とある秘密を抱えた営業の男性とのコンビを描く物語。
お仕事物として営業職と実務部隊の関係性やなど現実感を持って丁寧に描かれている。


11/8『カノジョは今日もかたづかない(4)』(加納梨衣)
周囲には見栄を張りがちなどんくさい会社員女性を主人公にした作品。
依存してくる女性や元彼との綺麗な別れ方など社会人の恋愛を丁寧に描いてくれている印象。


11/9『ガールクラッシュ(5)』(タヤマ碧)

完璧で隙のないかっこいい人になりたい少女がK-POPアイドルを目指す物語。
癖の強い他メンバーを主人公が上手くまとめていくストーリーに爽快感がある。


11/9『今日から始める幼なじみ(5)』(帯屋ミドリ)

転校生の少女と同じクラスで家も隣になった少年が幼馴染の関係を始めるラブコメディ。
幼馴染の範疇にいようとする女子と一歩踏み出そうとする男子との駆け引きが可愛らしい。


11/10『裏バイト:逃亡禁止(8)』(田口翔太郎)

超常現象による命の危険がある裏バイトに勤しむ女子二人が主人公のホラー漫画。
局地的な怪異かと思いきや世界を改変する事件になるスケールの大きさは本作ならでは。


11/10『Bowing! ボウイング(5)(完)』(きゅっきゅぽん)

スランプ中の天才バイオリニストの少女と感性豊かな少年を描く弦楽アンサンブル物語。
真っすぐな展開をエモーショナルな演出で描いてくれており心揺さぶられる。


11/10『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット(3)』(ホークマン/メカルーツ)

猫に触れられると猫になるニャンデミックから逃げ惑う猫好き人類達を描く物語。
シリアスな作画とふざけた設定の物語がアンバランスで滑稽。


11/11『ゆりでなる♡えすぽわーる(4)』(なおいまい)

公共の場にて見知らぬ女子二人相手に百合妄想をする少女二人を描いた作品。
妄想と現実の差異を描く百合パートとメインキャラ達のシビアなストーリーの落差が強烈。


11/11『ざーこざこざこざこ先生(1)』(ぜろよん)

意中の教師に素直になれずちょっかいをかける女子中学生三人組を描いたコメディ。
生意気な女子という概念を上手く活かした設定。好意が空回っているのも滑稽で楽しい。


11/15『作りたい女と食べたい女(3)』(ゆざきさかおみ)

色んな料理を作りたい女性と食欲旺盛な食べたい女性との交流を描く物語。
ステレオタイプのジェンダー観や家族観に関する描写は胸を抉るようなリアリティがある。


11/15『クラスのアイドルは今日も推せない(1)』(荒木美咲)

美人で華やかな女子が幼馴染の地味な女子を推して何とか目立たせようと奮闘するコメディ。
主人公の努力が空回りする様子は滑稽だし彼女を静かに信頼する幼馴染女子との関係も素敵。


11/16『すだちの魔王城(3)』(森下真)

かつて勇者が始めに訪れたアイテム屋を経営する少年が仲間と協力して店を立て直す物語。
主人公三人の役割がボケツッコミ的にもストーリー上の立ち位置的にもバランスが取れている。


11/16『虚構推理(18)』(片瀬茶柴/城平京)

怪異たちから知恵の神として慕われる義眼義足の少女を主人公にした怪奇ミステリ。
『雪女を斬る』編、怪異との恋仲であったり剣術シーンの謎なども本作らしくて楽しい。


11/17『スナックバス江(12)』(フォビドゥン澁川)

老婆とチーママが切り盛りする場末のスナックを舞台にしたギャグ漫画。
共感性の高いネタ選び、掛け合いのテンポ、ツッコミの鋭さなど、どれをとっても一級品。


11/17『デンタルクエスト(4)』(箸井地図/セキアトム)

「日本の歯科医療を変える」と豪語する歯科衛生士の女性を主人公にした歯科物語。
最新の歯科医療技術や治療方法のトレンドについての描写に説得力がある。


11/17『香山哲のプロジェクト発酵記』(香山哲)

『ベルリンうわの空』の香山哲先生が次の新作プロジェクトを計画する様子を描くエッセイ。
漫画家の連載が始まるまでの試行錯誤の過程は中々描かれない部分なので面白い試み。


11/17『この子知りませんか?(1)』(てぃーろんたろん)

人生でやり残したことをやるために旅に出た男性とワケあり家出少女の逃避行を描いた作品。
男性の破滅の運命を奇妙な少女が変えていくストーリー展開がドラマティック。


11/18『白山と三田さん(4)』(くさかべゆうへい)

田舎に住む地味な高校生カップルのちょっと変な交際の様子を描いた作品。
キャラクタのポーズや行動、表情などが本作独特の雰囲気でありシュールで面白い。


11/18『北北西に曇と往け(6)』(入江亜季)

物の気持ちがわかる探偵の青年を主人公にアイスランドの過酷で雄大な自然を描く物語。
アイスランドの自然と食物などが作者のすさまじい画力によって魅力的に描かれている。


11/18『間宮さんはバトル展開を期待する(1)』(丙)

バトル漫画が好きな魔王の娘が憧れのバトル展開に巻き込まれるコメディ。
真剣に戦う敵に対してバトル展開をエンタメ的に楽しむ主人公、という構図が面白い。


11/22『天国大魔境(8)』(石黒正数)

天国を探して崩壊した日本を旅する少年少女と箱庭に隔離された子供達を並行して描く物語。
物語は終盤に向かっている雰囲気はあるが設定部分はまだまだ謎だらけ。


11/22『カオスゲーム(1)』(山嵜大輝)

