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2025年度が始まりますね皆さん、無理のない範囲で漫画を読みましょう。

4/4『ふつうの軽音部(6)』(出内テツオ/クワハリ)

渋めの邦楽ロック好きの少女を中心に高校軽音部の交流を描く物語。
ため込んだ感情を一気に開放するようなライブシーンはキャラ表情などの演出が秀逸。


4/4『チェンソーマン(20)』(藤本タツキ)

チェンソーの悪魔と同化した欲望に素直な男とある悪魔に憑りつかれた少女を描く物語。
ばからしい展開からショッキングなシーンへと急転換し、読者を振り回すストーリー構成。


4/4『クニゲイ~大國大学藝術学部映画学科~(3)』(高野陽介)

映画監督に憧れる青年と天才肌で破天荒なもう一人の青年を描く芸大映画学科が舞台の物語。
圧倒的才能を前に主人公が情熱をもって天才に食らいついていくストーリー構成が熱い。


4/8『Dr.マッスルビートル(1)』(古町/魚豊)

筋肉で人を守ることを夢見る男性が借金を返すためにある活動を始める物語。
『チ。-地球の運動について-』の魚豊先生が原案。ヘンテコ設定がどう活かされるか未知数。


4/9『マイペースと歩く(1)』(三本阪奈)

中学3年生のあるクラスを舞台に周りの目が気になる少女とマイペースな少年を描く物語。
読切作品が連載化。思春期らしい心理の描き方やハートフルなキャラクタ達の交流が素敵。


4/9『あくまでクジャクの話です。(4)』(小出もと貴)

恋愛に悩む男性教師と生物学を通して恋愛の悩みに答える変な女子高生との交流を描く物語。
想ったよりヘビーだったヒロインの家庭事情と生物学が上手く絡んだストーリー展開が巧み。


4/9『チー付与(14)』(業務用餅/kisui/六志麻あさ)

物質を強化する能力を持つ青年と彼が所属する冒険者団体の人々を描くファンタジー作品。
ユニークな高い世界観や不条理なギャグスタイルなど尖った各要素が上手くかみ合っている。


4/10『甘くて辛くて酸っぱい(1)』(はしゃ)

アラサー女性3人組がセカンドハウスに集まって食事を楽しみ様子を描いた作品。
『さめない街の喫茶店』のはしゃ先生新作。食事に絡めたエピソード作りが巧み。


4/10『まめとむぎ(2)』(谷口菜津子)

人生どん底の無職女性と料理上手のもう一人の女性が発酵居酒屋を経営する物語。
人と人が出会い、挫折から這い上がっていくストーリーの作り方が谷口作品らしい雰囲気。


4/10『じゃあ、あんたが作ってみろよ(3)』(谷口菜津子)

婚約者にフラれたステレオタイプな思考の男性が自分の価値観を見つめ直す物語。
自身の中の偏見に苦しみながらも矯正するため努力していくキャラクタ達に好感が持てる。


4/10『最果てのソルテ(4)』(水上悟志)

奴隷商人に売られた少女の壮大な冒険の旅を描くハイファンタジー。
個性豊かなキャラ達にロマン溢れる摩訶不思議な世界観など水上悟志ファンタジー要素満載。


4/10『隙間(3)』(高妍)

沖縄に留学している台湾人の視点から台湾の政情やアイデンティティについて描く物語。
主人公が異国の地の暮らしの中で自国の歴史や状況を学んでいくストーリーは興味深い。


4/11『これからどうする?(1)』(秀良子)

アラフォー漫画家が今までやらなかったことにチャレンジする様子をレポするエッセイ漫画。
いつかやろうを今やる、大人のためのアンチエイジングエッセイというコンセプトが素敵。


4/11『ニシオギ奇譚()』(秀良子)

架空の街「ニシオギ」を舞台に現実と地続きの少し不思議な世界を描いたオムニバス。
日常の中に違和感があり不穏な空気が漂うが何だか上手く収まるストーリー構成が素敵。


4/11『スクールバック(5)』(小野寺こころ)

