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 2022年の読んだ漫画まとめ記事、その4。2022年に完結巻が出た作品紹介。

 2022年に完結巻が出た作品で(単巻完結のものは除く)私は読んだ作品は全部で64作品。完結作品にも目を向けて貰えればいいなぁと思ってまとめております。皆さんも、新規開拓に疲れてきたら、たまには完結作品にも目を向けてみましょう。
(紹介はだいたい発売日順)


『サメガール』(全5巻)(雪本愁二)

巨大化して陸上で暴れまわる海洋生物と戦う少女とその仲間達を描いたコメディ。
ラスボスとの決戦でも本作らしい可愛らしい雰囲気の戦闘が繰り広げられて見事な大団円。


『フールズ』(全4巻)(皿池篤志)

人間が変異して特殊な能力を得た人々と彼らを駆除しようとする組織との戦いを描いた物語。
テーマや舞台設定はユニークでだったので終盤は駆け足になってしまったのがやや残念。


『栄一 ~渋沢栄一伝~4』(全4巻)(町田翠)

近代日本経済の父と称される渋沢栄一の人生を幼少期から描く物語。
シンプルかつ明瞭なストーリーで偉人の生涯がわかりやすく要約されていた。


『黄昏星のスイとネリ』(全2巻)(徳永パン)

衰退する地球を舞台に宿を営む少女と人語を喋るナマケモノが主人公の物語。
ネガティブに描かれそうな設定ながら悲壮感なく楽しく生きるキャラクタ達の様子が印象的。


『魔法少女全員おじさん』(全2巻)(諏訪符馬)

おじさんから魔法少女としてスカウトされたおじさんと暗黒魔王おじさんを描く物語。
突拍子もない設定もストーリーの中に組み込んで綺麗にまとまっていた。


『ギャルと恐竜』(全7巻)(トミムラコタ/森もり子)

サバサバした性格のギャルとゆるキャラのような恐竜の同居生活を描いたコメディ。
問題に直面しても悩まないキャラクタ達のおかげでポジティブな雰囲気の作品だった。


『イーハトーヴのふたりの先生』(全2巻)(山口八三)

動物と痛覚を共有する獣医と臨時でやってきたもう一人の冷酷な獣医を描く物語。
主人公二人が癖は強いながら良いキャラクタだった。ストーリーもスッキリ完結。


『服福人々―ふくふくひとびと―』(全4巻)(坂本拓)

ファッショ初心者のアラサー男性と服飾に詳しい男性を中心に描かれる物語。
主人公二人のファッションを通じた交流と人生の転換が綺麗にまとまっていた


『結ばる焼け跡』(全3巻)(雨瀬シオリ)

敗戦直後の日本を舞台にした、戦時中は諜報員として活動していた男を描く物語。
過酷な状況であっても支え合い立ち上がっていく人々の力強さも描かれていた。


『草野と希♨』(全2巻)(岩国ひろひと)

とある理由から二人で温泉地巡りレポをする女子高生と雑誌編集者の男を描く物語。
魅力的な温泉レポやグルメ、主人公の更生含む温かい人情劇などがギュッと詰まっていた。


『タコピーの原罪』(上下巻)(タイザン5)

不幸な少女達と彼女達を幸せにするために奮闘する宇宙人を描いた物語。
ショッキングな展開数珠つなぎやトリッキーなストーリーが綺麗にまとまっていた。


『ギリシャ神話劇場 神々と人々の日々』(全4巻)(増田こうすけ)

ギリシャ神話の登場人物達を題材とした増田こうすけギャグ。
オリジナルであるギリシャ神話の扱い方など、『日和』とは異なる魅力のある作品だった。


『金曜日はアトリエで』(全4巻)(浜田咲良)

天然な女性会社員の女性と彼女をモデルとして雇う自信家の画家とのやりとりを描く物語。
微妙にずれていた二人の関係が噛み合っていくストーリー展開で気持ちのいいラスト。


『女装しないのは俺だけなのか!?』(全2巻)(田中ぬぬ)

女装が流行する男子校を舞台に、漢らしくなりたい男子の苦難の日々を描いたコメディ。
男装女装男子という謎概念を生み出したりと作者の女装に関する拘りを感じる作品だった。


『紙一重りんちゃん』(全2巻)(長崎ライチ)