週刊誌記者の女性が奇妙な殺人鬼と自身の不思議な記憶の謎に迫るサスペンス。
四季大賞受賞作『岸辺の夢』で話題をさらった山嵜大輝先生の初連載作品。


11/22『ブルーピリオド(13)』(山口つばさ)

高校2年時に絵を描く楽しさに目覚めた少年が芸術に打ち込む物語。
安易な芸大批判の方向に進んで欲しくはないが今後どうなっていくか。


11/22『ビターエンドロール(3)(完)』(佐倉旬)

社会福祉の立場から後遺症などに悩む患者達を支援する医療ソーシャルワーカーを描く物語。
周囲の理解や社会的支援が特に重要な患者に対する福祉の重要性が丁寧に描かれている。


11/22『宝石の国(12)』(市川春子)

身体が宝石で出来た生き物達と月から飛来する月人達を描いていたファンタジー作品。
長期休載を挟んで2年4か月ぶりの新刊。またあの地獄が味わえるのかと思うと嬉しい。


11/22『黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ(2)』(藤田和日郎)

『フランケンシュタインの怪物』の作者と現実の怪物との奇妙な関係を描く物語。
藤田和日郎作品らしいエネルギッシュなキャラクタと勢いのあるストーリーが力強い。


11/22『夢てふものは頼みそめてき Daydream Believers(1)』(灰田高鴻)

明治の日本を舞台にドラマティックな出会いをした浮世絵画家の男女二人を描く物語。
『スインギンドラゴンタイガーブギ』の灰田高鴻先生新作。今回の題材も作風に合ってそう。


11/22『紛争でしたら八田まで(11)』(田素弘)

世界中の紛争地に赴き問題を解決する地政学コンサルタントの女性を描いた作品。
各国の政治的背景や民族、周辺国との関係性などの前提がしっかり描写される。


11/22『令和のダラさん(1)』(ともつか治臣)

山に住まう異形の妖怪と彼女と仲良くなった人間の姉弟との交流を描くコメディ。
妖怪がかなり不気味な造形ながら人間側に緊張感がなくゆるっとした雰囲気。


11/22『異世界勇者ミズキ(1)(2)』(木村まつり)

勇者として異世界に転生された順応力の高い女子高生が世界を救う3コマコメディ。
キャラクタの倫理観のバグり方や矢継ぎ早に繰り出されるぶっ飛んだ展開がユニーク。


11/22『千年狐(8) ~干宝「捜神記」より~』(張六郎)

中国の古典文学を現代風に噛み砕いて描かれる人間の姿に化ける狐を主人公にした御伽話。
バリバリのシリアス展開と気の抜ける素っ頓狂なギャグが混在しているのが独特で楽しい。


11/25『叡智なビデオは好きですか?(1)』(後藤羽矢子/玖珂ツニヤ)

レンタルビデオ屋の美人店員が男子大学生にヘンテコ企画のAVを紹介する作品。
映画紹介漫画は数あれどAV紹介は新しい。取り上げる作品も毎回ぶっ飛んでいて面白い。


11/25『神さまがまちガえる(2)』(仲谷鳰)

あらゆるものの左右が反転するなど世界規模で起こるバグの中で生きる人々を描いた作品。
摩訶不思議な出来事が起こることに慣れてバグにすぐ順応する人々の様子が面白い。


11/25『忍者と殺し屋のふたりぐらし(2)』(ハンバーガー)

抜け忍の女性と隠れて殺し屋を営むもう一人の女性との同居生活を描くコメディ。
可愛らしいキャラと躊躇なく人が死んでいく倫理観のバグり具合のミスマッチ感がユニーク。


11/25『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』(大白小蟹)

同棲していた女性と別れて失意の男性とストーブとの不思議な交流を描く表題作含む短編集。
人と人との出会いと別れをドラマティックに彩るお話の作り方が素敵。


11/25『みやこまちクロニクル』(ちほちほ)

岩手在住の40代独身男性の日々の生活を淡々と描くエッセイ漫画。
2009年から現代まで、震災やコロナ禍、親の介護などが等身大の人間を通して描かれている。


11/26『異刻メモワール(2)』(るん太)

現実世界に絶望する少年が迷い込んだ異世界でもう一人の少年と暮らし始める物語。
中央アジアをアレンジしたような雰囲気の異世界が画面全体で演出されており素敵。


11/28『ぷにるはかわいいスライム(2)』(まえだくん)

命が宿ったスライム少女と彼女を作った少年との交流を描いたコメディ。
個性豊かなキャラクタにわかりやすいギャグなど、コメディとして高水準。


11/29『あそびあそばせ(14)(15)(完)』(涼川りん)

遊びを研究する「あそ研」に所属する個性的な女子高生3人が主人公のコメディ。
連載期間が7年を超えた長期連載も完結。クレイジーなキャラクタ揃いの作品だった。


11/30『フールナイト(5)』(安田佳澄)

死が迫る人々を植物に変える「転花」が普及した世界を舞台にした物語。
これまでの作品世界のさらに下層である貧民街の描写は目を背けたくなる悲惨さ。


11/30『ヘブンの天秤(1)』(浄土るる)

素行の悪い天使が堕天しないために地上に降りて人助けをする物語。
『鬼』で鮮烈なデビューを飾った浄土るる先生の最新作。パンチの強い作風は相変わらず。


11/30『ホロウフィッシュ(1)』(むつき潤)

母親と死別し失意の中生きる少年とある女性の出会いから始まる物語。
『バジーノイズ』のむつき潤先生新作。また違った観点から現代の若者を描いてくれそう。


11/30『踊る千年家族(3)』(春日井晶)

千年を生きてきた不老不死の7人兄弟が謎の組織に追われながら日々を過ごすコメディ。
個性豊かなキャラクタ達が派手なアクションで暴れまわる雰囲気は楽しい。