
2025年10月読んだ漫画の中でオススメ作品のまとめです。
『限界OL霧切ギリ子』(ミートスパ土本)
ブラック気味な職場に勤める女性会社員の妙な拘りを持った限界料理を描くグルメ漫画。
作中で描かれる食事や料理への妙な拘りは作者の現実世界でのトライアンドエラーが垣間見えて興味深い。癖の強いキャラクタ達の掛け合いや関係性も面白い。
『逃げ上手の若君(22)』(松井優征)
生きる英雄と殺す英雄、北条時行と足利尊氏の生死を賭けた鬼ごっこを描く物語。
少年漫画では異例であろう主人公とヒロイン達との関係性の描き方は着地点への持っていき方も含めて見事。歴史物としてもスケールの大きな展開が続いており楽しい。
『サンキューピッチ(3)』(住吉九)
ある制約を抱えたピッチャーの少年を中心に曲者揃いの野球部を描く高校野球物。
ハッタリの利いた論理展開で進む野球描写に曲者揃いのキャラクタ達による心理戦、インパクトの強い画面演出などの要素ががっちりかみ合って強烈な面白さ。
『推しをカタチにする仕事(3)』(安藤狂太郎)
アニメや漫画のコラボ商品やキャラクタグッズを企画、制作する会社を舞台にしたコメディ。
魅力的なキャラクタ達が繰り広げる密度の濃い掛け合いはボケツッコミの鋭い応酬がハイテンポで楽しい。オタクグッズ業界の内部事情も興味深い。
『極主夫道(16)』(おおのこうすけ)
元ヤクザの強面過ぎる主夫と肝っ玉の据わった妻を中心に繰り広げられるコメディ。
極道と主夫という相容れない二つを混ぜるという根っこは維持しつつ、あの手この手で話のバリエーションを出してくる工夫に感心させられる。気楽に読める良いコメディ。
『これ描いて死ね(8)』(とよ田みのる)
漫画を読むのが大好きな少女とその仲間達を描く漫研部が舞台の物語。
まんが甲子園への出場とライバル達との対峙を経て主人公達が新たな目標を定めて邁進していく展開は真っすぐで熱いストーリー。それに対して巻末スピンオフはトリッキーで落差が面白い。
『J⇔M ジェイエム(6)』(大武政夫)
女子小学生と身体が入れ替わってしまった殺し屋とその女子が主人公のコメディ。
ぶっ飛んだキャラクタの言動に対してモノローグで冷静なツッコミが入るスタイルに入れ替わり設定がマッチしている。嘘に嘘を重ねて泥沼にはまっていくキャラクタの姿も滑稽。
『しあわせは食べて寝て待て(6)』(水凪トリ)
持病持ちで人生に閉塞感を感じている女性が薬膳を通して生活を豊かにする物語。
結婚することやフルタイムで働くことなど、社会における「普通」に縛られずに穏やかな幸せを掴もうとするキャラ達の姿には多様な生き方を肯定するメッセージを感じる。
『無敗のふたり(4)』(遠藤浩輝)
組んだ人間を誰でも勝たせてしまう天才トレーナーと格闘技を愛する青年コンビを描くMMA物語。
総合格闘技の中で繰り広げられる目まぐるしい攻防が的確な解説を添えて描かれておりわかりやい。端役のようなキャラクタエピソードを丁寧に描くのも本作らしい。
『写らナイんです(6)』(コノシマルカ)
霊を引き寄せる体質に悩む少年と霊感ゼロだけど心霊写真を撮りたい少女が主人公の物語。
生命の危機にさらされるような怪異に巻き込まれてもすっとぼけたテンションで何やかんや事象を解決していくキャラクタ達がパワフルかつキュートで魅力的。
『放課後帰宅びより(5)』(松田舞)
帰り道にロマンを求めるハイパー帰宅部の主催者女子とその部員である男子を描く物語。
互いに対する想いを徐々に深めていき、思い切ったアプローチも試みる二人のやり取りの青春濃度が非常に高い。各シーンのシチュエーション演出も破壊力抜群。
『奥田ライチに触れるな(1)』(小三島むら)
人に触れられるのを極端に嫌う教師とタコの足のような触手を持つ少女の交流を描く物語。