天才的な能力を持っているのに普段はおバカな小学生を主人公にしたギャグ4コマ。
常識のズレたキャラと一般的な感性のツッコミ役とのズレた掛け合いがシュールで面白い。


『おとなりの天涯』(全2巻)(きぃやん)

ブラック企業勤めで疲弊した女性が現世と異世界を行き来しながら活力を取り戻す物語。
異世界での経験を現世で活かしていくコンセプトなどはユニークな作品だった。


『上野さんは不器用』(全10巻)(tugeneko)

ヘンテコ超科学道具で意中の男子を誘惑するも空回りする女子を描くコメディ。
個性豊かな可愛らしいキャラクタなどオンリーワンの魅力溢れる作品だった。


『人類を滅亡させてはいけません』(全4巻)(蒲夕二/高畑弓)

人類抹殺のために地球にやってきた宇宙人の少女と彼女を育てる青年が主人公の子育て物語。
感情豊かなキャラクタ達やアットホームなストーリーなど疑似家族物として良い出来だった。


『緑の歌-収集群風-』(上下巻)(高妍)

台湾を舞台に細野晴臣など日本のカルチャーを通して交流を持った二人の男女を描く物語。
甘く切ない恋と自分の将来に悩む若者の姿が合わさり上質な青春物語に仕上がっている。


『破壊神マグちゃん』(全9巻)(上木敬)

弱体化した破壊神と能天気な女子中学生とのやり取りを描いたコメディ。
最終回が本作の集大成といってもいい素晴らしい構成と演出で心を打たれた。


『デーリィズ』(全2巻)(めごちも)

ヘンテコ女子高生3人組の素っ頓狂なやり取りを描いたギャグ漫画。
シュールな展開のパワフルさやコミカルな可愛らしさなど愛すべきギャグ漫画だった。


『昴とスーさん』(全6巻)(高橋那津子)

突然身体が縮んでしまった青年とその恋人の女性との日々を描いた作品。
主人公カップルが絆を深めながら困難を乗り越えていくストーリー展開が力強かった。


『BADDUCKS』(全4巻)(武田登竜門)

改造人間の男性と少数種族の女性、捨て子という3人の逃避行を描く物語。
家族ではない3人が絆を育みながら生活してきたことが感じ取れるラストが気持ちいい。


『百合の園にも蟲はいる』(全3巻)(はせべso鬱/羽流木はない)

勤め先の女子高の生徒達に翻弄されながらも彼女らに向き合う男性教員が主人公の作品。
実体験を元にした女子高の雰囲気など原作者の伝えたい意図が明確で興味深かった。


『チ。―地球の運動について―』(全8巻)(魚豊)

15世紀のヨーロッパを舞台に地動説を支持する異端の人々を描く物語。
主要キャラクタが移り変わりながら進んでいくストーリーは最後までダイナミックであった。


『ドM女子とがっかり女王様』(全4巻)(狐ヶ崎)

理想の女王様を求めるドM女子高生と見た目と違いポンコツな同級生女子を描いたコメディ。
バカバカしい下ネタやネットミームが飛び交うコメディの雰囲気は低俗で楽しかった。


『双生遊戯』(全5巻)(岡田淳司)

巨大ヤクザ組織の跡取りを争う双子の兄弟の異常な関係を描く物語。
美麗な作画とヘンテコなキャラクタ達の繰り広げるズレた抗争がユニークだった。


『肉食JKマンティス秋山 ~むしむし料理研究部!~』(全2巻)(有野金吾)

人間のように進化した「昆虫人」の通う学校の昆虫料理研究部を舞台にしたコメディ。
個性豊かなキャラクタ達が繰り広げるドタバタ感強めのコメディが楽しい作品だった。


『Dr.STONE』(全26巻)(稲垣理一郎/Boichi)

全人類が石化した3000年後の世界を科学の力で復興しようとする人々を描いた物語。
少年漫画のハッタリと科学のロジカルさをミックスしてきた本作らしいラスト。


『まじめな会社員』(全4巻)(冬野梅子)

地味でモテない30代会社員女性の恋人探しを中心とした日常を描く物語。
現代日本における様々な格差が等身大のキャラクタを通してリアルに描かれていた。


『リスタート!~34歳ゲームディレクターのつよくてニューゲーム~』(全3巻)(坂木原レム)

1995年からタイムスリップしてきたゲームディレクターが現代のゲーム会社で働く物語。
タイムスリップなどの伏線を漏れなく回収しダイナミックなストーリーを上手くまとめた。


