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新年度ですね皆さん、無理のない範囲で漫画を読みましょう。 

4/1『わたしは壁になりたい(3)(完)』(白野ほなみ)

恋愛感情がわからない腐女子と一途な片想いゲイの偽装結婚夫婦の生活を描く物語。
アセクシャルの方の思考に関する描写が丁寧で縁遠い人間にとってもわかりやすい。


4/4『SPY×FAMILY(11)』(遠藤達哉)

スパイの父と殺し屋の母と超能力者の娘、正体を隠す3人を描く擬似家族コメディ。
前巻のかなりヘビーな過去編はいつものライトなコメディとギャップがあって良かった。


4/4『逃げ上手の若君(10)』(松井優征)

生きる英雄と殺す英雄、北条時行と足利尊氏の生死を賭けた鬼ごっこを描く物語。
戦や日常に関する歴史描写と作者らしいクセの強さが上手いバランスでブレンドされている。


4/4『Thisコミュニケーション(9)』(六内円栄)

残酷非道な軍人の男と特殊な特性を持つ6人の少女達が人類の敵である怪物と戦う物語。
ユニークなシチュエーションの作り方や印象に残るシーンの演出力などに感心させられる。


4/4『チェンソーマン(14)』(藤本タツキ)

チェンソーの悪魔と同化した欲望に素直な男とある悪魔に憑りつかれた少女を描く物語。
トリッキーな展開は相変わらず。主人公二人の噛み合わないやり取りも楽しい。


4/4『人造人間100(1)』(江ノ島だいすけ)

優れた肉体を奪い取ろうとする人造人間達を憎む少年と彼と旅する女性を描く物語。
シンプルながらユニークな設定。残酷ながらそれでも優しい物語の作り方も素敵。


4/4『バンオウ-盤王-(1)』(綿引智也/春夏冬画楽)

才能はないが300年間将棋を指し続けている吸血鬼が竜王戦での優勝を目指す物語。
トリッキーな設定からどのようにお話を広げてくれるか楽しみ。


4/6『とりま、風呂いかね?(3)(完)』(イシイ渡)

家業を嫌う銭湯を営む家庭の娘と大手スーパー銭湯チェーンの令嬢が主人公の風呂コメディ。
銭湯立て直し展開とタイムリープが入り乱れるカオスなストーリーになっている。


4/6『君は放課後インソムニア(12)』(オジロマコト)
高校の天文部を舞台に不眠症という共通の悩みを持つ男女を描く物語。
先輩になり後輩の期待に答えなければいけないことへの不安などキャラ心理描写がリアル。


4/7『バーサス(1)』(ONE/あずま京太郎/bose)

47体の魔王に支配される世界を救うために立ち上がった47人の勇者達を描くファンタジー。
『ワンパンマン』のONE先生が原作担当。第1話から惹き込んでくる素晴らしい物語の導入。


4/7『ドランク・インベーダー(2)』(吉田優希/Rootport)

酒の力で異世界征服を企む日本政府とそれを阻止しようとする酒好きの青年を描く物語。
奇を衒った設定ながらアルコールに関する描写は丁寧で題材に対するリスペクトを感じる。


4/7『働かないふたり(28)』(吉田覚)

要領のいい兄とどんくさい妹、働かないニートな二人とその周りの人々を描くコメディ。
主人公二人が周りに優しい空気を波及していく展開は良くも悪くも安定。


4/12『R15+じゃダメですか?(4)』(裏谷なぎ/岸谷轟) 

家庭で娯楽を禁止されていた少女が映画研究会で様々なR15映画を観る物語。
映画をあまり好きじゃないキャラクタが映画の魅力を知っていくという展開は上手い。


4/12『大ダーク(6)』(林田球)

4匹の害悪と呼ばれる4人組と巨大企業との宇宙を舞台にした戦いを描いたファンタジー。
グロテスクな背景のデザインや死が軽い倫理観は林田球ワールド。


4/12『これ描いて死ね(3)』(とよ田みのる)

漫画を読むのが大好きな少女とその仲間達が漫画創作に勤しむ物語。
漫画創作のエッセンスが力強く作中に投影されている。生き生きしたキャラクタ達も素敵。


4/12『ダンピアのおいしい冒険(5)』(トマトスープ)

いわゆる海賊船に乗り込み太平洋を旅する好奇心旺盛な男を主人公にした物語。
17世紀の人々の残忍な行いにも向き合いながら未知の世界の探求心を美しく描いている。


4/14『すずめくんの声(1)』(路田行)

元恋人のことが忘れられない女性のもとに彼そっくりの声を持つ男性が現れる物語。
『ワンコそばにいる』の路田行先生最新作。危なっかしいキャラクタ言動のスリルが魅力。


4/14『透明人間そとに出る』(路田行)

透明人間になった男性がある女性と逢瀬を重ねる表題作含む短編集。
『ワンコそばにいる』の路田行先生短編集。人間味あふれるキャラクタなどユニーク。


4/14『ウスズミの果て(1)』(岩宗治生)

