もうすぐ梅雨ですね皆さん、無理のない範囲で漫画を読みましょう。
6/4『放課後ひみつクラブ(5)』(福島鉄平)
エキセントリックな少女と冷静な少年が学園の秘密を探るコメディ。
構図や吹き出し、漫画表現などを駆使した画面で繰り広げられるコメディはハイテンポ。
6/4『超巡! 超条先輩(1)』(沼駿)
超能力で捜査を行う嫌われ者の警官と彼の相棒となった新米警官が主人公のコメディ。
『左門くんはサモナー』の沼駿先生新作。軽快でトリッキーなコメディの雰囲気は健在。
6/4『ふつうの軽音部(2)』(出内テツオ/クワハリ)
邦楽ロック好きの少女が高校入学を期にギターを買って軽音部に入部する物語。
友情や恋愛などそれぞれの理由で軽音部に所属するキャラクタ達の心理にリアリティがある。
6/4『ゴーストフィクサーズ(1)』(田中靖規)
GHOSTと呼ばれる非現実的現象を調査・管理する校正官達の戦いを描く物語。
『サマータイムレンダ』の田中靖規先生新作。設定やキャラを活かすストーリー構成巧み。
6/4『BEAT&MOTION(4)』(藤田直樹)
かつてアニメ制作の夢を諦めていた青年がある女性との出会いから再び夢と向き合う物語。
クリエイターの特有の悩みや葛藤がストーリーの中に上手く組み込まれている。
6/4『光が死んだ夏(5)』(モクモクれん)
姿形そのままに何者かと入れ替わった友人と今まで通りの生活を続ける少年を描く物語。
異質な存在と人間が奇妙な協力関係を結んで怪異の謎に迫っていく設定はユニーク。
6/6『図書館の大魔術師(8)』(泉光)
司書となる夢を持った少年と仲間達を描いたハイファンタジー。
美麗な作画と多様なキャラクタ達、作り込まれたオリジナリティの高い世界観が魅力。
6/6『みょーちゃん先生はかく語りき(5)』(鹿成トクサク/無敵ソーダ)
生徒達からの下ネタ相談に本気で答えようと努力する養護教諭女性が主人公の作品。
何故だかよりエロい方向に向かっていく主人公の天然エロトラブルメーカーっぷりが面白い。
6/6『ねずみの初恋(2)』(大瀬戸陸)
一般人の青年に恋をした殺し屋の少女が彼を生き残らせるために殺しの術を教える物語。
絶体絶命の状況にも関わらず恋愛の衝動に流されそうになる主人公二人の危うさにハラハラ。
6/7『Artiste(10)』(さもえど太郎)
腕はピカイチだけど気弱な料理人を中心に様々な職人達を描くパリが舞台の物語。
個性豊かなキャラクタの魅力を十二分に活かすストーリー構成が毎回巧み。
6/7『せせせせ! ~目指せ初H! 童貞女子のときめき大作戦~(1)』(たばよう)
目覚めると中学2年生女子になっていた25歳童貞男性がセックスをするために奔走する物語。
たばよう先生新作。相変わらずとんでもない設定のチョイスと勢いのあるストーリー展開。
6/10『ミステリと言う勿れ(14)』(田村由美)
天然パーマの大学生男子が誰彼構わずズケズケ「語り」事件を解決していく物語。
殺人犯のサイコパスな心理など極端な思想を持つ人物の描き方が面白い。
6/10『マロニエ王国の七人の騎士(9)』(岩本ナオ)
7人の個性豊かな騎士兄弟が自国周辺の国々に外交のために遠征する中世風ファンタジー。
独特のファンタジー世界観に加えて行間を読ませる描写も多いがそこが魅力でもある。
6/11『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ(3)』(魚豊)
契約社員で働く青年が人生を成功に導くために恋をしようと奮闘する物語。