『黄泉比良坂レジデンス』(全3巻)(川西ノブヒロ)

冥土を舞台に鬼達の住むタワーマンションで働く人間のメイド3人組を描く物語。
人間と鬼、現世と地獄の複雑に絡み合った関係性の設定がユニークな作品だった。


『ゴールデンカムイ』(全31巻)(野田サトル)

北海道に隠された金塊を求めて旧日本軍やアイヌ、新選組の残党などが争う物語。
超大作のラストにふさわしい堂々の完結巻。最後まで骨太で力強い素晴らしい作品だった。


『しょうもないのうりょく』(全3巻)(高野雀)

「相手のウソの割合がわかる」などのちょっとした異能を持つ人々を描いた会社コメディ。
突飛な超能力も社会が受け入れてくれていることで優しい雰囲気が作品全体に漂っていた。


『オッドタクシー』(全5巻)(此元和津也P.I.C.S./肋家竹一)

セイウチのタクシードライバーを主人公に謎の女子高生失踪事件が描かれる物語。
物語全体の大仕掛けや謎であった部分もきっちり消化して全5巻で綺麗に完結。


『オオカミくんは早川さんに勝てない』(全2巻)(はれやまはれぞう)

オオカミの姿に変身できる少年と普段は彼を小馬鹿にする動物好き少女を描くラブコメディ。
違和感と愛情、背徳感と友好の間で揺れ動く主人公達の心理を上手く描いていた。


『おいしい煩悩』(全2巻)(頬めぐみ)

実体化した自身の煩悩に振り回されるお調子者少女とその煩悩を食べる少年を描くコメディ。
主人公と煩悩、それを狩る少年という3人のパワーバランスが面白い作品だった。


『惰性67パーセント(9)(完)』(紙魚丸)

勉学へのやる気も金もない大学生男女が集まって部屋でダベる様子を描いたコメディ。
生産的でなく関係性も大きく発展しない大学生のダベリの雰囲気は最後まで楽しかった。


『ヒラエスは旅路の果て』(全3巻)(鎌谷悠希)

自殺願望のあるポジティブ少女と神さまを名乗る男、不死の男との黄泉への旅を描いた物語。
死と人々の中に残る記憶という普遍的かつ難解なテーマについてしっかり描き切っていた。


『プラネット・ウィズ』(全8巻)(水上悟志)

記憶喪失の少年と謎の侵略者との戦いを描いた宇宙規模のファンタジー作品。
主要キャラクタが想いを吐き出していくラストの演出は水上悟志作品らしい盛り上げ方。


『破談から宜しくお願い致します』(全2巻)(水島ライカ)

ジムを経営する男性と彼を一途に慕う財閥令嬢との関係を描くラブコメディ。
一途で純真無垢なヒロインのアプローチに大人として接する主人公という構図が良かった。


『踊るリスポーン』(全8巻)(三ヶ嶋犬太朗)

死んでもすぐ蘇る少年と彼を病的に愛する少女とのスリリングな恋愛を描くラブコメディ。
思考がバグったキャラ達の倫理観の中での美しい愛の形を提示して綺麗にハッピーエンド。


『月曜日が待ち遠しくて』(全2巻)(旗谷澄生)

クラスの人気者の親友に惚れた女子の話など、初々しい恋愛話が詰め込まれた短編集。
登場するキャラクタ達が男女ともに何事にも一生懸命で可愛い作品だった。


『ブランクスペース(3)(完)』(熊倉献)

ちょっと抜けている少女と物体を透明な状態で創り出せるエスパー少女を主人公とした物語。
少女の能力やタイトルに関する伏線を回収してストーリーとしては綺麗に完結していた。


『三日月のドラゴン』(全7巻)(長尾謙一郎)

勇気と正義感を秘めたいじめられっ子の少年が空手を通して成長していく物語。
作者の過去作からすると逆に不安になるくらい真っ当なストーリーで最後まで走り切った。


『ひかる イン・ザ・ライト!』(全4巻)(松田舞)

歌うのが好きだけどアイドルの夢を諦めていた少女がオーディションに挑む物語。
主人公の成長や周囲の少女達の苦悩や葛藤などが全4巻でしっかり描かれていた。


『やきゅうみようよ!』(全3巻)(辻島もと)

12球団それぞれの応援部がある高校に転入してきた少女達を襲う勧誘合戦を描いたコメディ。
12球団の特色を可愛い女の子を介してざっくり紹介していくコンセプトはユニークだった。