高校に勤める用務員の女性と悩める生徒達との交流を描く物語。
家庭環境や友人関係、形成された性格などの各キャラの設定が綿密に作り込まれている。


4/11『あのときのこどもさん(3)(完)』(カメントツ)

1990年代に小学生だった作者が平成初期のカルチャーなどの思い出を描くエッセイ風漫画。
お金のない中で楽しみを創造していく小学生らしい行動力が丁寧に描かれている。


4/11『怪異と乙女と神隠し(9)』(ぬじま)

スランプに悩むアラサー小説家女性と謎の多い青年が怪異を解き明かしていく物語。 
青年の出自や彼の目的が明らかになり物語としては新たなステージに移った雰囲気。


4/11『これ描いて死ね(7)』(とよ田みのる)

漫画を読むのが大好きな少女とその仲間達を描く漫研部が舞台の物語。
新たな仲間も含めて個性的な漫研部メンバーを活かしたお話作りが個性的で素敵。


4/11『100年の経(3)』(赤井千歳)

100年のコールドスリープから目覚めた小説家が文章生成AIが席巻する文学界に挑む物語。
生成AIに関する近未来SF描写が現代からもイメージしやすい内容でリアリティがある。


4/12『サン=テグジュペリは夢をみる』(すみれちゃん)

第一次世界大戦後のフランスを舞台にした小説家志望の新米パイロットが主人公の物語。
舞台設定や主人公のキャラクタがユニーク。デフォルメ強めな絵柄も魅力的。


4/14『撮るに足らない(3)』(二駅ずい)

カップルチャンネルのエロ動画で稼ごうとする恋人未満の大学生二人を描いたラブコメディ。
最初は抵抗感を示しながらも行為がどんどんエスカレートしていくストーリーが素敵。


4/15『本なら売るほど(2)』(児島青)

古本屋を営む男性とそこに訪れる様々な人々との交流を描いたオムニバス。
古本屋業務の内容が興味深く、繰り広げられる人間ドラマも多様で魅力的。


4/15『かわいすぎる人よ!(3)』(綿野マイコ)

素直でしっかり者の少女と容姿端麗で姪っ子にデレデレなおじ、同居する二人を描く物語。
主人公二人の温かな交流の空気が周囲に伝播して皆ハッピーになっていく展開が優しい。


4/15『開花アパートメント(3)』(飴石)

大正末期を舞台にあるアパートに住む秘密を抱えた変わり者を描く物語。
切れ長の瞳などなんとなく大正の雰囲気を感じる絵柄は非常に特徴的。


4/15『神に誓って偽りです(1)』(松本水星)

借金で差し押さえられた中華料理屋を救うため詐欺師に弟子入りした女性が主人公の物語。
美麗な作画の美しい画面で描かれる決めシーンの演出が力強い。


4/16『天幕のジャードゥーガル(5)』(トマトスープ)

モンゴル帝国が猛威を振るう12世紀を舞台に奴隷の少女の数奇な運命を描く物語。
規模の大きな権力争いにおけるキャラクタ配置とストーリー構成がよく練り込まれている。


4/16『いつか死ぬなら絵を売ってから(6)』(ぱらり)

不遇な境遇ながら特異な絵を描く男性と彼の才能を見出した美術商の男性が主人公の物語。
主人公が美術商男性の暗い部分を感じながらパートナとして認めている関係性がユニーク。


4/16『傷口と包帯(2)』(七井海星)

弱った人間に性的興奮を感じるヤクザの娘と彼女の世話を任されたヤクザを描くコメディ。
ぶっ飛んだ異常性癖を持ち、コメディ要員としてフル回転する主人公のキャラクタが強烈。


4/17『アフターゴッド(9)』(江野朱美)

「神」により領土の半分が占拠された日本を舞台に神に復讐を誓う少女を描く物語。
独特な作品世界のルールなど唯一無二な魅力を持った作品。


4/17『九龍ジェネリックロマンス(11)』(眉月じゅん)