純朴な若者が言葉巧みに陰謀論者に感化されていく過程が生々しく描かれている。
6/11『怪異と乙女と神隠し(8)』(ぬじま)
スランプに悩むアラサー小説家女性と謎の多い青年が怪異を解き明かしていく物語。
都市伝説に独自の解釈も交えながらキャラクタ達が解き明かしていく構成がユニーク。
6/11『星野くん、したがって!()』(ほしのディスコ/オジロマコト)
傍若無人に人を振り回す転校生女子と彼女にを目つけられた中学生男子を描いたコメディ。
芸人さんが原作、オジロマコト先生が作画という異色のタック。掛け合いのテンポが独特。
6/12『忍者と極道(13)』(近藤信輔)
悪行を限り尽くす「極道」と彼らと敵対する「忍者」との戦いを描いたトンデモアクション。
敵勢力側キャラクタの過去エピソードをヘビーに描き同情を誘う描き方が本作らしい。
6/13『ながたんと青と-いちかの料理帖-(12)』(磯谷友紀)
客足の遠のいた料亭の跡取り女性とそこに婿養子に来た口の悪い青年が主人公の料亭物語。
困難に直面しながらも夫婦が協力し合って障害を乗り越えていくストーリー構成が素敵。
6/13『誰何Suika(4)』(つばな)
とある理由からアイドル部として活動することになった美少女とその仲間達を描く物語。
トリッキーな設定が原因で主人公達の置かれている状況の深刻さは増しており緊迫感がある。
6/14『ホテル・メッツァペウラへようこそ(5)』(福田星良)
フィンランドのホテルで働くことになった訳あり日本人青年が主人公の物語。
孤独だった主人公が人々の優しさに触れ自分の居場所を見つけていくストーリーが素敵。
6/17『ポプテピピック SEASON EIGHT』(大川ぶくぶ)
クソ漫画の新境地を開拓し続けるクソ4コマ漫画。
ネタとして成立している4コマもあるが、大半は思い付きが並んでおり虚無感ある読み心地。
6/18『レッドブルー(10)』(波切敦)
いじめられっ子だった少年がある理由から総合格闘技を始める物語。
歪んだ主人公の感性は周りの影響で矯正されてきたが不穏な考えも抱いておりトリッキー。
6/19『ダイヤモンドの功罪(6)』(平井大橋)
規格外の才能ゆえに野球を楽しむことが許されない少年が主人公の物語。
周囲の評価や自身の行動が起こすであろう結果を主人公自身がよく見えているのが不憫。
6/19『女子高生除霊師アカネ!(2)』(大武政夫)
失踪した父親の代わりにインチキ霊媒師として生計を立てる女子高生が主人公のコメディ。
不憫な境遇ながらゲスでモラルの低い主人公のキャラクタが面白い。
6/19『ちがう宮原おまえじゃない!(2)』(藤高つむり/帯屋ミドリ)
意中の女子にアプローチするも幼馴染女子にいつも邪魔される男子が主人公のラブコメディ。
女子二人とも当て馬的なポジションに甘んじずダブルヒロインの構図で進んでいるのが良い。
6/19『スナックバス江(15)』(フォビドゥン澁川)
老婆とチーママが切り盛りする場末のスナックを舞台にしたギャグ漫画。
独特の話題選びやゲスながら憎めないキャラクタ達などコメディとしてどの要素も一級品。
6/20『それでも天使のままで』(小骨トモ)
エロ漫画を描く少年と彼の漫画に興味がある少女との交流を描いた表題作含む作品集。
『神様お願い』の小骨トモ先生新作。ネガティブなエネルギーに溢れた作風はユニーク。
6/20『好きな子がめがねを忘れた(12)(完)』(藤近小梅)
眼鏡忘れてしかめっ面な少女とその娘が好きな純情男子との掛け合いを描くラブコメディ。
