
2025年下半期まとめ記事、読んだ漫画全部のまとめ。
2025年下半期に読んだ漫画は255冊。月平均40冊強。子育てが忙しくて流石にこれまでのようなペースでは読めず。今後もそんな感じかと思います。
その中でオススメの作品をランキング形式で50作品紹介します。皆さんの漫画探しの参考にして頂けると幸いです。
50位『ダーウィン事変(10)』(うめざわしゅん)
人間とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」の少年が主人公の物語。
新たな事実の発覚やキャラクタ同士の関係性の変化などがストーリーの中に上手く組み込まれており緊迫した展開が続く。ハッタリ利かせたリアリティの演出も見事。
49位『ウリッコ(1)』(殺野高菜/大森かなた)
漫画喫茶に住み売春して生活費を稼ぐ女性が人生一発逆転を目指して漫画を描き始める物語。
思考が短絡的で漫画に対して根気も情熱もない主人公に焦点を当てて漫画創作を描いているのが非常にユニーク。貧困に生きる人々の思考や行動にリアリティがある。
48位『下足痕踏んじゃいました(6)』(麻生みこと)
誘拐などの凶悪事件を担当する新米刑事とパートナー先輩女性とのコンビを描いた作品。
被害者や被疑者の複雑な人間関係を土台に二転三転しながら真相に向かっていく警察の捜査過程を上手く組み込んだストーリー構成が良く練り込まれている。
47位『げにかすり(2)~(3)』(迫稔雄)
元プロボクサーの男性がプロモーターとしてボクシング界で成り上がっていく物語。
凄まじい熱量の画面と曲者揃いのキャラクタ達、一筋縄ではいかないトリッキーなストーリーなど、熱量溢れる作風が力強い。ボクシング興行の裏側に関する描写も興味深い。
46位『東京最低最悪最高!(3)』(鳥トマト)
東京の出版社を舞台に現実に絶望しつつも折り合いをつけながら生きる人々を描く群像劇。
現代社会の問題点を誇張して醜悪に描くスタイルは過激ながら現実の一面を映しておりメッセージ性が強い。現実に対してネガティブなだけでない芯の強さも感じ取れる。
45位『恋は忍耐(3)(完)』(川西ノブヒロ)
新たに共学になった元男子高に入学した少女のとある目的のための活動を描く物語。
恋とは何か、という作中で問い続けられた命題に対して本作らしい答えを出した上で主人公二人が選んだ選択がユニークで面白かった。恋愛題材の作品としてトリッキーでした。
44位『ホイホ・ホイホイホ(1)』(ほしつ)
超能力に目覚めた女子高生とクラスメイトの女子二人を中心とした日常を描いたコメディ。
緩い絵柄で描かれるドタバタ劇はのんびりした日常と危機的状況のテンションの落差が激しくて緩急が効いている。シュールなシチュエーションの作り方も面白い。
43位『逃げ上手の若君(21)~(23)』(松井優征)
生きる英雄と殺す英雄、北条時行と足利尊氏の生死を賭けた鬼ごっこを描く物語。
敵キャラであっても格を下げない華のある散り際の描き方が誠実で素晴らしい。物語も最終盤の雰囲気。主人公一行と宿敵との決戦をどのように描いてれるか楽しみ。
42位『平成敗残兵すみれちゃん(7)~(8)』(里見U)
元アイドルの31歳女性が従弟の男子高校生にプロデュースされて再始動する物語。
基本的に本気でダメ人間ながら芯の通った強さのある主人公は魅力的。時代遅れの仕事のやり方を続けて周りから疎まれる新キャラなど登場人物の痛々しさにリアリティがある。
41位『今日も吹部は!(4)(完)』(宮脇ビリー)
野球部から吹奏楽部に転部した少年と全然まとまりのない部員達との交流を描くコメディ。
ハイテンポな掛け合いのテンションは維持しつつ主人公とメインヒロインのヘンテコな関係性にいちおうの決着をつけて綺麗に大団円。良い作品でした。
40位『つくもごみ』(panpanya)
だいたい年に一度のお楽しみ、panpanya先生の新作短編集。
どこかノスタルジックな画面の雰囲気や日常の何気ない要素に対する大変ユニークな着眼点、妙にロジカルっぽい話の広げ方、など、唯一無二のpanpanyaワールドを今回もめいっぱい楽しめた。
39位『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(27)』(谷川ニコ)