『くるくるくるま ミムラパン』(全3巻)(関野葵)

移動式パン屋を営む男性と車屋勤めの女性コンビが街の困りごとを解決する物語。
トリッキーな構図や背景を活かした画面は非常にユニーク。本筋ストーリーも綺麗に完結。


『あした死ぬには、』(全4巻)(雁須磨子)

加齢に伴う心身の変化に戸惑う42歳の主人公を中心にアラフォー女性達を描いた物語。
親の介護や病気など40代の人々に訪れるライフイベントをリアリティたっぷりに描いていた。


『進め!オカルト研究部』(全2巻)(おかだきりん)

全国大会優勝を目指すオカルト研究部の日々の活動を描いた作品。
フィクションの中でのオカルト研がちゃんと活動している珍しい作品だった。


『あなたはブンちゃんの恋』(全5巻)(宮崎夏次系)

叶わない片想いを続ける女性の周囲の人々とのこじれた人間関係を描く物語。
情緒的かつ喜劇と悲劇が入り交じるカオスなスタイルが宮崎夏次系作品らしかった。


『ツチノコと潮風』(全2巻)(河野別荘地)

離島に転勤してきた会社員男性とツチノコ博物館を営む一家との交流を描く物語。
情報量が最小限の画面の中でキャラクタ心理をしっかり表現しようとするスタイルが独特。


『そのへんのアクタ』(全3巻)(稲井カオル)

エイリアンとの戦いが日常化する世界で自身の役目を見失った元英雄の男を描く物語。
作中を通した主人公の成長と周囲の人々の関係性の構築を綺麗に描き切っていた。


『レディメイドヒロイン』(全3巻)(うめだ悠)

服飾デザイナーの女性とある秘密を抱えた営業の男性とのコンビを描く物語。
主人公二人の関係性などメインストーリーは落ち着くところに落ち着いて綺麗に完結。


『Bowing! ボウイング』(全5巻)(きゅっきゅぽん)

スランプ中の天才バイオリニストの少女と感性豊かな少年を描く弦楽アンサンブル物語。
音楽を通して人間関係が構築されていくハートフルなストーリーは綺麗にまとまっていた。


『味噌汁でカンパイ!』(全14巻)(笹乃さい)

父子家庭に暮らすしっかり者の少年とその幼馴染の少女を描く味噌汁ラブコメディ。
二人の成長と共に、少女側からの少年への認識の変化をしっかり描いていた。


『ビターエンドロール』(全3巻)(佐倉旬)

社会福祉の立場から後遺症などに悩む患者達を支援する医療ソーシャルワーカーを描く物語。
身近な日本の社会問題をシビアに描きつつ強度の高い人間ドラマに仕上がっていた。


『あそびあそばせ』(全15巻)(涼川りん)

遊びを研究する「あそ研」に所属する個性的な女子高生3人が主人公のコメディ。
終盤は重め百合の人間関係を中心とした描写が多かった印象。


『週末芸人』(全2巻)(久保田之都)

一度お笑い芸人を辞めて就職した男性が会社に勤めながら芸人として再起する物語。
舞台上における漫才師達の心理や周りのからの目の向けられ方にリアリティがあった。


『土田と花岡』(全2巻)(みずひら)

強面だけど女児向けアニメが好きな男子とクラスメイトの陽キャ男子を描いたコメディ。
わかりやすいキャラクタの個性とシンプルなお話の構成などコメディとして安定感があった。


『死亡フラグに気をつけろ!』(全3巻)(茶んた)

殺人鬼のいる洋館での一人行動、など死亡フラグをネタとして扱ったメタコメディ。
映画のお約束をメタったネタの作り方は最後まで安定。作者の映画への愛が感じ取れた。


『ちはやふる』(全50巻)(末次由紀)

競技かるたに青春を燃やす高校生男女を描いた物語。
超長期連載となったが、物語が破綻せずに無事完結できたことが喜ばしい。


『アレンとドラン』(全7巻)(麻生みこと)

ちょっと変わったイケメン男子に恋をした映画好きサブカル女子大生を主人公とした物語。
恋愛経験に大きな隔たりがある主人公カップルの行きついた先の関係性がユニークだった。


『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』(全28巻)(赤坂アカ)

お互い好き合ってるけど自分からは言い出せなかった男女を中心としたラブコメディ。
ラスト2巻は各キャラクタのエピソードを順に消化していく贅沢なエピローグだった。