関係性が変わっても二人の初心でたどたどしいやり取りは引き続き可愛らしい。
6/20『うちのちいさな女中さん(5)』(長田佳奈)
昭和初期を舞台に翻訳家の女性と彼女の家で働く14歳の女中の少女を描いた作品。
当時の大衆文化を綿密に調査していることが感じ取れて作品から非常に誠実な印象を受ける。
6/21『ヴィンランド・サガ(28)』(幸村誠)
戦いのない楽園を目指す元ヴァイキングの男を描いた物語。
作品の最終目的である楽園の開拓に対して内外から抵抗勢力が出てくる展開は緊張感がある。
6/21『最果てのセレナード(3)』(ひの宙子)
中学生の頃からのある秘密を抱えたまま大人になった女性二人が主人公の物語。
コマ割りや画面表現を上手く活用した決めシーンの演出は強い。
6/21『ヒストリエ(12)』(岩明均)
アレクサンドロスの書記官を主人公に据えた古代ヨーロッパ歴史物。
5年ぶりの新刊。どんなに執筆ペースがゆっくりでも細々と描き続けて頂きたい。
6/21『望郷太郎(11)』(山田芳裕)
500年のコールドスリープから目覚めた男がイランから日本へ荒廃した世界を旅する物語。
妙に人間臭いキャラクタ達の熱量が画面から伝わってくる山田芳裕ワールドは相変わらず。
6/21『ひとりでしにたい(8)』(カレー沢薫/ドネリー美咲)
孤独死した叔母と同じ道を辿りたくない35歳の独身女性を描く物語。
本作のテーマである現代社会の生きにくさが上手くお話の中に入れ込まれている。
6/21『焼いてるふたり(15)』(ハナツカシオリ)
BBQ好きの男性としっかり者のようで抜けている女性との夫婦生活を描いた作品。
主人公夫婦だけでなく周囲のキャラクタ達も含めてのゆるい空気が作品全体に流れている。
6/21『令和のダラさん(4)』(ともつか治臣)
山に住まう異形の妖怪と彼女と仲良くなった人間の姉弟との交流を描くコメディ。
怪異や呪いの存在と能天気で気の抜けたキャラクタ達の掛け合いがアンバランスで面白い。
6/25『1日2回(5)』(いくえみ綾)
中学生の娘がいる未亡人と婿養子からの出戻り男性、幼馴染のアラフォー二人を描いた物語。
中年男女の特別な関係性と並行して瑞々しい中学生の自意識や恋愛も描かれいて構成が巧み。
6/26『声優ラジオのウラオモテ(4)』(巻本梅実/二月公/さばみぞれ)
仕事では普段と違う性格を演じる高校生アイドル声優二人を描いた作品。
いがみ合いながらも信頼し合う主人公二人の関係が素敵。アイドル声優描写も興味深い。
6/27『放課後帰宅びより(2)』(松田舞)
帰り道にロマンを求めるハイパー帰宅部の主催者女子と彼女に巻き込まれた少年を描く物語。
大きなイベントはなくても何となく楽しい帰宅部活動の雰囲気が心地よい。
6/28『描くなるうえは(3)』(蒲夕二/高畑弓)
陰キャと陽キャ、クラスで対極にいる漫画家志望の男女が疑似恋愛を試みるラブコメディ。
真逆なようで根底の考え方は近しい主人公二人が漫画創作に真摯に取り組む様子は健気。
6/28『バックホームブルース(1)』(長尾謙一郎)
時代遅れのプロ野球選手男性と3人の子供との田舎暮らしを描く物語。
『三日月のドラゴン』の長尾謙一郎先生新作。今作はギャグ漫画に回帰している雰囲気。
6/28『へそのお(1)』(今橋元/もぐこん)
へそのおを切ることが出来ない子供を抱えた母親と父親との生活を描く物語。
『推しの肌が荒れた』のもぐこん先生が作画を担当。ヘビーな題材と絵柄がマッチしている。