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 2023年4月読んだ漫画をまとめます。

 4月に読んだ漫画は60冊。だいぶペースダウン。まぁ無理のない範囲でぼちぼち頑張りたい。

 読んだ中のオススメ作品をピックアップします。


『チェンソーマン(14)』(藤本タツキ)

チェンソーの悪魔と同化した欲望に素直な男とある悪魔に憑りつかれた少女を描く物語。
アサがデンジとはまた違った方向にやっかいな思考回路を持っており人間臭くて素敵。


『SPY×FAMILY(11)』(遠藤達哉)

スパイの父と殺し屋の母と超能力者の娘、正体を隠す3人を描く擬似家族コメディ。
キャラクタの個性を活かしたお話作りが上手くストレスなくスイスイ読める。


『Thisコミュニケーション(9)』(六内円栄)

残酷非道な軍人の男と特殊な特性を持つ6人の少女達が人類の敵である怪物と戦う物語。
デルウハとハントレス達がいよいよ関係修復不可というタイミングで見事な新章への移行。


『君は放課後インソムニア(12)』(オジロマコト)

高校の天文部を舞台に不眠症という共通の悩みを持つ男女を描く物語。
見開き5連発で季節を巡らせるシーンは背景が美しい本作ならではの演出。


『ドランク・インベーダー(2)』(吉田優希/Rootport)

酒の力で異世界征服を企む日本政府とそれを阻止しようとする酒好きの青年を描く物語。
アルコールを小道具として使いながら重めのストーリーをしっかり描いている。


『バーサス(1)』(ONE/あずま京太郎/bose)

47体の魔王に支配される世界を救うために立ち上がった47人の勇者達を描くファンタジー。
とんでもない大風呂敷。上手く制御できればすごい作品になりそうで今後に期待が高まる。


『ダンピアのおいしい冒険(5)』(トマトスープ)

いわゆる海賊船に乗り込み太平洋を旅する好奇心旺盛な男を主人公にした物語。
主人公の並々ならぬ好奇心について、周囲の人々との違いなど特異性が上手く描かれている。


『透明人間そとに出る』(路田行)

透明人間になった男性がある女性とレストランで逢瀬を重ねる表題作含む短編集。
キュートでコミカルな作風と感情表現が豊かなキャラクタ達が詰まった1冊で満足度が高い。


『これ描いて死ね(3)』(とよ田みのる)

漫画を読むのが大好きな少女とその仲間達を描く漫研部が舞台の物語。
漫画創作に対するパッションを真っすぐ誠実に描いてくれており読んでいて気持ちいい。


『すずめくんの声(1)』(路田行)

元恋人のことが忘れられない女性のもとに彼そっくりの声を持つ男性が現れる物語。
衝動的であったり流されがちな主人公の行動が危なっかしくてスリリングな読み味。


『カナカナ(5)』(西森博之)

他人の心が読める少女とピュアな心を持った強面男性との生活を描く物語。
灰汁の強いキャラクタ達が事態を混乱させるが最終的には心が温まるお話になる構成。


『女子高生除霊師アカネ!(1)』(大武政夫)

失踪した父親の代わりにインチキ霊媒師として生計を立てる女子高生が主人公のコメディ。
不憫な境遇ながらゲスでモラルの低い主人公のキャラクタが面白い。


『一級建築士矩子の設計思考(2)』(鬼ノ仁)

一級建築士として独立したての女性を主人公に建築士の業務を描いた作品。
仕事中でのトラブルや資格試験のプロセスなど建築士である作者ならではのお話。


『最果てのセレナード(1)』(ひの宙子)

中学生の頃からのある秘密を抱えたまま大人になった女性二人が主人公の物語。
主人公二人の関係性や情報量の制御、1冊通したストーリー構成など上手い。


『カオスゲーム(2)』(山嵜大輝)

週刊誌記者の女性が奇妙な殺人鬼と自身の不思議な記憶の謎に迫るサスペンス。
神の意図とそれに反する出来事にキャラクタ達が振り回される、という構成がユニーク。


『大丈夫倶楽部(4)』(井上まい)

精神的に安定した「大丈夫」を目指す会社員女性と周囲の人々を描く物語。
シビアな状況に対しても上手く生きていくキャラクタ達のしなやかさが素敵。


『サラウンド(3)』(紺津名子)

バラバラ個性の男子3人組を中心に、何でもない高校生の日常を描く物語。
日常でふとした瞬間に訪れる感情の揺れも的確に描いてくれている。


『ただの飯フレです(1)』(さのさくら)

マッチングアプリで出会ったご飯を食べるためだけに集まる男女を描く物語。
恋愛ではないが互いに互いを尊重し合う主人公二人の関係性が心地よい。


『めんつゆひとり飯(6)』(瀬戸口みづき)

料理の味付けにめんつゆを多用しがちな無精者一人暮らしOLが主人公のグルメ物4コマ。
灰汁の強いキャラクタ達が繰り広げる掛け買いはテンポが良くて読みやすい。


『らーめん再遊記(7)』(久部緑郎/河合単/石神秀幸)

かつてはラーメン界のカリスマと呼ばれた男の人生の次のステージを描く物語。
批判も含めた外食業界の実情がリアルっぽくロジカルに描かれており説得力がある。


『レッツゴー怪奇組(4)』(ビュー)

人々を驚かすことを生業にする少女と常人の六倍怖がりの少年が主人公のホラーコメディ。
ヘンテコな怪異のアイディアが面白く、それに振り回される主人公の姿も滑稽。


『フールナイト(6)』(安田佳澄)

死が迫る人々を植物に変える「転花」が普及した世界を舞台にした物語。
敵味方の両陣営が知略智謀を駆使して争うヒリヒリした知能戦には緊張感がある。


『レ・セルバン(1)(2)』(濱田浩輔)

魔物に支配された自国を取り戻すために戦う亡国の王とその娘を描くファンタジー。
重厚なストーリーや作り込まれた設定、緻密な作画など、どの要素も高水準。


『夏目アラタの結婚(10)』(乃木坂太郎)

児童相談所勤めの男性が死刑囚女性に獄中結婚を持ち掛けるラブサスペンス。
初期からここまでの物語が構想されていたことも感じ取れるよく練り込まれたストーリー。


『劇光仮面(3)』(山口貴由)

大学時代に特撮研究会に所属していた男性とその仲間達を描く物語。
キャラクタ達の狂気を感じるような特撮への拘りと執着は危ういながらも眩しく光る。


以上が4月発売の作品。以下はそれ以外。


『難波鉦異本 上中下』(もりもと崇)

元禄時代の大坂の遊郭を舞台に遊女と周囲の人々を描いた作品。
当時の文化や歴史的な出来事について綿密な調査をしている事が感じ取れる。


『衒学始終相談(1)』(三島芳治)

人類の心の復興を研究する女性教授と彼女に師事する女学生とのやり取りを描いた作品。
よくわからないテーマをヘンテコなロジックでこねくり回す会話劇のスタイルがユニーク。


『ONE PIECE(65)~(80)』(尾田栄一郎)

「ひとつなぎの大秘宝」を求めて大海原を旅する麦わら海賊団の冒険を描く物語。
敵味方共に新キャラが多すぎて初読時は混乱するが読み返すと理解が追い付いて楽しめる。