年の瀬ですね皆さん、無理のない範囲で漫画を読みましょう。
12/4『逃げ上手の若君(18)』(松井優征)
生きる英雄と殺す英雄、北条時行と足利尊氏の生死を賭けた鬼ごっこを描く物語。
史実をベースにしながらもぶっ飛んだキャラクタを次々繰り出してくるスタイルは安定。
12/4『ゴーストフィクサーズ(3)』(田中靖規)
GHOSTと呼ばれる非現実的現象を調査・管理する校正官達の戦いを描く物語。
超常現象の根源となるキーアイテムなど少年心をくすぐられる作品世界の広げ方が素敵。
12/4『放課後ひみつクラブ(7)』(福島鉄平)
エキセントリックな少女と冷静な少年が学園の秘密を探るコメディ。
コミカルでハイテンポな掛け合いが繰り広げれるコメディスタイルが気持ちいい。
12/4『カグラバチ(5)』(外薗健)
父を殺された刀鍛冶の息子が特殊な力を持つ妖刀を携えて仇打ちの旅をする物語。
スタイリッシュなアクションシーンや少年心をくすぐる妖刀の設定など魅力的。
12/4『チェンソーマン(19)』(藤本タツキ)
チェンソーの悪魔と同化した欲望に素直な男とある悪魔に憑りつかれた少女を描く物語。
混沌として先が読めない展開が本作らしい。過去キャラの投入もファンとしては嬉しい。
12/4『暗黒デルタ(3)』(有波)
人間の負の感情からエネルギーを吸い取って生きる平行世界の住人達を描く物語。
死生観などが人類と異なるせいで緊迫した状況でも妙に緊張感のないやり取りが特徴的。
12/4『光が死んだ夏(6)』(モクモクれん)
姿形そのままに何者かと入れ替わった友人と今まで通りの生活を続ける少年を描く物語。
物語の全景が徐々に明らかになる中で主人公二人の奇妙な依存関係が感じられて面白い。
12/6『AIの遺電子 Blue Age(9)(完)』(山田胡瓜)
ヒューマノイドが人間に交じって生活する近未来の医療現場を描くSF。
本作の世界観を活かした近未来SFストーリーはユニーク。どのように物語を畳むか楽しみ。
12/6『BEAST COMPLEX(4)』(板垣巴留)
草食と肉食動物の獣人達が入り混じる『BEASTARS』世界を描いた短編集。
作者の頭の中にある獣人世界とその中でのキャラクタ達の営みは唯一無二の雰囲気。
12/6『さわやかなディオラマ(1)』(heisoku)
天涯孤独の引きこもり女性のもとに乙女ゲームのキャラクタが実体化して訪ねてくる物語。
heisoku先生新作。深刻なシチュエーションなのに何だか呑気な雰囲気は独特。
12/6『スイカ(4)(完)』(森とんかつ)
オカルト的存在の少女と彼女に気に入られた不運な高校教師コンビを描くホラーギャグ。
荒唐無稽でシュールなストーリーや妙に勢いのあるホラー描写などは本作ならでは。
12/6『平成敗残兵すみれちゃん(4)』(里見U)
元アイドルの31歳女性が従弟の男子高校生にプロデュースされて同人グラビアを出す物語。
だらしないが何だかほっておけない主人公筆頭に個性豊かなキャラクタ達が魅力的。
12/9『ブレス(6)』(園山ゆきの)
メイクアップアーティストを目指す少年とモデル志望の少女が主人公の物語。
それぞれの理由でアーティストを夢見るキャラクタ達の姿が力強い。
12/9『フロウ・ブルーで待ってる(1)』(江田糸図)
ライバルが欲しかった少年が転校生のもう一人の少年との出会いから野球を始める物語。
主人公の我の強さやライバルの少年との関係性が素敵。活き活きした表情なんかも魅力的。
12/10『ダッフルコートアーミー(1)(2)』(吾嬬竜孝)
女子高生で構成された特殊部隊の少女達が国家転覆を目論む組織と戦う物語。
スタイリッシュなアクションとビジュアルのアンバランスさ、ユニークな世界観が魅力。
12/11『かみあそび!~カードゲーマー少女の日常~(1)』(文月いつか/森もりん)
特に熱中できるものがなかった女子高生が対戦カードゲームの世界に足を踏み入れる物語。
