ようやく涼しくなってきましたね皆さん、無理のない範囲で漫画を読みましょう。
10/4『呪術廻戦(28)』(芥見下々)
社会に潜んだ呪いを祓う呪術師と呪霊との戦いを描く物語。
本誌でも完結が間近な超人気作。広げ切った風呂敷をどのように畳んでくれるか。
10/4『カグラバチ(4)』(外薗健)
父を殺された刀鍛冶の息子が特殊な力を持つ妖刀を携えて仇打ちの旅をする物語。
スタイリッシュなアクションシーンや少年心をくすぐる妖刀の設定など魅力的。
10/4『姫様"拷問"の時間です(16)』(ひらけい/春原ロビンソン)
2日目のカレーや旬のサンマなど様々な拷問を受ける囚われの姫を描いたコメディ。
バグった拷問の概念関連のネタは実際の言葉の意味とのギャップが強烈。
10/4『放課後ひみつクラブ(6)』(福島鉄平)
エキセントリックな少女と冷静な少年が学園の秘密を探るコメディ。
コミカルでハイテンポな掛け合いが繰り広げれるコメディスタイルは読んでいて気持ちいい。
10/4『クニゲイ~大國大学藝術学部映画学科~(1)』(高野陽介)
映画監督に憧れる青年と天才肌で破天荒なもう一人の青年を描く芸大映画学科が舞台の物語。
ライバルキャラが強烈な個性を放っており主人公が彼にどう対抗していくのか見物。
10/4『逃げろ松本(1)』(オクス ツネハル)
元ロードレース日本一の男による無実の罪から逃れて競技復帰するための逃走劇を描く物語。
変則的でキャッチーな設定を活かしたストーリー展開に期待したい。
10/4『暗黒デルタ(2)』(有波)
人間の負の感情からエネルギーを吸い取って生きる平行世界の住人達を描く物語。
死生観などが人類と異なるせいで緊迫した状況でも妙に緊張感のないやり取りが特徴的。
10/4『BEAT&MOTION(5)』(藤田直樹)
かつてアニメ制作の夢を諦めていた青年がある女性との出会いから再び夢と向き合う物語。
エモーショナルな人間ドラマが魅力的。作中で語られる創作論にも熱が感じ取れて素敵。
10/4『アマチュアビジランテ(1)』(浅村壮平/内藤光太郎)
社会の底辺で自暴自棄に生きる中年男性があることへの才能に目覚めて人生が一転する物語。
ユニークな設定を活かしたスリリングなストーリーが魅力。緊迫感のある画面も力強い。
10/4『平成敗残兵すみれちゃん(3)』(里見U)
元アイドルの31歳女性が従弟の男子高校生にプロデュースされて同人グラビア写真集を出す物語。
だらしないが何だかほっておけない主人公筆頭に個性豊かなキャラクタ達が魅力的。
10/4『どく・どく・もり・もり(3)』(背川昇)
真っ赤な食用キノコの少女が両親の仇である毒キノコへの復讐を試みる物語。
ファンシーな世界観に反して残酷で救いのないグロテスクな物語でありギャップが強烈。
10/4『くびしょい勇者(1)』(ツナミノユウ)
討ち取った魔王の首を背負って旅をする勇者と首だけでも生き続ける魔王との旅を描く物語。
ツナミノユウ先生新作。ファンタジー世界に対する斜め上の解釈が唯一無二で面白い。
10/7『恋をしたのに世界は滅びる気配もない(3)』(東雲)
図書館に勤める人見知り男性と未亡人の官能小説家との関係を描くラブストーリー。
感情豊かでキラキラした人物描写が特徴的でどのキャラクタも可愛くて魅力的。
10/8『戦車椅子-TANK CHAIR-(7)』(やしろ学)
殺気に反応して正気を取り戻す植物人間の殺し屋と彼をサポートする妹が主人公の物語。
殺伐とした独特の世界観や躍動感のあるダイナミックな戦闘シーンが特徴的。
10/8『女の園の星(4)』(和山やま)
生徒達に少々なめられている男性教員が主人公の女子高コメディ。
キャラクタ達が淡々と素っ頓狂なボケをかましていくシュールな雰囲気は唯一無二。
10/8『かさねと昴(5)(完)』(山田金鉄)
女装が趣味な会社員男性と彼の同僚の女性との交流を描く物語。
男女の交際において許容できる行為などを確認し合う二人の関係性の進め方が素敵。
10/8『推し殺す(2)』(タカノンノ)
漫画家の夢を諦めた男子が自身の作品のファンである漫画家志望女子の編集者となる物語。
漫画創作の現代的なトレンドを考慮した主人公二人のサクセスストーリーに爽快感がある。
10/10『黒魔法寮の三悪人(2)』(斎藤キミオ)
