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 2023年1月読んだ漫画をまとめます。

 1月に読んだ漫画は125冊。『ベルセルク』全巻と『ONE PIECE』を24巻まで読んだ結果すごい冊数に。このペースは続かないだろうけど、年間1000冊目指せるかも。

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。


『高校生家族(8)』(仲間りょう)

両親と妹、ペットの猫と一緒に高校生活を過ごす少年の受難な日々を描いたギャグ漫画。
基本的に受け入れられているヘンテコな世界観にたまに冷静にツッコみが入るの面白い。


『かげきしょうじょ!!(13)』(斉木久美子)

女性だけで構成された名門歌劇団の養成機関である音楽学校を舞台にした物語。
連ドラ編、歌劇学校内と外の世界が自然に絡んでいきそうな上手いストーリー展開。


『チェンソーマン(13)』(藤本タツキ)

戦争の悪魔と一心同体となった少女と悪魔達との戦いを描いたダークファンタジー。
読み手の予想を裏切り続けるトリッキーな展開やユニークな漫画表現への拘りは相変わらず。


『逃げ上手の若君(9)』(松井優征)

生きる英雄と殺す英雄、北条時行と足利尊氏の生死を賭けた鬼ごっこを描く物語。
戦や日常に関する歴史描写とクセの強い脚色が上手いバランスでブレンドされている。


『ドランク・インベーダー(1)』(吉田優希/Rootport)

酒の力で異世界征服を企む日本政府とそれを阻止しようとする酒好きの青年を描く物語。
奇を衒った設定ながらアルコールに関する描写は丁寧で題材に対するリスペクトを感じる。


『戦車椅子 ―TANK CHAIR―(1)』(やしろ学)

殺気に反応して正気を取り戻す植物人間の殺し屋と彼をサポートする妹が主人公の物語。
ド派手かつ容赦なくバイオレンスな戦闘シーンには爽快感がある。


『極主夫道(11)』(おおのこうすけ)

元ヤクザの強面過ぎる主夫と肝っ玉の据わった妻を中心に繰り広げられるコメディ。
勢いのある作画や癖の強いキャラクタ達、シュールな場面演出など安定感がある。


『散歩する女の子(1)』(スマ見)

道端の標識から妄想を膨らませるなど散歩しながら色んな遊びをする女子二人を描いた作品。
実写の写真を交えながら自分達でも実践できそうな散歩遊びが紹介されており面白い。


『放課後ひみつクラブ(1)』(福島鉄平)

エキセントリックな少女と冷静な少年が学園の秘密を探るコメディ。
一コマの中でもテンションががらりと変わる演出などハイテンポな掛け合いが軽快で楽しい。


『今夜すきやきじゃないけど』(谷口菜津子)

真面目だけど要領の悪い姉と放蕩者の弟、義理の姉弟の同居生活を描いた作品。
悩みながら自分達なりの答えを出すキャラ達を通してポジティブな感情を抱かせてくれる。


『怪異と乙女と神隠し(5)』(ぬじま)

スランプに悩むアラサー小説家女性と謎の多い青年が怪異を解決していく物語。
安定感のある作画で描かれるキャラクタ達はフェチ要素強くて魅力的。


『空っぽの少女と虹のかけら(2)』(紀ノ目)

感情のない無欲な少女が迷い込んだ異世界で謎の青年と旅をするファンタジー作品。
キュートな絵柄と不釣り合いなヘビーなキャラ達の境遇、ユニークな世界観など魅力的。


『オープンクロゼット(2)』(谷和野)

ある村に嫁いできた花と人間の混血女性を描いたお話などを収録した読み切り集。
練り込まれたストーリー構成など随所にちりばめられた巧みな漫画技巧には目を見張る。


『生きてるうちに推してくれ(1)』(丹羽庭)

霊が視えるアイドル女性と除霊を生業にする坊主とのコンビを描いたコメディ。
振り回されっぱなしで気の毒な女性と横暴でがめつい坊主のちぐはぐなやり取りが滑稽。


『涙子さまの言う通り(1)』(山本ルンルン)

カルト的な魅力を持ち人々を惑わす少女が主人公のホラーサスペンス。
無邪気な少女とサイコパスの二面性を持つ主人公に怪しい魅力がある。


『いやはや熱海くん(1)』(田沼朝)

顔が綺麗で男の人が好きで惚れっぽい男子高校生の日常を描く物語。
人間味あふれるキャラクタ達の魅せ方や個性の描き分けが秀逸。関西弁の雰囲気も良い。


『四十九日のお終いに 田沼朝作品集』(田沼朝)

