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 2022年10月読んだ漫画をまとめます。


 10月に読んだ漫画は65冊。そこそこ読めました。
 今年入っての積読は3冊。残り2か月このペースで頑張る。

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。


『Lv1魔王とワンルーム勇者(7)』(toufu)

勇者に討たれ不完全な形で復活した魔王と落ちぶれてニート生活を送る勇者を描く物語。
宿敵との再戦から転落、リベンジに向かうというストーリーの流れがシンプルに力強い。


『SPY×FAMILY(10)』(遠藤達哉)

スパイの父と殺し屋の母と超能力者の娘、正体を隠す3人を描く擬似家族コメディ。
かなりヘビーな過去編はいつものライトなコメディとギャップがあって良かった。


『あかね噺(3)』(馬上鷹将/末永裕樹)

落語家だった父親の無念を晴らすため自身も落語家になり真打を目指す少女が主人公の物語。
落語シーンの演出が上手くキャラクタごとのスタイルの違いをきっちり描き分けている。


『ハイパーインフレーション(5)』(住吉九)

贋金を出す能力を持つ少年の姉を助けるための奮闘を描く物語。
ハッタリの利いた心理戦が楽しい。シリアスとコメディのメリハリの付け方もお見事。


『姫様"拷問"の時間です(10)』(ひらけい/春原ロビンソン)

焼き立てのお煎餅や揚げたて春巻きなど様々な拷問を受ける囚われの姫を描いたコメディ。
もはや囚われてもいない姫による屈し芸はバリエーション豊かでマンネリ知らず。


『正反対な君と僕(2)』(阿賀沢紅茶)

素直になれない陽キャ女子と彼女が想いをよせる物静かな男子との交流を描いた作品。
各登場人物の性格や思考の描き分けがしっかりできておりキャラクタが皆個性的かつ魅力的。


『殺し屋はスマートウォッチに逆らえない(1)』(T長)

圧倒的な実力を持つがスマートウォッチの指示に振り回される殺し屋が主人公のコメディ。
奇行を繰り返しながらも殺しの仕事はしっかりこなす主人公がバカバカしくって楽しい。


『チェンソーマン(12)』(藤本タツキ)

チェンソーの悪魔と同化した欲望に素直な男と悪魔達との戦いを描いたダークファンタジー。
第一部で上がっていたハードルを飛び越えるインパクトの強い第二部の導入だった。


『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(22)』(谷川ニコ)

陰気で口の悪い女子高生とその周りのクラスメイト達を描いた青春コメディ。
一部キャラの奇行に周りの人々が慣れた結果、奇行をスルーする妙なノリが形成されている。


『くるくるくるま ミムラパン(3)(完)』(関野葵)

移動式パン屋を営む男性と車屋勤めの女性コンビが街の困りごとを解決する物語。
トリッキーな構図や背景を活かした画面は非常にユニーク。本筋ストーリーも綺麗に完結。


『しあわせは食べて寝て待て(3)』(水凪トリ)

持病持ちで人生に閉塞感を感じている女性が薬膳を通して生活を豊かにする物語。
周囲の評価に疲弊しないように丁寧に物事を選択していく主人公の生き方が素敵。


『ながたんと青と ―いちかの料理帖―(9)』(磯谷友紀)

客足の遠のいた料亭の跡取り女性とそこに婿養子に来た口の悪い青年が主人公の料亭物語。
次々に問題が発生していくストーリー展開は落ち着く暇がなくスリリングで楽しい。


『ホテル・メッツァペウラへようこそ(3)』(福田星良)

フィンランドのホテルで働くことになった訳あり日本人青年が主人公の物語。
荒んでいた若者が温かい大人達と過ごしながら更生していくストーリー展開が素敵。


『平家物語夜異聞(1)(2)』(黒崎冬子)

平安時代にタイムスリップした高校生男女が平徳子と源義経に成り代わり対立する物語。
荒唐無稽なコメディの中で大真面目な歴史イベントが繰り広げられる雰囲気は非常に独特。


『あした死ぬには、(4)(完)』(雁須磨子)

加齢に伴う心身の変化に戸惑う42歳の主人公を中心にアラフォー女性達を描いた物語。
親の介護や病気など40代の人々に訪れるライフイベントをリアリティたっぷりに描いている。