カードゲーマー特有の妙な言葉遣いや極端な思考がコミカルに描かれており面白い。
12/11『まんペン(1)』(トミムラコタ)
漫画家を目指すペンギンと彼(?)の担当になった編集者が主人公のコメディ。
『ギャルと恐竜』のトミムラコタ新作。ビジュアルも掛け合いもゆるい雰囲気で楽しい。
12/11『同志少女よ、敵を撃て(1)』(逢坂冬馬/鎌谷悠希/速水螺旋人)
独ソ戦が激化する1942年のモスクワ近郊の村に住んでいた少女の数奇な運命を描く物語。
大ヒット小説のコミカライズ。鎌谷悠希の美しく力強い作画がかっちりハマっている。
12/12『映像研には手を出すな!(9)』(大童澄瞳)
それぞれ尖った能力を活かしてアニメーション制作に勤しむ女子高生達を描いた作品。
仲間達の結束とアニメーションのクオリティで表現規制を押しのけるストーリーは爽快。
12/12『ドラゴン養ってください(3)』(牧瀬初雲/東裏友希)
一人暮らしの大学生男子とプライドの高いドラゴンとの奇妙な同居生活を描いたコメディ。
ドラゴンの突飛な言動に対して大学生側がドライにツッコむ掛け合いの雰囲気が独特。
12/13『J⇔M ジェイエム(4)』(大武政夫)
女子小学生と身体が入れ替わってしまった殺し屋の奮闘を描いたコメディ。
自分で始めた設定を演じ切るために後に引けなくなるキャラクタの姿が滑稽。
12/13『犬火の兄弟』(吉田真百合)
山を守る山犬の一族に混じりながらも虐げられた人間の少年による復讐劇を描く物語。
『ライカの星』の吉田真百合新作。犬達はキュートながらヘビーなストーリーになりそう。
12/13『推しが武道館いってくれたら死ぬ(11)』(平尾アウリ)
熱狂的な地下アイドルオタと推しアイドル達との交流を描いたコメディ。
前巻で大きな節目を迎えたメインアイドルグループがどのような方向に進んでいくか。
12/16『スーパーベイビー(6)』(丸顔めめ)
ピュアで一途な黒ギャルと押しの弱い地味メンとの違和感アリアリなカップルを描く物語。
ハッピーな主人公達のラブラブ描写だけでなく暗い感情も丁寧に描いてくれている。
12/16『銀のくに(2)』(はやしわか)
新潟に住む少女と家庭の事情で彼女と同居することになったいとこ兄妹を描く物語。
素朴な日常の中で徐々に家族になっていく少年少女の姿が丁寧に描かれている。
12/17『無敗のふたり(2)』(遠藤浩輝)
組んだ人間を誰でも勝たせてしまう天才トレーナーと格闘技を愛する青年コンビを描く物語。
MMAのトレーニングや試合中の戦略などの描写が詳細かつ丁寧でリアリティがある。
12/17『たあいないのうりょく(1)』(高野雀)
「対面する相手のお腹をすかせる」などのちょっとした異能を持つ人々を描いたコメディ。
『しょうもないのうりょく』の続編。作中での異能の社会への受け入れられ方が面白い。
12/18『The JOJOLands(5)』(荒木飛呂彦)
亜熱帯の島々を舞台にひとりの少年が大富豪になるまでを描くジョジョシリーズ第9部。
目的のために強い意志を持ったキャラクタ達やキーアイテムを軸にしたストーリー展開、奇妙な事象から能力バトルへの派生など、おおむねいつものジョジョシリーズな雰囲気。
12/18『【推しの子】(16)(完)』(赤坂アカ/横槍メンゴ)
人気アイドルの隠し子である双子の兄妹がそれぞれの方法で母の足跡をたどる芸能界物語。
大ヒット作として大衆からの期待値が高まる中、どのような形で幕を閉じるか楽しみ。
12/18『田沼殿と源内さん~ときどき徳川ファミリー~(2)』(山田しいた)
稀代の政治家・田沼意次と天才発明家・平賀源内が主人公の江戸時代ギャグ。
歴史物にもかかわらずヒューマノイドやダンジョンなどの要素が好き放題詰め込まれている。
12/18『廻天のアルバス(2)』(牧彰久)
とある理由から魔王討伐の旅路を過剰に急ぐ勇者とそのパーティの冒険を描くファンタジー。