荒ぶる若者の巣窟である黒魔法寮に配属された三人の少女達が主人公の魔法学園コメディ。
主人公三人の激しい掛け合いや巻き起こす騒動のドタバタ感が楽しい。
10/10『スクールバック(4)』(小野寺こころ)
高校に勤める用務員の女性と悩める生徒達との交流を描く物語。
それぞれの生き辛さを抱える高校生達の苦悩や環境に関する描写にリアリティがある。
10/10『今日も吹部は!(1)』(宮脇ビリー)
野球部から吹奏楽部に転部した少年と全然まとまりのない部員たちとの交流を描くコメディ。
『シネマこんぷれっくす!』のビリー先生新作。ハイテンションな掛け合いが楽しい。
10/10『鍋に弾丸を受けながら(5)』(青木潤太朗/森山慎)
「治安の悪い場所の飯は上手い」をコンセプトに世界中を旅する美少女(?)を描く作品。
ロジカルで聡明な作者の思想をベースとした文章や文化紹介に安定感がある。
10/11『かまくらBAKE猫倶楽部(2)』(五十嵐大介)
鎌倉の雑貨店で働く青年二人を主人公に猫に関する不思議な出来事が描かれる物語。
描かれる不思議で不気味な猫のエピソードと美しい作画が上手く合わさっており素敵。
10/11『無能の鷹(8)』(はんざき朝未)
有能そうで実際にはどうしようもないポンコツな女性会社員が主人公のお仕事コメディ。
最新のITトレンドがベースにあるのにそれを全然活かせず喜劇に仕上がっていて滑稽。
10/11『大ダーク(8)』(林田球)
4匹の害悪と呼ばれる4人組と巨大企業との宇宙を舞台にした戦いを描いたファンタジー。
オンリーワンの世界観や殺伐としたのんきな雰囲気、個性的なキャラクタ達が魅力的。
10/11『琥珀の夢で酔いましょう(8)』(依田温/村野真朱/杉村啓)
京都の客足の少ない小料理屋をクラフトビールで盛り上げようとする人々を描く物語。
各キャラクタに課せられる試練が重く心理描写も丁寧なため身につまされる。
10/15『贋 まがいもの(2)』(黒川裕美)
昭和初期を舞台に幽霊ばかりを描く売れない画家と二人の少女が贋作作りに手を染める物語。
メイン3人の関係性を中心に温かく切ないエモーショナルなストーリーが展開されている。
10/16『おぼこい魔女はまじわりたい!(7)(完)』(仲邑エンジツ)
一人前になるために性交が必要な魔女見習い少女と彼女に迫られる少年を描くラブコメディ。
恋愛における初々しいやり取りや人間関係の悩みなど等身大の中学生達が描かれている。
10/17『虚構推理(22)』(片瀬茶柴/城平京)
怪異たちから知恵の神として慕われる義眼義足の少女を主人公にした怪奇ミステリ。
専業ミステリ作家原作ならではの鮮やかな論理展開やストーリー構成が素晴らしい。
10/17『GALAXIAS(1)』(果坂青)
世界を巡る旅に出たい少女と記憶喪失の青年との冒険を描く竜がテーマの作品。
少年漫画らしい世界観に躍動感のある戦闘シーン、テンポの良い掛け合いが魅力的。
10/18『少年のアビス(18)(完)』(峰浪りょう)
閉塞的な田舎町に囚われる少年と彼を慕う周りの女性達との関係を描く物語。
地獄の様な人間模様を描いてきた本作もついに完結。主人公とヒロインに救いはあるのか。
10/18『九龍ジェネリックロマンス(10)』(眉月じゅん)
九龍城砦を舞台に、不動産会社に勤める女性と同僚男性とのミステリアスな恋を描く物語。
大風呂敷を広げたストーリーをどのように畳んでいくかお手並み拝見。
10/18『この部屋から東京タワーは永遠に見えない(下)』(麻布競馬場/川野倫)
現代日本の格差や嫉妬、生きづらさを描くタワマン文学と分類される小説のコミカライズ。
学歴や生まれた環境へのコンプレックスを持つ若者達が現実感を持って描かれている。
10/18『レトロゲ(3)』(日下一郎/本多創)
模試での成績で常に上を行かれる少女にレトロゲーム知識で勝負を挑む女子が主人公の物語。
当時の人間しか知らないようなレトロゲームネタはバリエーション豊かで興味深い。
10/18『ビバリウムで朝食を(3)』(道満晴明)
街の七不思議の秘密を探る仲良し小学生3人組の少し不思議な冒険を描いた作品。
個性的すぎるキャラクタ達や独特のリズムの掛け合いなど道満晴明作品らしい魅力たっぷり。