陰気で口の悪い女子高生とその周りのクラスメイト達を描いた青春コメディ。
キャラクタ達の痛々しい行動で共感性羞恥心をくすぐりつつ青春群像劇としても各人の成長や変化をしっかり描いてくれており素晴らしい。
38位『月刊トリレンマ(1)』(タチバナロク/橿原まどか)
マイナー漫画誌編集部を舞台に新人編集者と敏腕副編集長の奮闘を描く物語。
漫画家を上手くコントロールしてモチベーションを引き出す編集者の様子など、漫画編集部のお仕事がエンタメ強めかつ熱く、ドラマティックに描かれており面白い。
37位『マトリの推し事 芸能人の家宅捜索をやりたくて(1)~(2)』(清家孝春/廣畑徹)
華やかな芸能人を推すことが生きがいの麻薬取締官女性が自分の推しを捜査する物語。
中毒者でさえドン引きさせる行動力で推しへの愛を振りかざして暴走する主人公のキャラクタが強烈。麻薬取締官の業務描写も興味深い。
36位『野球・文明・エイリアン(1)~(2)』(へじていと/山岸菜)
聡明な男子大学生と超野球好きの女子のカップルがエイリアンに野球を教える物語。
サバイバルや科学知識に文明の構築、異星人との交流という要素だけでも濃い内容ながら、そこに野球がぶっこまれて形成されるカオスな雰囲気が楽しい。
35位『宇宙不動産ほしの(1)』(稲井カオル)
24世紀を舞台にお客様に宇宙で一番ぴったりの家を紹介する不動産屋女性を描くコメディ。
会話のテンポが軽快なコメディが楽しく、すっとぼけた雰囲気のキャラクタも魅力的。SF設定を活かした個性的な不動産物件のアイディアもユニーク。
34位『フラジャイル(30)』(恵三朗/草水敏)
性格と口と人相が極めて悪い、病気の原因過程を診断する病理医が主人公の病院ドラマ。
次々繰り出される個性豊かなキャラクタ達によって繰り広げられる人間ドラマは強度が高い。メインキャラのキャリアが着実に進展していくストーリー構成も素晴らしい。
33位『劇光仮面(8)』(山口貴由)
大学時代に特撮研究会に所属していた男性とその仲間達を描く物語。
特撮に本気で取り組む主人公達の狂気と現実に顕現した怪物の暴走がぶつかるストーリー、落ち着いた文章でぶっ飛んだ内容のモノローグ演出やグロテスクな描写など唯一無二の山口貴由ワールド。
32位『来見沢善彦の愚行(1)』(ときわ四葩)
昭和40年代を舞台にスランプの漫画家と漫画家志望の青年との奇妙な関係を描く物語。
急転直下でドラマティックな構成の第一話から綱渡りのような展開が続くストーリーがスリリング。絵柄含めて当時の漫画創作現場へのリスペクトも随所に感じ取れる。
31位『限界OL霧切ギリ子』(ミートスパ土本)
ブラック気味な職場に勤める女性会社員の妙な拘りを持った限界料理を描くグルメ漫画。
作中で描かれる食事や料理への妙な拘りは作者の現実世界でのトライアンドエラーが垣間見えて興味深い。癖の強いキャラクタ達の掛け合いや関係性も面白い。
30位『ドカ食いダイスキ! もちづきさん(3)』(まるよのかもめ)
食欲に抗えず異常なカロリーを摂取する女性の奇行めいた食事風景を描いたコメディ。
食欲に取りつかれたような思考回路で常人とはかけ離れた行動を取る主人公の姿が強烈。登場する料理も味や量がイメージできる範囲でぶっ飛んでいる。
29位『どく・どく・もり・もり(5)』(背川昇)
真っ赤な食用キノコの少女が両親の仇である毒キノコへの復讐を試みる物語。
ファンシーな世界観とポップなキャラデザインと残忍でグロテスクなストーリーの落差が強烈。本作の世界の根底にある設定を匂わせる描写も気になるところ。
28位『スベる天使(1)』(桜箱)
冴えない男子高校生とクラスメイトのお笑い好き美少女がコンビを組む物語。
笑いのセンスはずれているが真摯に努力する少女と彼女に感化されていく少年、二人共キュートで魅力的であり、そんな彼らが関係を深めていくストーリーも青春成分が強くて素晴らしい。
27位『ツッパリ探偵怪人メルヘン心中』(龍村景一)
漁村に赴任してきた東京の教師と人魚の子供との交流を描く物語などを収録した短編集。
ぶっ飛んだ設定とトリッキーなストーリー構成で漫画表現の新たな境地に挑むような挑戦的なお話揃い。一部に生成AIを活用した作画への試みなどもユニーク。
26位『しすたれじすた(2)』(岡田麿里/オジロマコト)