メタ要素強めの設定を上手く活かしてコメディとシリアス描写が展開されていく。
12/19『放課後ていぼう日誌(13)』(小坂泰之)
「ていぼう部」に入部した手芸好きな少女と個性的な部員たちを描く女子高生釣り物。
釣りに関する描写は相変わらず段取り含めて非常に丁寧で趣味物作品として好感が持てる。
12/19『こももりた~持ち込みに来たのは極道娘~(2)』(小瀬川木虎/あおいりか)
敏腕漫画編集者が才能が全くない漫画家志望のヤクザの娘の世話に悪戦苦闘するコメディ。
漫画編集者やヤクザなどの設定を活かしてぶん回すコメディスタイルはわかりやすい。
12/23『ひとりでしにたい(9)』(カレー沢薫/ドネリー美咲)
孤独死した叔母と同じ道を辿りたくない35歳の独身女性を描く物語。
現実で起こりえる社会問題がリアリティたっぷりに描かれており読んでいて恐怖すら覚える。
12/23『焼いてるふたり(18)』(ハナツカシオリ)
BBQ好きの男性としっかり者のようで抜けている女性との夫婦生活を描いた作品。
何気ない日常やちょっとしたイベントにも一喜一憂しながら楽しむ主人公夫婦二人が可愛い。
12/23『秋葉原はユーサネイジアの夢を見るか?(3)』(春野ユキト)
メイド喫茶の謎めいた女性に恋をした社会的地位の低い男性を描く物語。
自殺ほう助という題材がユニークで自死と生への執着の間で揺れ動く人間の思考が生々しい。
12/23『放課後メタバース(2)』(秋★枝)
図書委員で一緒になった口下手陰キャ男子とコミュ強陽キャ女子とのやり取りを描く物語。
考えすぎる主人公の思考の論理展開や魅力的なヒロインなど秋★枝作品らしい魅力たっぷり。
12/23『令和のダラさん(5)』(ともつか治臣)
山に住まう異形の妖怪と彼女と仲良くなった人間の姉弟との交流を描くコメディ。
ホラーパートがコメディパートを徐々に侵食してきているが何とかなりそうな安心感がある。
1223『イズミと竜の図鑑(2)』(凪水そう)
吟遊詩人の少女とダンジョン案内人の獣人男性の竜の図鑑を作るための旅を描く物語。
ロマンあふれる世界観などが合わさり総合力の高い骨太なファンタジーに仕上がっている。
12/23『どくだみの花咲くころ(2)』(城戸志保)
奇行が目立つ小学生男子と彼の作る「作品」に執着する優等生男子との交流を描く物語。
問題児と優等生という構図のはずが問題児側が逆に振り回される二人の関係性が独特。
12/23『スキップとローファー(11)』(高松美咲)
自信家だけどちょっと抜けてる少女とクラスメイト達との交流を描く物語。
多感な時期の若者達の繊細な心理的揺らぎなどが苦い描写も交えつつ軽やかに描かれている。
12/25『呪術廻戦(29)(30)(完)』(芥見下々)
社会に潜んだ呪いを祓う呪術師と呪霊との戦いを描く物語。
超人気作の完結。広げ切った風呂敷がどのように畳まれるか楽しみ。
12/26『父を怒らせたい(1)』(おかくーこ)
末期ガンでおとなしくなった粗暴だった父を前に気持ちの置き場に悩む女性を描く物語。
病気により変わっていく家族の様子やそれに戸惑う主人公の思考にリアリティがある。
12/26『泥の国(1)』(山田はまち)
現代から異世界の姫に転生した女性と暗い地下世界にやってきた記憶のない女性を描く物語。
異世界転生物のルールをメタった世界観やそれを活かしたストーリーが非常にユニーク。
12/26『ナキノン(1)』(根岸岳春)
児童養護施設で出会った家族のような三人組がある事件をきっかけに旅に出る物語。
百合とホラー、家族物が混在したような第1話の内容が非常にショッキングで強烈。
12/26『ありす、宇宙までも(2)』(売野機子)
言語が苦手な少女が苛烈な天才少年のサポートを受けて宇宙飛行士を目指す物語。
主人公二人の出会いで少女の人生が好転し目標に向かって邁進していく構成が素晴らしい。