『これ描いて死ね(2)』(とよ田みのる)

漫画を読むのが大好きな少女とその仲間達が漫画創作に勤しむ物語。
産みの苦しみや完成した際の感動など漫画創作のエッセンスが力強く作中で表現されている。


『ここは鴨川ゲーム製作所(1)』(スケラッコ)

会社を辞めた美大出の女性を中心に人々が集まりゲームを作る様子を描いた作品。
会社や家庭以外の場としてゲーム製作の集まりが位置付けられており自由で心地よい空気感。


『ワンダンス(9)』(珈琲)

吃音症の少年と言語以外での表現力が豊かな少女を主人公にした高校ダンス部物。
キャラクタ達の性格と自己表現としてのダンスのスタイルがリンクしていて興味深い。


『うちらきっとズッ友 ―谷口菜津子短編集―』(谷口菜津子)

同性同士や異性、年齢差があっても友人関係な二人が主人公の話を集めた短編集。
世間からのレッテルへの反発やシンパシーの描き方など谷口菜津子先生らしい要素満載。


『乙嫁語り(14)』(森薫)

19世紀の中央アジアを舞台に、旅する西洋人の男性と現地のお嫁さん達を描いた物語。
森薫先生の精緻で美しい作画は相変わらず職人芸。強くて懐の深いキャラクタ達も魅力的。


『ツチノコと潮風(2)(完)』(河野別荘地)

離島に転勤してきた会社員男性とツチノコ博物館を営む一家との交流を描く物語。
情報量が最小限の画面の中でキャラクタ心理をしっかり表現しようとするスタイルが独特。


『春風のエトランゼ(5)』(紀伊カンナ)

婚約者から逃げ出した同性愛者の小説家とパートナーの男性との日常を描いた作品。
ちょっとしたことに一喜一憂し感情表現が豊かなキャラクタ達がとにかく可愛らしい。


『くらげと珊瑚(1)』(仲藤ぬい)

天真爛漫すぎる双子の妹を疎ましく思う少女と想い人の男子との交流を描いた作品。
妹へのコンプレックスの描き方とそれがきっかけで恋愛が進展していくストーリーが巧み。


『うみそらかぜに花(3)』(大石まさる)

両親の再婚で兄妹となった中学生男女二人を主人公にした物語。
元気いっぱいのキャラクタ達に呼応するコミカルで賑やかな画面の雰囲気が楽しい。


『往生際の意味を知れ!(6)』(米代恭)

元カノに執着する男性と彼に奇妙な依頼をするその女性との関係を描く物語。
目まぐるしく攻守が移り変わる主人公二人の恋の駆け引きが緊迫感があって面白い。


『宙に参る(3)』(肋骨凹介)

夫(人間)を亡くした女性(人間)とその息子(ロボット)との宇宙旅行を描いたSF作品。
SF描写における発想力の豊かさやディテールの凝り方、ロジカルな説得力に感心させられる。


『スカライティ(1)』(日々曜)

滅んだ世界の中で生き残った人々の願いを叶えるために旅をするロボットが主人公の物語。
晴れやかな表情で逝く人々と彼らを優しく見送るロボットとの関係性が独特で面白い。


『宮崎夏次系傑作選 なんかいつかの魔法』(宮崎夏次系)

作者のこれまでの短編集から抜粋した話の再収録と描き下ろし1編で構成される単行本。
大雑把なようで繊細、独特の要素が満載な宮崎夏次系短編にはオンリーワンの魅力がある。


『劇光仮面(2)』(山口貴由)

大学時代に特撮研究会に所属していた男性とその仲間達を描く物語。
ヒーローになり切るキャラクタ達には狂気と怪しい魅力が混在しており惹き込まれる。


『トリリオンゲーム(5)』(稲垣理一郎/池上遼一)

世界一ワガママな男とPCオタク、二人の青年が1兆ドル稼ぐことを目指す物語。
敵の妨害や困難な局面も乗り越えてステップアップしていくストーリーには爽快感がある。


『そのへんのアクタ(3)(完)』(稲井カオル)

エイリアンとの戦いが日常化する世界で自身の役目を見失った元英雄の男を描く物語。
作中を通した主人公の成長と周囲の人々の関係性の構築を綺麗に描き切っていた。