九龍城砦を舞台に、不動産会社に勤める女性と同僚男性とのミステリアスな恋を描く物語。
やや間延びした印象の物語をどのように畳んでいってくれるかお手並み拝見。


4/17『女子高生除霊師アカネ!(3)』(大武政夫)

失踪した父親の代わりにインチキ霊媒師として生計を立てる女子高生が主人公のコメディ。
後に引けなくなり倫理的に狂っていくキャラクタ達などの描写が滑稽で楽しい。


4/17『ハヴィラ戦記(3)』(みのすけ)

男女関係の組み合わせまで人間に管理される人型の小さな生き物達の戦いを描く物語。
人型の小型生物が独自の社会を形成している世界観はオリジナリティが高い。


4/17『ドッグスレッド(5)』(野田サトル)

夢が潰えたフィギュアスケータの少年がアイスホッケーに舞台を移して戦う物語。
真っ当なスポーツ漫画ではなく震災やアングラな要素も盛り込んできて油断ならない。


4/17『ダイヤモンドの功罪(8)』(平井大橋)

規格外の才能ゆえに野球を楽しむことが許されない少年が主人公の物語。
どんなに慎重に立ち回ろうとも周囲を狂わせてしまう主人公の苦悩する姿が悲劇的。


4/17『女甲冑騎士さんとぼく(2)』(ツナミノユウ/青井タイル)

気高い女甲冑騎士とネットに毒されているオタク男性との同居生活を描いたコメディ。
堕落した主人公と対比的な存在として女甲冑騎士を配置する発想がトリッキー過ぎて面白い。


4/17『付き合ってあげてもいいかな(14)(完)』(たみふる)

勢いで付き合い始めた大学生二人のすんなりいかない関係を描く百合恋愛物。
こじれにこじれた物語の完結巻。二人の関係性がどのようなものに落ち着くか楽しみ。


4/17『霧尾ファンクラブFC』(地球のお魚ぽんちゃん)

クラスメイトの男子が好きすぎて奇行に走る女子二人を描いた片思いコメディのスピンオフ。
綺麗に完結した本編にどのようなストーリーが付け加えられるか楽しみ。


4/17『くびしょい勇者(2)』(ツナミノユウ)

討ち取った魔王の首を背負って旅をする勇者と首だけでも生き続ける魔王との旅を描く物語。
こじらせたキャラクタ達によるヘンテコなやり取りはツナミノユウ作品らしい。


4/17『一級建築士矩子の設計思考(4)』(鬼ノ仁)

一級建築士として独立したての女性を主人公に建築士の業務を描いた作品。
特徴的な建物や建設現場から設計ネタにつなげていくストーリーが面白い。


4/18『鬱ごはん(6)』(施川ユウキ)

フリーターの主人公がネガティブな持論を展開しながら1人で飯を食う物語。
食事に絡めて主人公の人生観を引き出すお話の作り方が巧み。


4/18『やさしくない奴全員殺す(2)(完)』(ペル)

街中のマナーの悪い人等を見かけると殺戮モンスターに変身する女子高生を描いたコメディ。
キュートなキャラと容赦ない暴力が妙なバランスで共存している不思議な雰囲気。


4/18『寝る寝るネルネ(1)』(ののもとむむむ)

ポンコツ夢魔が締め切り間際の限界漫画家を寝かせて夢を奪おうとする姿を描いたコメディ。
テンションの落差が激しい二人のやり取りと密度の濃いギャグの応酬が楽しい。


4/18『レトロゲ(3)』(日下一郎/本多創)

模試での成績で常に上を行かれる少女にレトロゲーム知識で勝負を挑む女子が主人公の物語。
当時を生きていた人間しか知らないレトロゲームネタはバリエーション豊かで興味深い。


4/21『千年ダーリン(5)』(岩澤美翠)

機械の化け物達と戦う半身サイボーグの少年とサポート役のもう一人の少年を描く物語。
独特の世界観や各々の信念を持って戦うキャラクタ達の意思の強さが印象的。


4/22『VTuber草村しげみ~遠くに行ってしまった気がした推しが全然遠くに行ってくれない話~(1)』(さかめがね)

