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 2023年3月読んだ漫画をまとめます。

 3月に読んだ漫画は79冊。引き続き『ONE PIECE』を読み進めているのでハイペース。

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。


『願いを叶えてくれない魔人(1)』(ナラボン)

持ち主の無茶な願い事に正論で返して願いを叶えてくれないランプの魔人を描いたコメディ。
大人な対応で主人公を諭す魔人と素直に反省する主人公とのやり取りが微笑ましい。


『高校生家族(9)』(仲間りょう)

両親と妹、ペットの猫と一緒に高校生活を過ごす少年の受難な日々を描いたギャグ漫画。
おかしな状況にもかかわらず何故だか感情を揺さぶる良い話に変換するのが上手い作品。


『姫様"拷問"の時間です(11)』(ひらけい/春原ロビンソン)

ソースえびせんや手作りクレープなど様々な拷問を受ける囚われの姫を描いたコメディ。
「屈す」という言葉の意味がわからない屈し芸は相変わらずバリエーション豊か。


『正反対な君と僕(3)』(阿賀沢紅茶)

素直になれない陽キャ女子と彼女が想いをよせる物静かな男子との交流を描いた作品。
各キャラクタの感情の機微や他人とのやり取りの中でのその変化が丁寧に描かれている。


『戦車椅子 ―TANK CHAIR―(2)』(やしろ学)

殺気に反応して正気を取り戻す植物人間の殺し屋と彼をサポートする妹が主人公の物語。
ド派手なアクションシーンは躍動感があり爽快。殺伐とした世界観やキャラクタ達も魅力的。


『裏バイト:逃亡禁止(9)』(田口翔太郎)

超常現象による命の危険がある裏バイトに勤しむ女子二人が主人公のホラー漫画。
人の力では抗えない大いなる存在への恐怖だけでなくお話のバリエーション豊か。


『税金で買った本(6)』(ずいの/系山冏)

ひょんなことから図書館で働くことになったヤンキー少年が主人公の物語。
普段の素行は悪いけど素直で人を思いやれる主人公のキャラクタが素晴らしい。


『僕の心のヤバイやつ(8)』(桜井のりお)

クラスの中心女子と陰キャラ男子との恋愛を描いたスクールカーストラブコメディ。
二人の関係性と気持ちの変化をしっかり描いてきた本作ゆえに本巻ラストの展開は感慨深い。


『鍋に弾丸を受けながら(3)』(青木潤太朗/森山慎)

「治安の悪い場所の飯は上手い」をコンセプトに世界中を旅する美少女(?)を描く作品。
現地の人々の気質や景色など、食以外の海外文化もしっかり紹介してくれている。


『琥珀の夢で酔いましょう(6)』(村野真朱/依田温/杉村啓)

京都の客足の少ない小料理屋をクラフトビールで盛り上げようとする人々を描く物語。
クラフトビール同様に多様な人間模様がシビアな描写も踏まえて描かれており誠実。


『オフ会したらとんでもないやつが来た話(3)』(mii.m)

BL作品のオフ会で出会った一般女性とヤクザ男性のオタ活を描くコメディ。
メンタル繊細ヤクザとヤクザに慣れたオタク達の空間が歪んだ掛け合いの雰囲気が楽しい。


『少年のアビス(12)』(峰浪りょう)

閉塞的な田舎町に囚われる少年と彼を慕う周りの女性達との関係を描く物語。
私欲のために他人を貶めようと行動するキャラ達の醜悪な争いは泥沼の様相を呈している。


『宇宙の音楽(1)』(山本誠志)

トランペット奏者を親に持つ喘息持ちの少年が高校の吹奏楽部で新たな夢を追いかける物語。
青春再生ストーリーの爽やかさや味のあるキャラクタ達など瑞々しい魅力がある。


『葬送のフリーレン(10)』(山田鐘人/アベツカサ)

魔王を倒した勇者パーティの一人であるエルフが魔王なき世界のその後を辿るファンタジー。
黄金郷編、本作独自の魔族や魔法の設定を存分に活かした素晴らしいストーリー。


『焼いてるふたり(10)』(ハナツカシオリ)

BBQ好きの男性とその妻のクールビューティっぽい女性との生活を描くグルメ物。
いつまでも新婚のようにラブラブな主人公夫婦のやり取りが可愛くって癒される。


『紛争でしたら八田まで(12)』(田素弘)

世界中の紛争地に赴き問題を解決する地政学コンサルタントの女性を描いた作品。
ウクライナ侵攻や台湾有事など、新しい国際情勢をタイムリーに取り上げてくれている。


『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん Season9』(服部昇大)

邦画好きな女子高生が賛否両論ある邦画を紹介する映画コメディ。
邦画のちょっと変な部分をイジるセンスの良さやオタクあるあるの解像度が高い。


『夏・ユートピアノ』(ほそやゆきの)

ピアノの調律師の女性とピアニストを親に持つもう一人の女性との交流を描く物語。
女性二人のユニークな関係性や繊細で複雑な感情が情緒的な表現も交えて描かれている。


『ダーウィン事変(5)』(うめざわしゅん)

人間とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」の少年が主人公の物語。
精緻な作画やロジカルな掛け合いなどで高いリアリティが演出されている。


『僕の妻は感情がない(06)』(杉浦次郎)

料理用の家事ロボットと彼女を妻として扱う会社員男性との交流を描く物語。
人間とロボット双方からの倫理を現実感を持って描いており近未来SFとしてレベルが高い。


『ひらやすみ(5)』(真造圭伍)

のんきなフリーター男性と大学進学で上京してきた女子との平屋での共同生活を描く物語。
のんびりした日常とシビアな現実の緩急が効いている作品でヘビーな描写も強い。


『米蔵夫婦のレシピ帳(1)』(片山ユキヲ)

妻に先立たれた堅物な小説家の男性が妻の残したレシピ本を元に料理を作り記憶を辿る物語。妻を亡くした喪失感から立ち直る気配を見せて、一転どん底へと突き落とす1冊を通したストーリー構成が見事。慟哭のシーンでは激しく感情を揺さぶられた。


『トリリオンゲーム(6)』(稲垣理一郎/池上遼一)

世界一ワガママな男とPCオタク、二人の青年が1兆ドル稼ぐことを目指す物語。
リアリティとハッタリのバランスが絶妙なストーリーはエンタメとして圧巻のクオリティ。


ここまでが3月発売の作品。以下はそれ以外。


『エマは星の夢を見る』(高浜寛)

レストランの料理を評価するミシュランガイド元調査員の実体験を元に描かれた作品。
美食を楽しみながらも時に過酷な調査員の業務が丁寧に描かれており興味深い内容。


『往生際の意味を知れ!(7)』(米代恭)

7年前に振られた元カノに執着する男性と彼に奇妙な依頼をするその女性を描く物語。
ラスボス的存在の母親との駆け引きも主人公二人の主導権争いも新たな局面に入っている。


『ONE PIECE(49)~(64)』(尾田栄一郎)

「ひとつなぎの大秘宝」を求めて大海原を旅する麦わら海賊団の冒険を描く物語。
インペルダウン編は過去キャラの組み入れ方などストーリー展開が上手くできている。