人類がほぼ死滅した世界で生存者を探して旅をする女性と謎の生物を描く物語。
退廃した風景の緻密な書き込みや意味深な世界観などが魅力的。


4/18『女子高生除霊師アカネ!(1)』(大武政夫)

失踪した父親の代わりにインチキ霊媒師として生計を立てる女子高生が主人公のコメディ。
『ヒナまつり』の大武政夫先生新作。シュールなギャグの絶妙な間は相変わらず。


4/18『カナカナ(5)』(西森博之)

他人の心が読める少女とピュアな心を持った強面男性との生活を描く物語。
間の抜けた素っ頓狂な掛け合いとハートフルな人間関係はまごうことなき西森博之ワールド。


4/18『一級建築士矩子の設計思考(2)』(鬼ノ仁)

一級建築士として独立したての女性を主人公に建築士の業務を描いた作品。
実経験をベースとした建築設計や法令、施工に関する描写に説得力がある。


4/21『カオスゲーム(2)』(山嵜大輝)

週刊誌記者の女性が奇妙な殺人鬼と自身の不思議な記憶の謎に迫るサスペンス。
男女バディ物として上手く機能しそう。オカルト要素の得体の知れなさも強い。


4/21『波よ聞いてくれ(10)』(沙村広明)

口達者で豪胆な女性を主人公とした北海道のラジオ局が舞台の物語。
沙村コメディらしい切れ味抜群の掛け合いや言葉選び、悪ふざけが楽しい。


4/21『最果てのセレナード(1)』(ひの宙子)

同級生から告げられたある告白を胸に秘めたまま大人になった女性が主人公の物語。
第一話は思いもよらない方向に転がっていく物語の導入で惹き込まれた。続きが楽しみ。


4/21『ひとりでしにたい(6)』(カレー沢薫)

孤独死した叔母と同じ道を辿りたくない35歳の独身女性を描く物語。
家庭環境で決定する人間性の話などシビアな社会的問題を次々に題材として取り上げている。


4/21『刷ったもんだ!(9)』(染谷みのる)

デザイナーとして働く元ヤン女性を主人公とした印刷会社コメディ。
マニアックな印刷会社の業務を描きつつエンタメ重視なストーリーに仕上がっている。


4/27『仏ガール(2)』(柚ちえこ)

仏像オタクの美術部顧問とその生徒が仏像鑑賞のために各地に赴く物語。
仏像の描写は精緻で歴史的背景なども丁寧に解説してあり題材に対するリスペクトを感じる。


4/27『レッツゴー怪奇組(4)』(ビュー)

人々を驚かすことを生業にする少女と常人の六倍怖がりの少年が主人公のホラーコメディ。
毎回ヘンテコな怪奇現象に巻き込まれる主人公達のリアクションがコミカルで楽しい。


4/27『めんつゆひとり飯(6)』(瀬戸口みづき)

料理の味付けにめんつゆを多用しがちな無精者一人暮らしOLが主人公のグルメ物4コマ。
主人公筆頭に登場人物のキャラクタが自炊のスタイルにも反映されていて皆個性的。


4/27『サラウンド(3)』(紺津名子)

バラバラ個性の3人組を中心に、何でもない高校生の日常を描く物語。
ダラダラしたやり取りは心地よく、ふとした瞬間に真面目な空気になるのも青春感がある。


4/28『軟骨さん』(佐藤達木)

お金に困った男性が怪しい質屋である物を質草にお金を借りる物語。
緻密に描き込まれた不気味な画面とコミカルながらホラーテイスト強めなデザインが特徴的。


4/28『夏目アラタの結婚(10)』(乃木坂太郎)

児童相談所勤めの男性が死刑囚女性に獄中結婚を持ち掛けるラブサスペンス。
衝撃の事実が次々発覚しこれまでの伏線が過不足なく回収されていく展開は痛快。


4/28『フールナイト(6)』(安田佳澄)

死が迫る人々を植物に変える「転花」が普及した世界を舞台にした物語。
掠れた特徴的な絵柄や多様なコマ割り、構図など、画面に対する並々ならぬ拘りを感じる。


4/28『らーめん再遊記(7)』(久部緑郎/河合単/石神秀幸)

かつてはラーメン界のカリスマと呼ばれた男の人生の次のステージを描く物語。
大昔から変化のない有名店などはラーメンという題材に限らず普遍的なことが描かれている。


4/28『劇光仮面(3)』(山口貴由)

大学時代に特撮研究会に所属していた男性とその仲間達を描く物語。
キャラクタ達のの異様な熱量には怪しい魅力があり惹き込まれる。


4/28『レ・セルバン(1)(2)』(濱田浩輔)
母の敵である宿敵の打倒を誓う少女と謎の男との旅路を描く巨編ファンタジー。
『はねバド!』の濱田浩輔先生新作。描き込みが凄まじい画面で壮大な物語が繰り広げられる。