父親の呪縛から逃れた男性とその二十年来の友人を描く表題作を含む作品集。
現実感のある関西弁の掛け合いや家族や友人など近しい人の距離感の描き方が独特で魅力的。


『双影双書(1)』(舟本絵理歌)

命を狙われる大帝国の皇太子と彼の影武者となった貧民街出身の少年を描く物語。
シビアな環境の中での温かい交流が素敵。終盤に登場した大仕掛けにも驚かされた。


『松かげに憩う(3)』(雨瀬シオリ)

幕末の日本を舞台に、吉田松陰と彼の元に集う歴史の偉人達を描く物語。
死後でさえも人を惹きつける松陰の魅力の描き方に説得力がある。


『花四段といっしょ(2)』(増村十七)

対局の途中でも余計なことを考えがちなプロ棋士が主人公の物語。
棋士達の日常を滑稽に描いたコメディとシビアなプロのお話のメリハリが効いている。


『音街レコード A面』(毛塚了一郎)

レコード屋でバイトをする女性とその周囲の人々を描く短編集。
作者の自主製作漫画をまとめた作品集で同人誌ならではのユニークな漫画表現が面白い。


『司書正(1)』(丸山薫)

膨大な書の情報を暗記した抜け殻のような男を中心に繰り広げられる古代中国宮廷劇。
ユニークな設定はよく練り込まれている。宮廷政治の権力争いにも緊迫感がある。


『天沢さんを推してます。』(ウラモトユウコ)

サービス終了したソシャゲキャラと同姓同名な女性に執着する女子高生を描いたコメディ。
暴走しがちな女子高生とのらりくらりと対応する女性とのちぐはぐな掛け合いが面白い。


『青野くんに触りたいから死にたい(10)』(椎名うみ)

死んで幽霊になった恋人を一途に愛し続ける女子高生を描いた純愛ホラー。
得体の知れない不気味さから単純明快に心を抉る過去話へ、ヘビーな話の数珠繋ぎが強烈。


『スキップとローファー(8)』(高松美咲)

自信家だけどちょっと抜けてる少女とクラスメイト達との交流を描いた学園青春群像劇。
自分なりに考えて社会の中での生き方を模索するキャラクタ達の姿がたまらなく愛おしい。


『望郷太郎(8)』(山田芳裕)

500年のコールドスリープから目覚めた男がイランから日本へ荒廃した世界を旅する物語。
カネの価値が担保される過程など現代社会でもホットなトピックで社会的な色が濃い。


『アクロトリップ(5)(完)』(佐和田米)

魔法少女と悪の組織、悪の組織の参謀として働く女子を主人公としたコメディ。
可愛らしい絵柄がドタバタと暴れまわるネタ密度の高いコメディスタイルが楽しかった。


『ヒッツ(5)』(柴田ヨクサル/沢真)

殺し屋の少年と彼の前に現れた「もう一人の自分」の二人が主人公のアクション物。
変な方向に拘りが強いキャラ達やダイナミックなアクションなどオリジナリティたっぷり。


『千年ダーリン(3)』(岩澤美翠)

機械の化け物達と戦う半身サイボーグの少年とサポート役のもう一人の少年を描く物語。
主人公二人の関係性が予想以上にヘビーで演出も含めて感情を強く揺さぶるストーリー。


『プリンセスお母さん(4)』(並庭マチコ)

奇行の多い母親(アラカン)とその家族を娘である作者が描くエッセイ漫画。
子供達が大人になっても旅行に行ったり仲良くしている作者家族が幸せそうで微笑ましい。


『この復讐にギャルはいらない(1)』(まの瀬)

人間不信の元殺し屋の少年と彼を慕う同じクラスのギャルとの交流を描いた作品。
卑屈過ぎる主人公の葛藤は滑稽で楽しいしヒロインも可愛くて魅力的。小ネタも楽しい。


『大丈夫倶楽部(3)』(井上まい)

精神的に安定した「大丈夫」を目指す会社員女性ともう一人の活動を描く物語。
日常の中の些細な嬉しい出来事に喜びを見出す主人公の生き方がポジティブで素敵。


以上が1月発売の作品。以下はそれ以外。


『ベルセルク(1)~(41)』(三浦建太郎)

巨大な剣を携えた義手の剣士がある目的のために旅をするダークファンタジー。
今後のストーリーへ大きな布石が打たれている。残された人々による続きの執筆を待ちたい。


『ONE PIECE(1)~(24)』(尾田栄一郎)

「ひとつなぎの大秘宝」を求めて大海原を旅する麦わら海賊団の冒険を描く物語。
ロマン溢れる設定や魅力的なキャラクタなど初期から本作ならではの魅力が確立されている。