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 2022年12月読んだ漫画をまとめます。

 12月に読んだ漫画は74冊。結構読めました。
 そして今年入ってからの積読は0冊で無事2022年終了!頑張った!昨年までの積読はあるけど…

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。


『Thisコミュニケーション(8)』(六内円栄)

残酷非道な軍人の男と特殊な特性を持つ6人の少女達が人類の敵である怪物と戦う物語。
シチュエーションの作り方や印象に残るシーンの演出力などには毎回感心させられる。


『ベイビーブルーパー(1)』(はるにわかえる)

青春恋愛映画を撮りたい男子とホラー映画を撮りたい女子が主人公の高校映画部コメディ。
キュートな外見に反して突拍子もない行動を取るキャラクタ達がパワフルで面白い。


『下足痕踏んじゃいました(2)』(麻生みこと)

誘拐などの凶悪事件を担当する新米刑事とパートナー先輩女性とのコンビを描いた作品。
被害者と加害者の両方に警察がそれに振り回される構図はリアルっぽくて臨場感がある。


『税金で買った本(5)』(ずいの/系山冏)

ひょんなことから図書館で働くことになったヤンキー少年が主人公の物語。
いつの間にやら主人公が図書館という場所やそこで働く同僚達を大切に思っているのが素敵。


『死亡フラグに気をつけろ!(3)(完)』(茶んた)

殺人鬼のいる洋館での一人行動、など死亡フラグをネタとして扱ったメタコメディ。
映画のお約束をメタったネタの作り方は最後まで安定。作者の映画への愛が感じ取れた。


『AIの遺電子 Blue Age(5)』(山田胡瓜)

ヒューマノイドが人間に交じって生活する近未来の医療現場を描くSF。
巨大テックに支配される街が近未来SFの着眼点と現実感のある設定で描かれている。


『女の園の星(3)』(和山やま)

生徒達に少々なめられている男性教員が主人公の女子高コメディ。
キャラクタ達が淡々と素っ頓狂なボケをかましていくシュールな雰囲気は唯一無二。


『重版出来!(19)』(松田奈緒子)

出版社の漫画編集を中心に漫画に携わるプロフェッショナルを描くお仕事漫画。
漫画世界同時配信の話など、業界的なネタは相変わらず興味深い。


『犬とサンドバッグ 上』(尾崎かおり)

故郷の小さな島に帰ってきた女性とある秘密を抱えた島の少年との交流を描いた作品。
キャラクタ達が抱える事象はヘビーながらライトな雰囲気でストレスなく読ませてくれる。


『アレンとドラン(7)(完)』(麻生みこと)

ちょっと変わったイケメン男子に恋をした映画好きサブカル女子大生を主人公とした物語。
恋愛経験に大きな隔たりがある主人公カップルの行きついた先の関係性がユニークだった。


『星のラブドール(1)』(ぴのきみまる)

性知識が全くない小学生高学年男子と心を持ったラブドールとの交流を描く物語。
主人公がピュアな感性で崇高なものとして性知識を身につけていくストーリー構成は強烈。


『水上悟志のまんが左道』(水上悟志)

投稿時代から『惑星のさみだれ』連載開始までの水上悟志の漫画創作を綴ったエッセイ。
漫画家の半生の記録として価値のある内容だし創作論も興味深い。


『焼いてるふたり(9)』(ハナツカシオリ)

BBQ好きの男性とその妻のクールビューティっぽい女性との生活を描く物語。
主人公二人の仲睦まじい夫婦生活は読んでいて癒される。


『オナ禁エスパー 竜丸短編集』(竜丸)

オナ禁が続くほど強力な超能力得る中学生男子が地球を守る表題作を含む短編集。
表題作は馬鹿らしい設定なのに独特な緊張感があり過不足なくまとまったストーリーも綺麗。


『隣のお姉さんが好き(2)』(藤近小梅)

中学二年生の男子と彼が好意を寄せる女子高生を描く片想いラブコメ。
主人公側がヒロインの気持ちを理解していく過程などキャラクタの心理描写が丁寧。


『メダリスト(7)』(つるまいかだ)

気弱な少女と熱血男性コーチのコンビがメダリストを目指すフィギュアスケート物語。
二人の努力が実を結んでステップアップしていく姿は見守ってきた読者として感慨深い。


『雨宮さん(1)』(あらゐけいいち)

日常の中の言語化できない「何となく好き」を求める少女が主人公のコメディ。
フィーリングで感じる好感はあらゐけいいち先生の作品そのものに通ずるところがある。


『おねぇちゃん日和(2)』(ネリ夫)

ちょっとおバカな姉とツッコミ役の妹、二人の何気ない日常の掛け合いを描くコメディ。
画面における空間ややり取りの中の「間」を上手く使ったコメディスタイルがユニーク。


『らーめん再遊記(6)』(久部緑郎/河合単/石神秀幸)

かつてはラーメン界のカリスマと呼ばれた男の人生の次のステージを描く物語。
大昔から変化のない有名店などはラーメンという題材に限らず普遍的なことが描かれている。


『おつれあい(2)』(安堂ミキオ)

無愛想で思考が読めない夫と彼の妻を中心とした人間模様を描いた作品。
人と人が出会うことで思考や価値観が変化していく姿が丁寧に描かれている。


『悪役令嬢転生おじさん(4)』(上山道郎)

乙女ゲームの主人公敵対お嬢様キャラに異世界転生したおじさんを描くコメディ。
乙女ゲーム内のキャラクタ設定と転生物のメタ設定が上手く組み合わさっている。


『夏目アラタの結婚(9)』(乃木坂太郎)

児童相談所勤めの男性が死刑囚女性に獄中結婚を持ち掛けるラブサスペンス。
衝撃の事実が次々発覚しこれまでの伏線が過不足なく回収されていく展開は痛快。


以上が12月発売の作品。以下はそれ以外。


『ぷにるはかわいいスライム(2)』(まえだくん)

命が宿ったスライム少女と彼女を作った少年との交流を描いたコメディ。
キャラデザインが可愛く特に毎話の主人公変身バリエーションには創意工夫が感じ取れる。


『ヘブンの天秤(1)』(浄土るる)

素行の悪い天使が堕天しないために地上に降りて人助けをする物語。
主人公が自身の判断と権力への迎合との間で揺れ動く様子にハラハラさせられる。


『フールナイト(5)』(安田佳澄)

死が迫る人々を植物に変える「転花」が普及した世界を舞台にした物語。
掠れた特徴的な絵柄や多様なコマ割り、構図など、画面に対する並々ならぬ拘りを感じる。


『私の百合はお仕事です!(1)~(11)』(未幡)

お嬢様学園のコンセプトカフェで働く少女達の人間模様を描く百合物語。
キャラクタ達のヘビーな人間関係とその進展を上手く制御したストーリー構成が秀逸。


『ニューヨークで考え中(2)(3)』(近藤聡乃)

ニューヨークに10年以上滞在しているアーティストが現地での生活を描くエッセイ漫画。
米国に住む日本人、というスタンスで描かれるフラットな視点の日常は興味深い。


『世界にさよならのキスをして(1)』(日々の杏)

お互いに恋愛感情はないが恋人以上に通じ合う奇妙な関係性の男女を描く物語。
恋人でさえ入り込めない二人の世界の異常性を周囲の反応などを通じて上手く描いている。