生態などが人間と異なる少女の種族の設定がユニーク。可愛らしい絵柄ながら主人公の生命が徐々に搾り取られていくようなホラーめいたストーリー展開も面白い。
『だんドーン(9)』(秦三子)
幕末を舞台に「日本警察の父」と呼ばれる男、川路利良の生涯を描く物語。
史実における現代とかけ離れた当時の人々の価値観や複雑な各勢力の動きなど難解であると正直に申告しつつもエンタメ強めにわかりやすくまとめるストーリー構成力素晴らしい。
『メアヘイム(1)』(鶴淵けんじ/Konata)
条理がねじ曲がった冥地と呼ばれる場所で万能薬を求めて旅する二人を描くファンタジー。
精緻かつ美麗な作画で描かれる危うくて美しい異世界描写が魅力的。論理を重んじて常識人な学者と冥界慣れした案内人という主人公達二人のコンビも良い塩梅。
『新刊100億冊ください(1)』(破賀ミチル)
自分のファンである姪っ子と同居することになったBL同人作家女性が主人公のコメディ。
これまで抑制されてきたオタク欲求を爆発させる姪っ子の姿が可愛らしく、それに引っ張られてオタク熱が再燃する叔母も合わせて、二人のやり取りが微笑ましい。
『ザ・キンクス(3)』(榎本俊二)
小説家の父親と専業主婦の母親、娘と息子の4人家族の日常を描いた作品。
温かい家族内や周囲の人々との交流が独特のシュールなテンションで描かれており大変ユニーク。大人の視点と子供の視点の描きわけも巧みで各キャラクタに人間味がある。
『もやしもん+(1)』(石川雅之)
菌が肉眼で見える能力を持つ男子とその周囲の人々の農業大学での学生生活を描く物語。
無印版の最終回からそのまま話が続いていく続編スタイルで、懐かしのキャラクタ達のワチャワチャしたやり取りやマニアックな発酵ネタが繰り広げられており楽しい。
『マンガラバー(1)』(文村公)
そつなく仕事をこなす漫画編集者男性と魅力的な漫画を描く住所不定少女が主人公の物語。
価値観や生き方が大きく異なる二人がぶつかり合いながらも漫画創作という共通の目的のために協力し、ステップアップしていくストーリー構成に爽快感がある。
『君と宇宙を歩くために(5)』(泥ノ田犬彦)
ヤンキーの少年と転校生のもう一人の少年、「普通」ができない二人を描く物語。
高校のクラスの中で人間関係のちぐはぐが起こっても周囲の助けでリカバリーできる展開は優しい。主人公二人以外のキャラも丁寧に扱っている印象で好感が持てる。
『ただの飯フレです(5)』(さのさくら)
マッチングアプリで出会ったご飯を食べるためだけに集まる男女を描く物語。
社会人として生きるキャラクタ達の悩みにリアリティがあり、食事の場でそれを周囲に相談し解消に向かっていくストーリー構成も素晴らしい。登場する料理もどれも美味しそう。
『ありす、宇宙までも(5)』(売野機子)
言語が苦手な少女が苛烈な天才少年のサポートを受けて宇宙飛行士を目指す物語。
ピュアで何ものにも染まっていない少女が周囲の人々や環境の影響を素直に吸収してぐんぐん成長していくストーリーは爽快。少年とのコンビも良い補完関係になっている。
『断腸亭にちじょう(6)(完)』(ガンプ)
ガンと診断されたひねくれ者漫画家の闘病生活を描くエッセイ漫画。
家族や漫画関係者達、医療従事者の方々への感謝もこの作者らしいひねった心理表現で描かれておりユニークだった。過酷な闘病生活の結果、寛解に至ったことは本当に喜ばしい。
『チー付与(17)』(業務用餅/kisui/六志麻あさ)
物質を強化する能力を持つ青年と彼が所属する冒険者団体の人々を描くファンタジー作品。
王道ファンタジーや哲学的な問い、シュールなコメディなど、普通なら相容れない要素がごちゃ混ぜになっておりカオスな雰囲気。混迷したストーリーの行方も気になるところ。







