10/18『双影双書(4)』(舟本絵理歌)
命を狙われる大帝国の皇太子と彼の影武者となった貧民街出身の少年を描く物語。
主人公達のトリッキーな設定と宮廷政治の権力争いなどを上手く合わせたストーリー構成。
10/18『付き合ってあげてもいいかな(13)』(たみふる)
勢いで付き合い始めた大学生二人のすんなりいかない関係を描く百合恋愛物。
想い合いながらもすれ違いが大きくなり別れていくカップル達の描き方が痛いほどにリアル。
10/22『天国大魔境(11)』(石黒正数)
天国を探して崩壊した日本を旅する少年少女と箱庭に隔離された子供達を並行して描く物語。
収束に向かうかと思いきや風呂敷が更に広げられストーリーは発散していっている印象。
10/22『君と宇宙を歩くために(3)』(泥ノ田犬彦)
ヤンキーの少年と転校生のもう一人の少年、「普通」ができない二人を描く物語。
楽しいけどしんどい人づきあいや怒られることへの恐怖など思考描写が詳細で共感性が高い。
10/22『天狗の台所(5)』(田中相)
14歳の1年間、隠遁生活を送る少年とその兄、天狗の末裔二人のスローライフを描いた作品。
都会っ子の主人公が田舎での兄との時間を大切に思い始めているのが伝わってきて素敵。
10/22『だんドーン(5)』(秦三子)
幕末を舞台に「日本警察の父」と呼ばれる男、川路利良の生涯を描く物語。
現代人と異なる当時の人々の価値観をコメディ交えながら描くスタイルに安定感がある。
10/22『紛争でしたら八田まで(16)』(田素弘)
世界中の紛争地に赴き問題を解決する地政学コンサルタントの女性を描いた作品。
イギリスに住むイスラエル移民など最新の国際情勢にマッチした題材はタイムリー。
10/22『大きくなったら女の子(2)』(御厨稔)
生まれは皆男で体格に恵まれた人間が女へと変化する世界を舞台にした物語。
現実社会における男女それぞれに対する様々な偏見をミックスしたような設定は独特。
10/22『対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~(8)』(江島絵理)
ゲーム禁止のお嬢様学校で格ゲーに勤しむ少女達を描く物語。
お嬢様学校と格ゲーというアンバランスな組み合わせを活かした展開が荒唐無稽で楽しい。
10/24『放課後帰宅びより(3)』(松田舞)
帰り道にロマンを求めるハイパー帰宅部の主催者女子とその部員である男子を描く物語。
ラブとコメディの緩急や二人の関係性変化の描き方などラブコメとしてクオリティが高い。
10/24『青春爆走!(1)』(研そうげん)
高校デビューに失敗し性欲を持て余す男子高校生がある目的のために活動を始める物語。
第1話の構成が強烈。歪んだリビドーを抑えられず道を踏み外す主人公が危うくてヒヤヒヤ。
10/25『異刻メモワール(3)』(るん太)
現実世界に絶望する少年が迷い込んだ異世界でもう一人の少年と暮らし始める物語。
中央アジアテイストをアレンジしたような異世界の風景が精緻に描き込まれており美しい。
10/25『日常(12)』(あらゐけいいち)
不条理に近いノリのドタバタコメディが繰り広げられるギャグオムニバス。
変わらぬキャラクタ達による緩急自在の掛け合いと少し不思議な雰囲気はオンリーワン。
10/29『ドカ食いダイスキ! もちづきさん(1)』(まるよのかもめ)
食欲に抗えず異常なカロリーの料理を作ってしまう女性が主人公の作品。
飢えた獣のような目で次々カロリーと塩分をかっこんでいく主人公の姿が強烈。
10/29『描くなるうえは(4)』(蒲夕二/高畑弓)
陰キャと陽キャ、クラスで対極にいる漫画家志望の男女が疑似恋愛を試みるラブコメディ。
お互いへの好意を認識し始めて両片思い状態の二人のあたふたした様子が微笑ましい。
10/30『バックホームブルース(2)』(長尾謙一郎)
時代遅れのプロ野球選手男性と3人の子供達との田舎暮らしを描く物語。
横柄で粗暴ながらエネルギッシュで妙に人間味溢れる主人公のキャラクタが魅力的。
10/31『多良さんのウワサ(1)』(窓口基)
怪異を倒そうとする調査員とその怪異にさえ分け隔てなく接するギャルが主人公のコメディ。
人に知られることで存在する都市伝説の性質を逆手に取ったストーリーがユニーク。