※この記事中で扱う新人漫画家の定義は、「2023年1月1日~2023年12月31日の間に初商業コミックが発売になった漫画家(Amazon調べ)」としています。また、二人以上で描いている場合は、どちらか一方が上記のレギュレーションに合致すればOKとしています。
上述したレギュレーションの「新人漫画家」の中で2023年上半期に私がコミックを読んだのは計33人。少なかったので下半期はもうちょっと読みたい。
その中で特にオススメの漫画家さんを10人ピックアップします。わかりやすくランキング形式で。漫画好きの皆さん、将来への投資と思って新人漫画家のコミックをどんどん買いましょう。
10位『おじくんとめいちゃん(1)』(ナキエイドー)
半年前に連載が終了した仕事のない漫画家男性と彼を慕う姪っ子との交流を描く物語。
恋愛関係からは遠い家族のような友人のような主人公二人の関係性が独特で心地よい。
9位『ドランク・インベーダー(1)(2)』(吉田優希/Rootport)
酒の力で異世界征服を企む日本政府とそれを阻止しようとする酒好きの青年を描く物語。
奇を衒った設定ながらアルコールに関する描写は丁寧で題材に対するリスペクトを感じる。
8位『散歩する女の子(1)』(スマ見)
道端の標識から妄想を膨らませるなど散歩しながら色んな遊びをする女子二人を描いた作品。
実写の写真を交えながら自分達でも実践できそうな散歩遊びが紹介されており面白い。
7位『うらうらひかる 津々に満つ(1)』(高村秀路)
母を亡くした少年とその父親が彼女の臓器移植相手に会うために旅をする物語。
温かい話が主軸ながらその陰に見え隠れする残酷な現実がヘビーで感情を揺さぶってくる。
6位『夏・ユートピアノ』(ほそやゆきの)
ピアノの調律師の女性とピアニストを親に持つもう一人の女性との交流を描く物語。
女性二人のユニークな関係性や繊細で複雑な感情が情緒的な表現も交えて描かれている。
5位『ラブらず 恋が分からない男女の話(1)』(梅里汐)
恋に憧れはあるけど恋愛感情がわいてこない似たもの同士男女の交流を描く物語。
キュンとするシチュエーションを冷静に分析する二人の掛け合いがユニーク。
4位『SAN値直葬!闇バイト(1)』(ムクロメ)
金にがめつい貧乏少女が怪物のぬいぐるみを仕入れる怪しいバイトに勤しむコメディ。
クトゥルフ神話ベース設定の不穏さにパワフルなコメディのノリが負けていない。
3位『いやはや熱海くん(1)』(田沼朝)
顔が綺麗で男の人が好きで惚れっぽい男子高校生の日常を描く物語。
人間味あふれるキャラクタ達の魅せ方や個性の描き分けが秀逸。関西弁の雰囲気も良い。
2位『ダイヤモンドの功罪(1)』(平井大橋)
規格外の才能ゆえに仲間と野球を楽しむことが許されない少年が主人公の物語。
純真無垢な主人公を徐々に追い込んでいく陰湿なストーリーには強烈なインパクトがある。
1位『かわいすぎる人よ!(1)』(綿野マイコ)
容姿に自信がない少女と容姿端麗なおじ、同居する二人の生活を描く物語。
主人公二人の交流がたまらなく愛おしいし良い雰囲気が周囲に伝播する構成もハッピー。