人気者になったけど古参への個人レスを続けるVtuberとそのファンとの交流を描いた作品。
『憂鬱くんとサキュバスさん』のさかめがね先生新作。ギャグ密度の高さは相変わらず。


4/23『だんドーン(7)』(秦三子)

幕末を舞台に「日本警察の父」と呼ばれる男、川路利良の生涯を描く物語。
現代人と当時を生きる人々の価値観の乖離を描く漫画技巧が巧み。


4/23『大正學生愛妻家(2)』(粥川すず)

大正の日本を舞台に倹約家の女中と彼女を妻として娶った資産家の青年を描く物語。
身分差恋愛ながら初々しいやり取りを繰り返しながら関係を深めていく二人の関係性が素敵。


4/23『星描けるぼくら』(梨川リサ)

漫画家志望の無職男性と彼の前に突然現れたファンを自称する謎の男性との交流を描く物語。
ユニークな設定を活かした微妙にかみ合わない異文化交流の様子が面白い。


4/23『君と宇宙を歩くために(4)』(泥ノ田犬彦)

ヤンキーの少年と転校生のもう一人の少年、「普通」ができない二人を描く物語。
各人で異なる「できない」ことへの悩みを解像度高く描いており素晴らしい。


4/24『妄想ランドエスケープ(1)』(高畠りょうこ)

人の頭の中に入り込む体験をした少女が無理心中を図った母の真意に迫ろうとする物語。
人々の潜在意識がシームレスに現実と繋がる場面演出が面白い。


4/28『チハヤリスタート!(1)』(たけうちホロウ)

足が速いだけでチヤホヤされていた少女とライバルとなるもう一人の少女を描く陸上物語。
エモーショナルでドラマティックな第一話のストーリー構成が素晴らしく今後の期待が高まる。


4/28『ドカ食いダイスキ! もちづきさん(2)』(まるよのかもめ)

食欲に抗えず異常なカロリーを摂取する女性の奇行めいた食事風景を描いたコメディ。
人並みの理性を持ちつつも食欲に負けて異常行動を繰り返す主人公の情緒が不安定で滑稽。


4/28『描くなるうえは(5)』(蒲夕二/高畑弓)

陰キャと陽キャ、クラスで対極にいる漫画家志望の男女が疑似恋愛を試みるラブコメディ。
恋心を抑えられないヒロインや両片想いの二人のやり取りが可愛い。


4/30『スターリングラードの凶賊(2)』(速水螺旋人)

1942年、独ソ戦中のソビエト領の都市を舞台に繰り広げられるガンアクション物。
ハードな戦闘描写の中での達観していて余裕のあるキャラクタ達の雰囲気が素敵。


4/30『衒学始終相談(3)』(三島芳治)

人類の心の復興を研究する女性教授と彼女に師事する女学生とのやり取りを描いた作品。
読み手を煙に巻くようなヘンテコロジックで空想科学が展開されるスタイルは独特。


4/30『んば!(1)』(熱焼江うお)

善良で空虚な警備会社勤めの男性が人間の様な謎の生物との出会いから狂い始める物語。
ケレンみの強いキャラクタやシリアスかギャグか判別つかない雰囲気など非常に個性的。


4/30『RIOT(2)』(塚田ゆうた)

田舎の高校に通う男子高校生二人が紙の雑誌を自分達で作ろうと奮闘する物語。
主人公二人が雑誌作りという活動の喜びを覚えていく姿がエネルギッシュで素敵。


4/30『ベッキーさんと私(1)』(三浦靖冬/北村薫)

昭和初期の日本を舞台に上流士族家庭のお嬢様と男装の女性運転手コンビを描く物語。
北村薫先生の直木賞受賞作のコミカライズ。三浦靖冬先生の絵柄とも上手くマッチしている。


4/30『劇光仮面(7)』(山口貴由)

大学時代に特撮研究会に所属していた男性とその仲間達を描く物語。
主人公サイドが追い詰められていく過程に緊迫感があり敵側の異常行動も強烈。