アイドル衣装デザイナーの女性と疎遠だった彼女の家族がアイドル事務所を結成する物語。
バラバラだった家族4人が共通の目標の下、関係を修復していくストーリー展開が素晴らしい。表情豊かで多彩な感情をみせるキャラクタ達も皆魅力的。
25位『現象X 超常現象捜査録(2)』(温泉中也)
超常現象がかかわる事件を捜査する亜人女性と国家警察男性のコンビを描く物語。
ハードボイルドな雰囲気の捜査過程やシニカルな掛け合い、犯人の悲劇的運命、解決に至るまでのドラマティックなストーリー構成など各要素のクオリティが高い。
24位『歌舞伎町カラオケ店員としくにさん(1)』(竹内佐千子)
ある目的を持ったカラオケ屋の店員とその店を訪れる様々な訪問客を描く物語。
比較的ライトなテンションのコメディ描写主体のお話から急転直下の展開でドス黒く醜悪な人間模様が描かれる各話のストーリー構成が強烈。
23位『あくまでクジャクの話です。(5)~(6)』(小出もと貴)
恋愛に悩む男性教師と生物学を通して恋愛の悩みに答える変な女子高生との交流を描く物語。
恋愛成就のためには手段を選ばない主人公がパワフルでキュート。こじつけのような恋愛に関する生物学の例えもその強引さが面白い。
22位『秘密法人デスメイカー(2)』(鰻田まあち)
ヒーローからの被虐願望がある怪人と彼女から生み出された怪人達との日常を描いたコメディ。
倫理観が終わっているキャラクタ達の掛け合いは妙な言語センスも合わさって軽快で楽しい。お話の構成も型にはまらず妙な雰囲気がある。
21位『ずっと青春ぽいですよ(4)』(矢寺圭太)
アイドル研究部のオタク男子達と彼らに付き添う女子達が青春を謳歌するため奮闘する物語。
各々の価値観の中で悩み努力する高校生達の姿が活き活きと描かれており素晴らしい。特に受験などのコンプレックスに悩む女子の葛藤が青春らしい。
20位『ダイヤモンドの功罪(9)』(平井大橋)
規格外の才能ゆえに野球を楽しむことが許されない少年が主人公の物語。
純粋無垢だった主人公が周囲とのすれ違いや軋轢の末に悪い方向に堕ちていく姿は強烈。集団における険悪な雰囲気や打算的に動く大人達の姿の描写にもリアリティがある。
19位『ヴィンランド・サガ(29)(完)』(幸村誠)
戦いのない楽園を目指す元ヴァイキングの男を描いた物語。
暴力の連鎖との戦いという人類史スケールでの壮大なテーマに対して誠実に向き合った作品であり、物語の畳み方も見事だった。平和への願いがこめられた傑作でした。
18位『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ(8)』(ナガノ)
マスコット的な可愛い生き物達の日常を描いた作品。
映画化も発表された島編を完全収録。本作らしいダークな世界観もしっかり押さえつつ、起伏のある展開や巧みな伏線撒きと回収など長編ストーリーとしての構成も素晴らしい。
17位『ブルーピリオド(18)』(山口つばさ)
高校2年時に絵を描く楽しさに目覚めた少年が芸術に打ち込む物語。
自分の中に膨れ上がった理想像と向き合い葛藤の末に自身の本当の想いに気づく主人公の心理変化の描写が素晴らしい。お互いにリスペクトし合う新しい関係を築いた二人の姿の尊い。
16位『傷口と包帯(3)』(七井海星)
弱った人間に性的興奮を感じるヤクザの娘と彼女の世話を任されたヤクザを描くコメディ。
特殊性癖に対する言語化が非常に巧みで本作のメインであるヨワラー以外にも当てはまる事項も多くて興味深い。表情豊かなキャラクタ達の妙な掛け合いも楽しい。
15位『放課後帰宅びより(5)』(松田舞)
帰り道にロマンを求めるハイパー帰宅部の主催者女子とその部員である男子を描く物語。
互いに対する想いを徐々に深めていき、思い切ったアプローチも試みる二人のやり取りの青春濃度が非常に高い。各シーンのシチュエーション演出も破壊力抜群。
14位『バルバロ!(2)』(岩浪れんじ)
なにわのファッションヘルスを舞台に風俗嬢の多種多様な人間模様を描く物語。
登場人物の複雑な家庭事情やそこから形成された人格が作り込まれており、面倒くさいが魅力的なキャラクタ揃い。風俗関係者の会話や言動にも妙な現実臭さがある。
13位『サチ録~サチの黙示録~(5)(完)』(茶んた)
日々の行いに対する採点結果に人類滅亡の命運が託されたクソガキが主人公のコメディ。
