
2022年11月読んだ漫画をまとめます。
11月に読んだ漫画は60冊。そこそこ読めました。
今年入っての積読は2冊。残り1か月。年末には積読0冊で終わりたい。
読んだ中のオススメ作品をピックアップします。
『逃げ上手の若君(8)』(松井優征)
生きる英雄と殺す英雄、北条時行と足利尊氏の生死を賭けた鬼ごっこを描く物語。
極端に個性が強調されたキャラ設定や決めシーンの演出は松井優征先生の少年漫画らしい。
『おとなりに銀河(5)』(雨隠ギド)
漫画家男性とミステリアスなアシスタント女性との不思議な関係を描く契約ラブコメディ。
主人公二人が恋愛と同時に周囲の人々や家族への配慮も忘れない誠実な姿勢が素敵。
『スイカ(2)』(森とんかつ)
オカルト的存在の少女と彼女に気に入られた不運な高校教師コンビを描くホラーギャグ。
きっちり不気味なホラー描写に独特なコメディスタイルが合わさりオンリーワンな雰囲気。
『虚構推理(18)』(片瀬茶柴/城平京)
怪異たちから知恵の神として慕われる義眼義足の少女を主人公にした怪奇ミステリ。
虚構と真実、怪異と現実が交差する二段構えの解決編の構成は本作らしさ満載で面白かった。
『香山哲のプロジェクト発酵記』(香山哲)
『ベルリンうわの空』の香山哲先生が次の新作プロジェクトを計画する様子を描くエッセイ。
漫画の構想から執筆を始めるまでの工程がわかりやすく説明されていた。
『スナックバス江(12)』(フォビドゥン澁川)
老婆とチーママが切り盛りする場末のスナックを舞台にしたギャグ漫画。
ネタのチョイスや切れ味するどいツッコミなど、どの要素もコメディとして高クオリティ。
『天国大魔境(8)』(石黒正数)
天国を探して崩壊した日本を旅する少年少女と箱庭に隔離された子供達を並行して描く物語。
いよいよ二つの世界が交じり合い、作品としても盛り上がり始めた印象。
『宝石の国(12)』(市川春子)
身体が宝石で出来た生き物達と月から飛来する月人達を描いていたファンタジー作品。
ダイナミックに動いていく周囲の環境に振り回され続ける主人公が不憫でならない。
『ブルーピリオド(13)』(山口つばさ)
高校2年時に絵を描く楽しさに目覚めた少年が芸術に打ち込む物語。
大学編に入ってから否定され続けていた主人公が評価を受ける展開で溜飲が下がる思い。
『神さまがまちガえる(2)』(仲谷鳰)
あらゆるものの左右が反転するなど世界規模で起こるバグの中で生きる人々を描いた作品。
本作世界のルールが徐々に明らかになっていく中での2巻後半の話はインパクトがあった。
『令和のダラさん(1)』(ともつか治臣)
山に住まう異形の妖怪と彼女と仲良くなった人間の姉弟との交流を描くコメディ。
シリアスな怪異や超常現象と緊張感のない主人公と姉弟との掛け合いのギャップが面白い。
『みやこまちクロニクル 震災・日常編 コロナ禍・介護編』(ちほちほ)
岩手在住のアラフィフの独身男性と同居する両親との日々を描くエッセイ漫画。
老いていく両親の姿などが淡々と描かれており、作者の人生を追体験しているような感覚。
『ビターエンドロール(3)(完)』(佐倉旬)
社会福祉の立場から後遺症などに悩む患者達を支援する医療ソーシャルワーカーを描く物語。
身近な日本の社会問題をシビアに描きつつ強度の高い人間ドラマに仕上がっていた。
『ブスなんて言わないで(2)』(とあるアラ子)
自身の容姿に自信のない女性と美容研究家の女性がルッキズムについて考える作品。
人によってルッキズムの主張にグラデーションがあることが慎重かつ丁寧に描かれている。
『カオスゲーム(1)』(山嵜大輝)
週刊誌記者の女性が奇妙な殺人鬼と自身の不思議な記憶の謎に迫るサスペンス。
男女バディ物として上手く機能しそう。大風呂敷を広げたストーリーにも期待が高まる。
ここまでが11月発売の作品。以下はそれ以外。
『コーポ・ア・コーポ(5)』(岩浪れんじ)
安アパートを舞台に日雇い労働者の男やヒモの男性など下層で生きる人々を描いた物語。
多様な環境で育ってきたキャラ達一人一人に実在の人間のような生々しさがある。