突然の別れからキャラ心理の深掘り、パニック映画のようなドタバタ劇、いつもの日常が戻ってくる終盤のストーリーが素晴らしかった。良い漫画でした。
12位『ここは今から倫理です。(10)(完)』(雨瀬シオリ)
問題を抱える生徒達と対話しながら倫理を説く高校教師を描いた物語。
安楽死に関するディベートというラストの展開も本作らしく誠実だった。「善く生きる」ための倫理という難しいテーマに丁寧に向き合った素晴らしい作品でした。傑作。
11位『かわいすぎる人よ!(4)』(綿野マイコ)
素直でしっかり者の少女と容姿端麗で姪っ子を溺愛するおじ、同居する二人を描く物語。
お互いのことを尊重し合う主人公二人の関係が尊い。二人の空気が周囲の人々に伝播していく雰囲気も含めて、この上なく優しい世界で読んでいて癒される。
10位『「壇蜜」(1)』(清野とおる)
清野とおると檀蜜が出会ってから結婚するまでを描くエッセイ漫画。
壇蜜本人のユニークなキャラクタやエピソードと清野とおるの話の広げ方が上手いエッセイギャグスタイルがマッチしていて面白い。作者の叔父を筆頭に登場する他の人物達も曲者揃いで興味深い。
9位『ただの飯フレです(5)』(さのさくら)
マッチングアプリで出会ったご飯を食べるためだけに集まる男女を描く物語。
社会人として生きるキャラクタ達の悩みにリアリティがあり、食事の場でそれを周囲に相談し解消に向かっていくストーリー構成も素晴らしい。登場する料理もどれも美味しそう。
8位『転がる姉弟(7)』(森つぶみ)
親の再婚により新しく家族となった姉と弟を中心に繰り広げられる物語。
子供の視点から描かれる日常や彼らの言動にリアリティがあり、特に本巻収録の知らない親戚の葬儀に参列する話は秀逸。どのお話もほっこり温まるホームドラマで読んでいて癒される。
7位『断腸亭にちじょう(4)~(6)』(ガンプ)
ガンと診断されたひねくれ者漫画家の闘病生活を描くエッセイ漫画。
家族や漫画関係者達、医療従事者の方々への感謝もこの作者らしいひねった心理表現で描かれておりユニークだった。過酷な闘病生活の結果、寛解に至ったことは本当に喜ばしい。
6位『スナックバス江(18)』(フォビドゥン澁川)
老婆とチーママが切り盛りする場末のスナックを舞台にしたギャグ漫画。
クズ揃いだけど憎めないキャラクタ達やワードセンスの光る軽快な掛け合いなど、最後まで本作らしい雰囲気を貫き通していた。フォビドゥン澁川先生の次回作にも期待したい。
5位『ふつうの軽音部(8)~(9)』(出内テツオ/クワハリ)
渋めの邦楽ロック好きの少女を中心に高校軽音部の活動を描く物語。
主人公の心境の変化も含めて、個性豊かなキャラクタ達が繰り広げる人間模様が広がってきて楽しい。トリッキーなキャラクタの暴走も物語の展開に合わせて上手く制御されている印象。
4位『サンキューピッチ(3)~(4)』(住吉九)
ある制約を抱えたピッチャーの少年を中心に曲者揃いの野球部を描く高校野球物。
試合の中で相手校と知略戦を繰り広げながら形勢が二転三転する展開の制御が巧み。強烈な個性のキャラクタ達にも上手く役割が与えられており構成がよく練り込まれている。
3位『ザ・キンクス(3)』(榎本俊二)
小説家の父親と専業主婦の母親、娘と息子の4人家族の日常を描いた作品。
温かい家族内や周囲の人々との交流が独特のシュールなテンションで描かれており大変ユニーク。大人の視点と子供の視点の描きわけも巧みで各キャラクタに人間味がある。
2位『スキップとローファー(12)』(高松美咲)
自信家だけどちょっと抜けてる少女と高校のクラスメイト達との交流を描く物語。
キャラクタ達の過去の暗い記憶を捨てずに丁寧に掬い取りながら現在の彼らの新たな道しるべとしていくストーリー構成力が秀逸。素晴らしい青春群像劇。
1位『ビバリウムで朝食を(4)(完)』(道満晴明)
街の七不思議の秘密を探る仲良し小学生3人組の少し不思議な冒険を描いた作品。
とんでもない飛び道具のメタ展開も含めてオリジナリティの高いSF設定や個性豊かなキャラクタ達のエピソードを綺麗にまとめ上げたラストは素晴らしい読後感。傑作。


































































